晴海ヶ丘の空の下

大阪から淡路島に引っ越したアロマピアの 
“おばさんセラピスト” のひとりごと

冬季うつ

2022年02月13日 | ハーブ豆知識
昨日までのポカポカ陽気から一転し
今日は冷たい雨ですね

冬は日照時間が短く、寒くてお出掛けも少なめ、
運動不足になるのを気にしつつも、

日々 コタツで丸くなり、
何となく何もやる気がしなかったり
暗く落ち込んでしまったり
っていう感じになることはありませんか?

それって、軽いうつ状態かも知れないですね?

抗うつ剤を処方してもらうほどでなくても、
寒い季節も、ちょっと気持ちを切り替え
前向きな気持ちになり
チャキチャキ動きたいですよね

そんな時は ハーブティーはいかがですか?

オススメはセントジョーンズワートです。


セントジョーンズワートは、
別名ヒペリカム 和名を西洋オトギリソウ
夏至の頃に黄色のかわいい花を咲かせます。

作用は、抗うつ、消炎、鎮痛などがあり
『サンシャインサプリメント』
と呼ばれています。

ヨーロッパでは、冬季うつや
季節性感情障害、更年期の抑うつなどに
活用されています。

ハーブサプリメントも色々
市販されていますね。

ハーブブレンドを楽しむなら、
レモンバームや、オレンジブロッサム
パッションフラワー、リンデンなどを
ブレンドしてみてはいかがでしょうか?

しかし注意点がひとつ
セントジョーンズワートは
薬物代謝酵素を誘導するため
薬との相互作用あります。
 
つまり免疫抑制剤、気管支拡張薬、
抗てんかん薬、血液凝固防止薬などの
薬の作用が弱まったり
強まったりすることがあるので、
これらの薬を服用中の場合は、
お医師さんにご相談くださいね。

また最近新型コロナ治療薬として
特例承認されたパキロビッドパックを
服用されるときもセントジョーンズワートの
併用は避けてください。

厚生労働省のpress Release より抜粋


パキロビッドパックについてさらに詳しくは
こちらから

クコの実乾燥できました♫

2021年01月23日 | ハーブ豆知識
昨年秋に近所のお庭に実っていたクコを枝ごといただき、
ずっと乾燥させていたのが、すっかり乾いたので、
枝から外し、ヘタを取り、実を収穫しました


集めてみたらそれほど多くないので
クコ酒の漬け込みはあきらめ
杏仁豆腐やサラダの彩りに使うことにします


クコの実は薬膳料理でおなじみで、
漢方では枸杞子と呼ばれ、中国では滋養強壮に良いとされ、
「不老長寿の薬」といわれていますね。

西洋ではコジベリーまたはウルフベリーと呼ばれ
イギリスでも抗酸化作用や老化防止に役立つ
ハーブとして食されるようになってきたそうです。

肝臓と腎臓の養生と機能を高めるので、
中性脂肪やコレステロール値の効果にも
役立ちます。

また眼精疲労や眼のかすみ、視力減退にも
活用できるハーブです。

そして楊貴妃が毎日食べていたと
云われている美容フードで、
ビタミンB1、ビタミンB2、
ビタミンC、ポリフェノールなどなど、
非常に豊富な栄養が含まれています。

毎日10〜20粒ぐらいを目安に食されるのは
いかがでしょうか?
かすかな甘みがあり食べやすいので、
そのままドライフルーツのように
食べることができますよ

ハチミツ漬けにして、
ヨーグルトにのせて食べるのも
オススメですね

と書いて気づく
そうだ
アロマおばさんもそうしよう

ハーブ豆知識:オリーブ

2020年04月16日 | ハーブ豆知識
今回はハーブというよりも、オイルやピザの
トッピングで、なじみ深いオリーブです。

実やオイルは料理や化粧品に広く使われ、
おなじみの植物ですがオリーブの葉も、
青臭い葉っぱのような香りで、
シングルでは、おいしいとは言えませんが、
ハーブティーとして飲用できます。

オリーブの花言葉は『平和』で、
聖書に『ノアの大洪水の最後の頃に、
くちばしにオリーブの若葉をくわえた鳩が
ノアのところに戻って洪水の終わりを告げた
(創世記第8章11節)』と記され、
以来鳩と共に『平和の象徴』とされ、
国連旗のデザインにも描かれ、
人々に広く親しまれています。

オリーブにまつわるもうひとつの有名なお話は、
ギリシャ神話で、海の神ポセイドンと女神アテーナが
ギリシャのある都市の権利をめぐって争いを始め、
天上の神々が「人間にもっとも役立つものを創造した方に、
その都市を与えよう」と宣言された2人は
それぞれ、これまで地上になかったものを創造しようと
一生懸命考え、ポセイドンは平和と多産のシンボルとして
『馬』を創造し、アテーナは力と勇気のシンボルとして
『オリーブの木』を創り出しました。

