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何回かに分けて玉川上水周辺散策をしていますが、江戸時代の上水を学ぶにつれて自然と現代の水道が確立する過程も興味が出てきます。
先月、羽村取水堰を見ましたがそれが近代化遺産ではなく、今の私たちの暮らしにも不可欠な現役の施設であることを知って自然とその流れを追うことになりました。
ということでやってきたのが西武園駅。駅前は想像と違ってかなり立派なお宅の並ぶ住宅街でした。観覧車に見守られる町並み。
都心に毎日通勤するのはなかなかしんどいと思われますが、でもこういう落ち着いた街で暮らしたいという人も多いんでしょう。お店が皆無なので私には無理ですが。
遊園地の施設を横目で見ながら15分ほど住宅地を歩いて村山下貯水池のに到着。堤頂長610m、堤高34m。
東京の深刻な水不足を解消するために、最初に隣の上貯水池が大正13年に作られ、それと並行した工事で昭和2年に完成したのがこちら。
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11,843,00立法メートル。上貯水池の3倍ほどあります。向こうに奥多摩方面の山々が見渡せます。
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貯水池の反対側はこんな感じ、東村山市を見通します。地平線の中央の一番大きなビルが東村山駅直結のパークワンズタワー。
11月に東村山を歩いたときは今いる堤防の1km近くまで来て東に向きを変えて、八国山を歩いて、武蔵のうどんを食べてからあのタワーのある駅に戻ったのでした。
その翌月から玉川上水散歩が始まって、今はこうして羽村取水堰から引かれた水を称える貯水池に来ていると。なかなか面白い興味の繋がりでした、
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羽村取水堰で見た水の流れの図。あの取水堰の下流にあった第三水門から地下を通る管を通って貯水池まで多摩川の水が運ばれているわけです。
大きな声で言えませんが、知らなかったですよ。還暦間近になるまで。
この図の右上辺り。利根川の水を荒川に繋いでいる線があります、武蔵水路っていう人口の川なんですが、これは行田を散歩したときに見ていました。
古墳の横を流れていた中央でふたつに分けられた変な川。あの時はなんなのか謎のままぼーっと見ていましたが、実はめちゃくちゃ重要な水道施設でした。
そんな風に、別々のお散歩で見たものが後から話が繋がってくるという、それがお散歩の醍醐味だなあと感じる今日この頃。
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読み返してみたら武蔵水路の写真、2018年9月撮影。使っていなかったですね。話が逸れて申し訳ないんですが貼ります。
大きな貯水池や堤防のような派手さはありませんが、実は東京の上水道としてはこっちの流れの方が何倍も影響力があるんです。それはまたいずれ。
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村山貯水池に戻って超有名な取水塔。同じデザインのが2つ並んでいます。
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3枚連続で。貯水池の水量がオーバーした時に余水を宅部川に排出すための吐の吐水堰と溢流路。落差による勢いを低減させるため12の階段状になっています。
昭和になって上流に小河内ダムができた後は羽村から送られる水量自体が減ったためこの吐水堰が使われることはほとんどなくなったそうです。
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村山下貯水池の南側を西に歩きます。貯水池との間のフェンスで水面を見られる場所はほとんどありません。サイクリングロードにもなっている気持ちの良い遊歩道です。
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自転車道が谷地を越えるために架けられた鹿島橋。七連アーチ。
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鹿島橋を過ぎると村山上貯水池の堤防です。堤頂長318m、堤高24m。アースダムの堤体強化の工事が行われていて堤防下側の池底が広く露出していました。
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この堤防の上がぎりぎり2車線の幅しかなく、それなりに両方向から車が来るのですが写真で分かるように人の歩く幅がまったくありません。
もちろん車は避けてくれるのですが、対向車があるときなど30cmくらい横を抜けていく車もあったりして相当にスリリングな道でした。
ところどころに欄干にぶつかったためと思われるバンパーやミラーの破片が落ちていて、さらに緊張感が高まります。
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橋を越えてしばらく行くと西武球場の裏手に着きます。村山貯水池に関してはここで終了です。多摩川園から7kmくらい。桜や紅葉の季節がいいそうです。
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本日のお散歩道。西武ドームの後もいろいろと見どころのあるお散歩でしたのでもう1,2回は書きます。
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本日の地形図。これ見て驚きました。羽村貯水池の水をどこかに貯水池を作って貯めこもうと考えた時、ここに作ってくれと言わんばかりの地形。
瞳のような形をしたコンパクトな高地帯がこの場所にあったおかげで昭和の東京人が水を得られたという奇跡のような場所でした。(2019.2.7)
尚、村山貯水池=多摩湖、山口貯水池=狭山湖という呼称の理由については、こちらが分かり易いのでご興味ある方はご一読下さい。めっちゃ面白いです。
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