写生と絵画は何が違うのか?その解説もしていただきながら、ブルターニュの夕景写真を元に、手順を追って制作していきます。
まずは基底材作りから、水彩紙をパネルに水張りしていきます。
それが乾きましたら下描きです。転写してもOKですが、田伏先生いわく「正確に写し過ぎると冷たい感じがする」のと「以前のクレパス技法にもご参加頂いた方は、そろそろ慣れてきたでしょう」との事で普通に下描きをする方も。
下描きを定着させましたら下地となる色を全体に置いていきます。
この日の為に夕景を制作するのに必要なクレパスセットを特別に組んでおります!
まだまだ下地の下地ですから細かいところにはこだわりすぎずに…
全体に色が入りましたら、ある手法で「ボカシ」と「馴染ませ」を行っていきます。
(ここで濁り過ぎないのもポイントです。)
この時点で、すでに雰囲気が出てまいりました。
一旦、彩度の高い青を置き、
再び馴染ませ、ボカシていきます。
その際に塗り残し=手を入れない部分を意図的に増やし、窓=光を発している部分を削って明度や彩度の多層構造を作っていきます。
参加された方にとっては、田伏先生の実際の制作手際を見られる機会でもあります。
クレパスを変えたり、田伏先生独自のテクニックを用いつつ、画面手前の部分を描き込んでいきます。
画面中間~奥は描き込み過ぎずに、皆さん自分の持つ「夕景のイメージ」を織り交ぜる事も考えながら
仕上げていきます。
そしてタイムアップ、合評に突入です!
ずらりと並んだ28点。壮観です。
フンワリとした雰囲気を出す為の実際のテクニックや、自分がその風景の中の、何に感動したかを考える事、又、どう表現すれば見ている人に伝わるのかを掘り下げていく事で絵画になっていくとの講義に皆さん感心されるとともに、クレパスの魅力を楽しんでもらえた日曜アートセミナーとなりました~。
(WA)