神々はどちらにするか話し合いますが、
なかなか話がまとまらなくて、
結局投票によって決定することにし、
わずか一票差でアテーナの『オリーブの木』が
選ばれました。

そしてその都市の名を女神の名にちなんで
アテネとされたそうです。

オリーブの樹は、地中海周辺の温暖な気候、太陽、
乾燥気味な空気がオリーブには最適であったようで、
4000~6000年前頃からギリシャやローマで
栽培されるようになり、やがてイタリア、北アフリカ、
フランスへと栽培方法や、その利用法が広がっていきました。

古代エジプトでは、王の死後墓にオリーブの実が
供えられたり、枝を装飾品として使用されました。

ギリシャでは、古代オリンピックの優勝者に
オリーブの苗が贈られたり、
葉で編んだ冠は月桂樹と共に、
競技の勝者の頭に飾られました。

また古代は、バジルやニンニクを漬けた
オリーブオイルを聖油として、神の儀式に
使用されていました。

時代とともに、オリーブオイルは傷薬、肌の美容液、
マッサージ用オイル、ランプ油など、
色々な用途に利用されるようになり、
現在では、地中海地方やヨーロッパ各地で、
オリーブオイルが生活に欠かせないものになっています。

日本に初めてオリーブが伝わったのは安土桃山時代で、
当時ポルトガルの宣教師が持ってきたものだったところから、
ホルト油(ポルトガルの油)と呼ばれていたそうです。

幕末や明治の初期に、オリーブの苗木が輸入されましたが、
根付かず、明治41年にアメリカから輸入した苗木が、
三重、鹿児島香川の三県に分けて植えられました。

そのうち、香川県小豆島で、507本が見事に成長し、
3年後には約7kgのオリーブの実が収穫されました。

そのため小豆島は、日本オリーブ発祥の地と
言われるようになりました。


オリーブの花

効能
身体にやさしいオリーブオイルと、
最近は健康雑誌やテレビ番組でもよく取り上げられますが、
中世スペインのアラゴンのいくつかの村は
『長寿村』として有名だったそうで、
その秘訣は村人たちが、オリーブをたくさん食べていたからと
言われています。

老化を防ぐビタミンEをたっぷり含み、
抗酸化作用のあるオレイン酸も多く含まれているため、
コレステロール値の減少に効果があるとされ、
ヴァージンオリーブオイルの中には、
特にビタミンE、ポリフェノールなどの抗酸化物質が多く、
動脈硬化の予防に効果があると言われています。

またオレイン酸は、子供の骨格の発育、
ミネラル化(骨格組織へのカルシウム沈着)を
促すと言われています。

さらにオリーブオイルは油脂の中でも胃に負担をかけず、
朝の空腹時にスプーン1~2杯を摂取すれば、
慢性の便秘解消に役立つと言われています。

オイルだけでなく、黒く熟した実を潰して塗れば
解熱や毒素を抜く作用があるそうです。

ハーブティーとして、葉は生でもドライでも利用でき、
血圧降下作用により、高血圧、動脈硬化の予防や、
糖尿病、狭心症、冷え性の方にも、おすすめです。

料理
オリーブオイルは、『植物油の女王』と言われていて、
多くの植物油は種子から油脂を取るために、
科学的な処理が必要ですが、
オリーブの実は果実そのものに油脂があるため、
溶剤などを使用せずにオイルを搾り出せるため、
自然のまま搾り出した天然のジュースのようなものですね。


オリーブの実

イタリア料理や地中海料理には欠かせないオイルですが、
オリーブの実の塩漬けも、地中海沿岸の人々にとっては
漬け物みたいな存在で、そのまま食べたり、
料理の彩りや風味付けに欠かせないものです。

また、ビタミンEを体内でうまく働かせるには、
ビタミンCとの組合わせが有効なので、
レモンを絞ったドレッシングや、オリーブオイルを使った
グリルにレモン汁をかけて食べるのは、とても良い組合わせです。

●国際オリーブ協会によるオリーブオイルの分類
・ヴァージンオリーブオイル
 化学処理を一切していない絞った ままのオリーブオイル。
 いわゆる一番搾り酸価が4%以下のもの。
 エキストラヴァージンは、酸価が1%以下で最高級。 

・精製オリーブオイル
 酸価が4%以上のヴァージンオリーブオイルから、
 酸度や感覚刺激を精製処理で取り除いたもの。 

・ピュアオリーブオイル
 ヴァージンオリーブオイルと精製したオリーブオイルを
 ブレンドしたもの。酸価を抑え風味をもたせている。

美容
某化粧品メーカーのクレンジングオイルが有名ですが、
オリーブオイルに含まれるビタミンA、Eが
肌の血行を促進し、細胞の老化抑制の働きがあります。

また保湿作用や抗炎症作用があり、
肌を滑らかにしてくれることから、
古代ギリシャの時代から現代に至るまで、
肌のケアやマッサージなど美容に最適なオイルとして
広く使用されています。

