ありゃりゃサンポ

近現代の建築と一日八千歩の散歩の忘備録。美味しいご飯と音楽と。
東京都全域を徒歩で塗り潰す計画進行中。

漱石山房記念館

2021年06月16日 | 美術館と博物館

飯田橋から神楽坂を上って矢来町あたりに来たところで「→漱石山房記念館」と書かれた案内標識が目に入りました。
聞いたことのない施設でしたが、昨年駒込で漱石の住居跡を見たこともあり地図を見ながら進んでいくと意外にも大変立派な建物があったわけです。
開館が2017年。日本文学にも疎いのでそのニュースも記憶がありません。
それまで夏目漱石の記念館がなかったかというと、調べた限りでは赴任先の熊本、留学先のロンドン、執筆で訪れた修善寺には記念館がありました。松山にはないのか。

熊本から戻った漱石が、第一高等学校講師の職を得て矢来町の妻の実家から駒込に転居して来たのが明治36年。明治38年に吾輩は猫であるで文壇にデビュー。
2年後の明治40年にここ、牛込区早稲田南町7番地に転居し数々の名作をここで発表して9年後の大正5年に死没。住居は第二次世界大戦で焼失。
都の所有となった住居跡地に公営アパートになりましたが2015年に移転。その跡地に日本では最初の本格的な漱石記念館が建てられた、という流れです。

記念館の後ろはその前から「漱石公園」でしたが、記念館に合わせて再整備されました。漱石の作品に登場する植物が植えられています。

公園にも小さな展示室がありました。

記念館の前の漱石が毎日散歩した「だらだら坂」という坂道は漱石山房通りという通り名がつきました。

内部に漱石の暮らした家や部屋が再現されているそうですが、今回は外環見学のみで入館はせず。
設計は新宿区の公開プロポーザルで選ばれたフォルムデザイン一央株式会社。早稲田大学名誉教授の入江正之氏が代表の設計事務所です。
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2 コメント

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Bさん (moto)
2021-06-18 09:43:55
なんと、そんなにマイナーな施設だったとは!
でも、言われてみればそうなのかも。
区報にイベント情報が載っていたり、オープン時はあれこれ目にしたりしたものですが、よっぽどご興味がある方でないとわざわざ行くことはないのでしょう(失礼)。
再現された部屋は、思っていたより小さく、6畳くらいの大きさの舞台のセットみたいな感じです。
漱石アンドロイドみたいな漱石人形(よくできているただの人形)と写真が撮れます。
外観見学のみ、さすが鋭い嗅覚です(笑)
motoさん (B)
2021-06-18 17:35:29
いえいえ、たまたま情弱な私が知らなかっただけで日本人全体で調べたら(きっと)有名なはずです(たぶん)。
行動範囲内にある森鴎外記念館とか林芙美子記念館とかだって言ったことないですから。
新宿区民としてどうか悲観なさらないで下さい。
漱石記念館を探している途中で草間彌生美術館の前も通りましたが、こちらも素通りしてしまいました。
入館しなかった理由は、すごくお腹が空いていてお昼ご飯のことで頭がいっぱいだったからです。次回は中も見ますよ。

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