ちなみに、アロマピアでは、オリーブオイルを
キャリアオイルとして精油をブレンドし、
トリートメントに使用しております。
(オリーブオイルのアレルギーの方には、ホホバオイルを使用致します)

ハーブ豆知識:レモンバーベナ

2020年04月13日 | ハーブ豆知識
清清しいレモンの香りを放ち、
ハーブティーの女王の名にふさわしい
多くの人に好まれるハーブですが、
華やかな神話や伝説のたぐいがほとんどないのが、
とても不思議なくらいです。

南米原産で、チリ、ペルー、アルゼンチンなど、
アンデス山脈の土着の植物で、
現地でもスパイスや香油として、よく使われています。

そして、1784年にスペイン人によって、
ヨーロッパに持ち込まれました。

ヨーロッパでは、もともとディナーのときの
フィンガーボールの水(指先をすすぐ水)に、
レモンの香りをつけるために利用されていました。

レモンバーベナは、フランス語で
「ヴェルベーヌ」と呼ばれ、
フランス人が好んで飲むハーブティーとして有名です。

また心を落ち着ける作用があると言われ、
ヨーロッパでは安産のために飲むと良いとされてきました。

和名はコウスイボク(香水木)と言い、
香水の原料に使われるのにふさわしい名前ですね。

葉は2~3年香りがもつので、ポプリやサシェ(香り袋)に
しても楽しめます。

レモンと名のつくハーブは、レモンバーベナの他にも
いくつかあり、レモンバーム、レモングラスは豆知識でも
取り上げましたが、植物学的には、まったく別のものです。

でも、共通しているのは、シトラール、シトロネラールなどの
成分が含まれていて、この成分がレモンのような香りを持ち、
神経を鎮め、元気を与えてくれる効能があり、
広く好まれる香りです。

他にも、「レモンタイム」「レモンユーカリ」「レモンゼラニウム」
「レモンセージ」「レモンベルガモット」などが、
レモンの香りのするハーブです。

効能
レモンバーベナ茶のレモンの香りは、
気分を落ち着かせ明るくしてくれ、
消化を助け、口の中がさっぱりするので、
食欲のないときや、食べ過ぎたとき、
風邪や生理時の偏頭痛や、のどの炎症、
気管支や鼻の充血、口臭、血行促進に
効果的と言われています。

水出ししたレモンバーベナウォーターは、
レモン水のようなその香りと味を楽しめます。

またリネンウォーターとして、
枕やシーツ、ソファー、クッション、カーテンなどに、
スプレーしたり、洗濯のすすぎに入れたり、
アイロンのときのスプレーとして
(スチームアイロンには入れないで下さい)など、
ヨーロッパでは、よく使われています。

[レモンバーベナウォーター]
レモンバーベナ フレッシュ 約15cm
      または ドライ  5g
浄水 1リットル

◎作り方
レモンバーベナに浄水を入れ、常温で3時間置き、
葉を取り出し、冷蔵庫で保存する。
※お急ぎの方は、少量のお湯で浸出し、
冷ましてから、冷水を入れると、早く香りも出ます。
(ごく淡いグリーン色で、かすかにレモンの香りがする程度が目安です。)

料理
ドライハーブとフレッシュハーブのどちらの葉を
使っても楽しめハーブティーとして利用するほか、
心身を暖めリラックスさせたいときに、
ヨーロッパではレモンバーベナのハーブティーと
同量のワインを調合して、鎮静剤がわりとして
用いられるそうです。

また、フレッシュハーブを刻んで、鶏肉や白身魚の
グリルの風味づけに使ったり、サラダに入れたり、
ジャム、ジュースなどに、レモンの風味をつけるのに利用されます。

[ブレンドハーブティー]
-食後はスッキリさっぱりと-
レモンバーベナ 小さじ1杯
スペアミント 小さじ1/3杯
マジョラム 小さじ½杯
-
朝の目覚めの一杯にー
レモンバーベナ 小さじ1杯
ローズマリー 小さじ1杯
ペパーミント 小さじ1/2杯

-風邪や過労で体調のすぐれないときに-
レモンバーベナ 小さじ1杯
エキナセア 小さじ1/2杯
エルダーフラワー 小さじ1/2杯
リンゴ(イチョウ切りのスライス) 3~4枚

-超フレッシュなブレンドで、リフレッシュ-
レモンバーベナ 小さじ1杯
レモングラス 小さじ1杯
レモンバーム 小さじ1杯       

ハーブ豆知識:レモングラス

2020年04月13日 | ハーブ豆知識
レモングラスティーは、もっともポピュラーな
ハーブティーのひとつですね。

ハーブティーに興味を持たれて
始めてハーブを買ってみたいという人に、
アロマピアがおすすめするのは、レモングラスです。

レモンの香りが爽やかで、口に含むとわずかに
酸味のあるスッキリしたレモン味がします。

レモンに似た香りがするのは、レモンと同じ
シトラールという成分が含まれているためで、
このシトラールは、化粧品、香水、洗剤、石ケンの
香料として広く利用されています。

和名は「レモンガヤ」といい
「メリッサグラス」とも呼ばれています。

インドでは数千年前から、ずっと人々に好まれ
利用されてきたハーブで、
インドでは「チューマナ・プールー」と呼ばれ、
これはレモングラスの赤い茎を表わす言葉です。

外観はイネやススキのようで、
草丈は90センチぐらいになり、
原産地は南インド、スリランカなどの亜熱帯地方です。

そのため、株分けでどんどん繁殖しますが、
日本では開花結実して種子が採れることはまれです。

葉は長いまま乾燥させ、編み込んでコースターや
リースを作るとお部屋に爽やかな香りを放ち、
日々の生活を楽しませてくれます。


レモングラスのリース

効能
インドでは、古来よりレモングラスの精油は、
解熱、感染症、腫瘍の進行を抑制するのに役立ち、
コレラの治療にも用いていました。

中国でも下痢、はしか、のどの痛みや
頭痛の緩和に利用していました。

精油を使ったオイルマッサージは、
スポーツによる打ち身やあざの解消、
立ち仕事の人の脚の疲労回復にも
効果が期待できるでしょう。

またフレッシュな香りは、長時間のドライブや
ジェットラグにリフレッシュ効果を
もたらしてくれ便利です。

職場や家庭において、タバコの煙で室内の空気が
汚れているなぁと感じたときも、
レモングラスの香りを漂わせると、
空気の浄化にピッタリです。

さて、レモングラスティーは、
フレッシュハーブとドライハーブの両方が使え、
胃の働きを刺激して、消化を促してくれるので、
夏バテで食欲減退気味のときにも、おすすめです。

ドライハーブ

ビタミンAが豊富なので、消化不良やおなかの
ガスを排出する作用や、貧血の予防にも役立つでしょう。

料理
料理にもドライハーブとフレッシュハーブの両方が使え、
フレッシュの場合は、葉が堅いので薄皮をむいてから、
適当な大きさに切ってスープ、魚料理、
カレーの香りづけなど、野菜感覚で使えます。

東南アジアやインド料理にはよく用いられ、
タイ料理のトムヤンクンやタイカレーなどには、
根元の白い部分(茎)を香りを出すために
叩きつぶしてスープの香りづけに使用します。

[鯵のグリル レモングラス風味]
あじの開きを、いつもとちょっとちがったアレンジで、
いかがでしょうか?
あじの開き
フレッシュレモングラス   適量
フレッシュタイム 人数分   適量

◎作り方
1. あじの開きに、レモングラス、タイムの
枝葉をお腹の部分にはさむ
2. 1.にレモングラスを上から巻き付け、
ホイルで包んで、オーブンまたは、
魚焼きグリルで焼き上げる

[コンソメ レモングラス風味]
さっぱりしたスープで食欲を誘います。
ゼラチンで少しとろみを付けた冷製スープも、おすすめです。
コンソメの素     1個
水         適量
レモングラス(ドライ) 小さじ1
極楽塩・コショウ

◎作り方
1. 水を、コンソメの素の指示通りより
  少し多めの量で沸騰させ、コンソメの素とレモングラスを入れる
2. 1.を極楽塩、コショウで味を整える

[レモングラスのシャーベット]
目が覚めるようなさわやかさ。食後のデザートにピッタリです。
レモングラスティー(濃いめ)    500ml  
極楽糖             100~150g
粉ゼラチン又は板ゼラチン     3g又は3枚
レモン汁             大さじ3
はちみつ             20g        

◎作り方
1. 粉(板)ゼラチンをごく少量の40℃位のお湯で、ふやかしておく
2. レモングラスティーを濃いめに入れ、ボール等に移し
極楽糖、ハチミツ、レモン汁を加え、味をみる。
(好みの甘さや酸っぱさに調節してください)
3. 2.に1.のゼラチンを入れ溶かし、あら熱をとり冷やす
4. 3.を冷蔵庫に入れ、2時間おきにフォークでかきまぜる。
*空気を含ませると、おいしいシャリシャリしたシャーベットになります

美容
レモングラス精油は、肌や毛の脂肪質の分泌を整え
開いた毛孔をひきしめるといわれ、
肌にハリとつやを与えてくれるという評判があります。

レモングラスのフレッシュナーを作りおき、
脚の疲れや、肌がたるんだり、
脂っぽくなっているなぁーと思ったときに、
香りとともにリフレッシュするのは、いかがでしょうか。

[レモングラスのフレッシュナー]
レモングラスドライハーブ     5g    
無水エタノール又はウオッカ   50ml
精製水 50ml

ガラスビン(密封用)-ジャムのビンなどに入れ2週間浸け置き、
レモングラスを濾してスプレー容器に移し替える

ハーブ豆知識:ワイルドストロベリー

2020年04月12日 | ハーブ豆知識
ワイルドストロベリーは、小ぶりながら
香りが爽やかな野イチゴで、
学名をFragariaVescaといい、
Fragaria(フラガリア)は芳香のするという意味です。

近年では、『西の魔女が死んだ』という小説の映画化で、
おばあちゃんがワイルドストロベリージャム作りを
主人公の少女に教えてくれるシーンで
有名になりましたね。

和名は「エゾヘビイチゴ」と言い、
北海道の山野では、初夏になればたくさんの
小さな赤い実をつけるのが見られるそうです。

北米インディアンは、葉、根、果実を
古くから薬草として、根は下痢に、
茎は傷に利用していました。

中世ヨーロッパでも、『苺から蒸留された水は、
精霊の乱れに起因する情欲によい』
-ジョン・パーキンソン1640年-
とされ、不思議なパワーがあるハーブと
信じられていて、ヨーロッパ各地の遺跡から
種の化石がたくさん発見されています。

作家バトラーは、「全能の神は、おそらく、
これよりよいベリーをお作りになることが
できただろう。しかし神は、
あえてそうなさらなかった」
と言っているように、
ベリーは人々にとても愛されている果実で、
ドイツのバイエルン地方の民話には、
雌牛の角の間にベリーの入ったカゴを
結んでおくと、妖精たちが喜んで
たっぷり乳を出させてくれると言われています。

ワイルドストロベリーのハーブティーは
「ストロベリー」とつくので、
苺味のフルーティーな
お茶を連想される方も多いのですが
どちらかというと、くせのない飲みやすい番茶
といった感じのお茶です。         

効能
ワイルドストロベリー

ワイルドストロベリー果実

ワイルドストロベリーのハーブティーは、
カルシウムやリン、鉄分が豊富で、
腎臓の機能を高めると言われ、
体内の浄化作用が促され利尿作用により
水太りによる肥満の解消に役立つとされています。

また、下痢と消化器系の不調に穏やかに役立ち、
食欲増進にもなります。

しかし果実は、鉄分が豊富ですが、
体を冷やす働きがあるので、
発熱症状には良いのですが、
胃が冷えていたり、冬など寒い時期は、
食べ過ぎると消化不良など、
逆に消化器系に負担をかけてしまいます。

料理
葉はもちろんハーブティーにして飲みますが、
香りの強いハーブとブレンドすると、
香りをマイルドにする働きをしてくれます。

またスープストックを作るときに入れるのも、
よく知られています。

果実も、もちろん新鮮なうちに生のまま食べたり、
ジャム、ケーキ、シロップ、リキュールに用います。

ラップ人は、ベリー、トナカイのミルク、
ブルーベリーを混ぜクリスマスプディングを
作る習慣があるそうです。

果実をワインに漬けておくと
『精神をよみがえらせ、心を楽しませてくれる』
伝統的な薬酒ができあがるとされ、
古くから親しまれています。

[ブレンドハーブティー]
-下痢気味で体調不良のときに-
ワイルドストロベリー     小さじ1/2
ラズベリーリーフ       小さじ1/2
セージ           小さじ1/2
カモミール          小さじ1/2

-疲れやすく、むくみが気になるときに-
ワイルドストロベリー 小さじ1/3
ローズ 小さじ1/3
ユーカリ 小さじ1/2又は1枚
ネトル 小さじ⅓

-肝腎を酷使しているあなたに-
ワイルドストロベリー     小さじ1
ネトル 小さじ1/2
レモンバーム        小さじ1
梅ジャム 小さじ1
(梅酒の梅を利用してもOKです)

-発汗でミネラル不足から夏バテしたときに-
ワイルドストロベリー 小さじ1 
コンフリー 小さじ1/2
ローズヒップ        小さじ1/2
ハイビスカス 小さじ1/2     

美容

つぶした果肉

ワイルドストロベリーの果実は、
古来より肌を白くして、
シミ、そばかすを消す美容液として
用いられていました。

軽い日焼けの応急処置として、
つぶした果肉を肌にのせれば
肌の炎症を鎮めるのに役立つと言われています。

また、歯石や歯のきばみを取り除き、
歯や歯茎を丈夫にする働きがあるそうです。

ハーブ豆知識:ハイビスカス

2020年04月10日 | ハーブ豆知識
ハイビスカスというと、南国らしい大きく
真っ赤な花を思い浮かべ、
ハワイを連想される方も多いのでは…

そして、ハイビスカスティーの鮮やかな赤色と
イメージが重なって、とてもトロピカルな
雰囲気がしますよね。

でも、真っ赤な花のハイビスカスは観賞用で、
学名は「ヒビスカス」と言いエジプトの美の女神
ヒビスを語源としているそうです。

また和名を仏桑花(扶桑花)-ぶっそうげ-と言い、
1~2メートルの熱帯花木で、
インド洋や太平洋の島々が原産地でしたが、
ハワイに持ち込まれると花の大きさ、
形、色彩などから「ハワイアンハイビスカス」が
在来種やヨーロッパ系を圧倒して広がって行きました。


ハワイアンハイビスカス

もちろんハワイの州花で、
摘んでもなかなかしおれないので、
レイにしたり女性は耳のそばにこの花を
飾る習慣になりました。

毎日新しい花が咲くことから、
花言葉は「常に新しい美しさ」とされました。

さて、この観賞用品種では、花を乾燥させても、
ハイビスカスティーにはなりませんが、
ハイビスカスティーとして飲用されている品種は
実はアオイ科のローゼル種で、
ロゼリソウ(roselle)という種類です。


ローゼル種


ローゼル種 のガク


フヨウや仏桑花(ハイビスカス)と同じ
ハイビスカス属に分類され、直立する1年草で、
アフリカ原産と考えられています。

ハイビスカスティーは紅色ですが、花は小さくて黄色で、
花が咲いた後に肥厚した果実を包むために、
発達するガクが赤色で、このガクの部分を
乾燥させたものをティーとして飲用するのが、
ハイビスカスティーです。

効能
ルビーのようにきれいな赤色は、ブルーベリーと同じ
色素成分アントシアニン系色素によるもので、
眼の疲労回復に役立ちます。

また梅干しと同じ、代謝を促し疲労を回復するクエン酸や、
ハイビスカス酸、リンゴ酸、ビタミンc、ミネラルも多く含むので、
清涼感のあるさっぱりした酸味で、
夏の暑い日やスポーツの後の水分とミネラルの補給に
適しています。

エネルギー代謝を高めるとともに、
運動によって生じた疲労物質などを、
速やかに体外に排出すると言われ、
1964年の東京オリンピックのマラソンで、
アベベ選手がマラソン中に飲むスポーツドリンクに
ハイビスカスティーを利用したと言うのは、
あまりにも有名で、アベベ選手の金メダルとともに、
ハイビスカスティーは天然のスポーツドリンクとして
世界中に広まりました。

アイスティーにしても、
爽やかな酸味で飲みやすく食欲がわき、
夏バテの解消にもおすすめです。

二日酔いやむくみ、便秘、肌荒れのときも、
強い味方になってくれることでしょう。

料理
インドでは、この花(ガク)を塩漬けにしたり、
ソースやカレー、チャッネ、クランベリーソース、
ジャムなどにして食べるそうです。

種子も煎ってコーヒーの代用にされ、
葉も野菜として利用することができる
有能なハーブです。

日本でも、爽やかな酸味と、鮮やかな色が、
色々なデザートやドリンクに、よく利用されていますね。
手軽に作れるレシピが多いので、ぜひ作ってみて下さいね。

[ハイビスカスゼリー]
ハイビスカスティー
ハイビスカス  小さじ3
浄水      400cc
粉寒天     2g(小さじ1)
浄水 100cc
はちみつ 大さじ5
レモン汁 大さじ1

◎作り方
1. ハイビスカスティーを少し長めに浸し、作り置く
2. ナベに、浄水と粉寒天を入れ、
かき混ぜながら煮溶かし、1分半ほどグツグツさせる
3. ハーブはちみつを入れ、火からおろし
1.を入れ好みでレモン汁を入れる
4. 容器に入れ、冷やし固める

※ 堅く固めないので、型から抜き出して食べるのではなく、
ガラスの器などに入れて固め、そのまま色や清涼感を
楽しみながら、召し上がって下さい。

[カルピスハイビスカスティー]
ハイビスカスティー 150cc
カルピス 10cc

◎作り方
ハイビスカスティーを作り、よく冷やしてから、
カルピスを混ぜます     
(ハイビスカスティーが冷えていないと、
分離してしまうので注意して下さい)

[トロピカルドリンク]
-ハイビスカスソーダ-
ハイビスカスティー 40cc
パインジュース 60cc
ジンジャエール 50cc
レモン汁 5cc

-ハイビスカストマトジュース-
ハイビスカスティー 30cc
トマトジュース(無塩) 70cc
塩 ひとつまみ

[ブレンドハーブティー]
-夏バテ気味の身体を元気に-
ハイビスカス 小さじ1/2
ラズベリーリーフ 小さじ1/2
レモンバーム       小さじ1/2
ローズヒップ 小さじ1/2

-便秘がちなあなたに-
ハイビスカス 小さじ1/2
ローズヒップ 小さじ1/2
ヤロウ 小さじ1/3
ローズレッド       小さじ1/3

-二日酔いの朝に-
ハイビスカス 小さじ1/2
ローズ 小さじ1/3
リンデンフラワー 小さじ1/2
ローズマリー 小さじ1/3


ハーブ豆知識:ジュニパー

2020年03月16日 | ハーブ豆知識
ジュニパーは秋に実をつける常緑の潅木で、
果実は「ジュニパーベリー」と呼ばれ、
ジンなどのお酒の香りづけに使われるのが有名ですね。

ジュニパーベリー

ハーブティーやエッセンシャルオイルとしても
よく利用され、茶色の染料としても利用されています。

ジュニパーは宗教的な清めの力を持つと信じられ、
古くは寺院などで儀式の時に燃やされました。

また空気を清浄にすると言われ、
病院や学校でジュニパーの葉や枝を燃やす
風習もあったようです。

古代ギリシャでは、果実を燃やし葬式の時の悪魔除けとし、
その緑色の根は、地獄の神への捧げ物に
香として焚かれたそうです。

イタリアでは魔女除けのお守りとされていて、
その訳がユニークで、魔女は入口にジュニパーが
かかっているのを見つけると、その部屋に入るには、
その葉の数を全部数えてからでないと入れないそうで、
たくさんの葉の数を数えるのは、
たいへんな時間と根気がいるため、
魔女は数えるのを諦めて退散するのだそうです。

でも、中には根気のある忍耐強い魔女さんがいて、
そんな魔女さんだったら入れるかも…と思ってしまいますよね。

またジュニパーは聖母マリアとキリストが
エジプトに逃げたとき、その腕を開いて隠れ場所を
提供した木の1つであったため、
ジュニパーは追跡されている弱者の隠れ場所というふうに思われ、
野ウサギも猟犬に追われた時、ジュニパーの木の陰に
逃げ込むのは、ジュニパーの香りが犬の嗅覚を迷わせ、
見つけられなくなることを本能的に知っているのではと
言われています。

効能
紀元前1550年頃のエジプトのパピルス文書に、
薬としての処方がいくつか書き残されているぐらい
古くから利用されてきました。

中世ヨーロッパでの民間療法では、
チフス、コレラ、赤痢などの伝染病や条虫を下すなど、
諸々の病に効く万能薬として重宝されたようです。

現在でも関節炎や尿路感染症、リウマチや
肝臓の障害に役立つ自然の薬としても広く知られています。

汗や尿の分泌を促し、老廃物を排出させる働きがあるとされ、
むくみや水太りの解消にも役立つと言われています。

料理
ジンやリキュール酒の香りづけに使われるのは有名ですが、
すりつぶした実は樹脂のような香りがあるので、
パテやマリネなどによく使われます。

肉の保存や臭み消しとしても良く利用され、
かつてヨーロッパでは、コショウの代わりに使われていました。 

[ジュニパー風味の洋梨の砂糖煮]
洋梨         4個
赤ワイン        150cc
オレンジの絞り汁    150cc
きび糖 60g
ジュニパーベリー 4個(すりつぶす)

◎作り方
1. 洋梨は、皮をむいて芯を取り、4等分する
2. 鍋に赤ワイン、オレンジの絞り汁、きび糖、
  すりつぶしたジュニパーベリーを入れ、
  全体をよく混ぜ、弱火でコトコト煮る
3. 1.の梨を2に入れ、ふたをしないで
  弱火で15分間、ときどき梨を返しながら煮込む

[ブレンドハーブティ]
-むくみが気になるときに-
ジュニパー       4~5粒
ラベンダー       小さじ1/2
ワイルドストロベリー   小さじ1/2
ローズレッド       小さじ2/3


-食欲がなく疲れているときに-
ジュニパー 4~5粒
レモングラス 小さじ1
スペアミント 小さじ1/2

       
-めざせダイエット/代謝の悪いタイプの方に-
ジュニパー 4~5粒    
ローズヒップ 小さじ1
レモンバーム 小さじ1/2
レモングラス 小さじ1/2    


-深酒をした翌朝に-
ジュニパー 4~5粒
ワイルドストロベリー 小さじ1/2
ペパーミント 小さじ1/2
ジンジャー 小さじ1/2


-ストレスで身体が固くなっているときに-
ジュニパー 4~5粒
ハイビスカス 小さじ1/2
パッションフラワー 小さじ1/2


◎ジュニパーベリーは、スプーンの背などで、
軽くつぶしてから、ブレンドしてください。
そして、通常より長めに時間をおいてからお飲み下さい。


美容
ジュニパー精油は、
うっ滞している肌に対する強壮作用があり、
脂性肌や頭皮の脂っぽいフケや乾燥したフケなどを
好転させると言われています。

[スキン&ヘアーローション]
ローズウォーター 50ml
浄水 100ml
ジュニパー精油 3滴


◎作り方
清潔な容器に、ローズウォーターと浄水を入れ、
ジュニパー精油を3滴入れ、軽く振り混ぜる。
※冷蔵庫で保存して下さい。

◎脂性肌やニキビには     
スプレー容器に入れ、洗顔のたびに、たっぷりスプレーする。
◎頭皮には
洗顔後、リンス代わりにマッサージするように頭皮につけて、
しばらく置き、軽く洗い流す。
(気にならない方は、洗い流さなくても大丈夫です)

ハーブ豆知識:ジャスミン

2020年03月16日 | ハーブ豆知識
ジャスミンといえば、すぐにジャスミンティーの名を思い浮かべ、
中華料理の後などに出てくる
茉莉花茶(モーリーファーチャ/ジャスミンティー)が
おなじみですね。

ジャスミンにも多くの品種があり、
中国のジャスミンティーに使うのはアラビアンジャスミンで、
別名を「マツリカ(茉莉花)」といい、
中国茶にこの花の香りを移したものです。

ハーブティーの香りづけに良く、ポプリにも向くのは、
スタージャスミンという品種です。

東洋ではジャスミンは非常に尊重され、
インドでは恋人からジャスミンを受け取ると、
女たちは髪の毛と一緒に編んで変わらぬ愛の
約束とするようです。
そして、結婚式のときには、ジャスミンを
花飾りにして身につけるようです。

しかし、伝説は反対に悲しいものが多く、
ある国の王女は愛する太陽神の心が
ライバルの女性へと移ったのを知って絶望し、
自らの生命を絶ちその王女の墓からは、
ナイトジャスミンが芽生えたそうです。

それゆえナイトジャスミンは、辱められたため
今なお縮んでいて、太陽の怒りを避けるため、
夜明けになると花びらを散らすとされています。


アラビアジャスミン

インドではナイトジャスミンが夕方になると
強い芳香を放ち、月光色の花がとりわけ
夜に魅惑的な甘い香りの流れとなって、
心の深い部分に入り込むことから、
『夜の女王』『林に注ぐ月の光』と呼ばれるのでしょうね。

また西洋では、キリスト磔刑の夜に、
数多くの花が悲しみのあまり枯れてしまったのに、
ジャスミンはただ葉をたたんだだけで、その苦痛に耐え、
次ぎの朝ジャスミンが再び花を開いたとき、
それはもはや、もとのようなピンク色ではなく、
色褪せて二度と再び色づくことがなかったとされています。

ジャスミンの精油は、抽出がむつかしく、
非常な手腕を要し、ローズと同様ぼう大な量の花から、
ごくわずかな精油しか採取できないため、
きわめて高価な精油の一つです。

この精油は、主に貴族階級の人たちの間で
広まり愛用されていました。

やがて一般にも知られるようになったため
偽造されたり、希釈されたりしたものが
多く売られるようになりました。

効能
ジャスミンのエキゾチックで甘美な香りは、
情緒的な面に非常に影響を及ぼすと言われ、
香りをかぐだけで、気分をリラックスさせてくれます。

また、不安感を和らげる作用もあり、
気分を明るくさせるだけでなく
高揚させる効果もあります。

またジャスミンのエッセンシャルオイルは、
女性の身体のために有用で生理や出産のときに、
価値を発揮してくれます。

この魅惑的な香りは、女性でも男性でも
官能性を刺激するので、
自然な官能は、豊かな感情からめざめ、
自分や他人への信頼感を取り戻し、
克服できないようにみえる問題も
解決へと導いてくれることから、
パワフルな「愛の薬」として、古来から
使用されてきました。

[愛を育む・ちょっとリッチな精油ブレンド]
-ベッドルームの芳香浴にどうぞ-
ジャスミン    2
ローズ      1
サンダルウッド 1
                   
料理
残念ながら、ジャスミンをつかった料理は、
あまりありませんが、インドネシア料理では、
この花を料理のつけあわせとして、
広く用いられています。   

[ブレンドハーブティー]
-ストレスがたまって、気分をリラックスさせたいときに-
ジャスミン 1
ペパーミント 1/2
パッションフラワー 1/2
                   
-落ち込んでしまった自分を励ましたいときに-
ジャスミン 2/3
セージ 1/3
オレンジブロッサム 1/2

美容
ジャスミンの精油の成分は、
人間の汗の組成に似ているので、
皮膚にとてもなじみやすいため、
古くから香水や化粧品の香りづけに
用いられていました。

またジャスミンのハーバルバスは、
高貴な湯浴として、肌を鎮静させ強壮するのに、
とても効果があるとされています。

ジャスミンの精油とマンダリン精油、
ラベンダーの精油をブレンドしたものは、
妊娠線や瘢痕(キズあと)を目立たなくするのに、よく使われます。

ハーブ豆知識:フェンネル

2020年03月03日 | ハーブ豆知識
フェンネルは、和名をウイキョウ(茴香)と言い、
漢方薬のCMなどでおなじみの生薬で、
どちらかというと健胃薬のイメージですね。

ヨーロッパでもポピュラーなハーブで、
ギリシャ語では「マラトロウ」と言い
「やせる」という意味の動詞から由来しているそうです。

古代エジプトの墓から発見された医学書の
パピルスにも記載されていて最も古くから
栽培されてきたハーブの一つでしょう。

ギリシャ神話では、プロメテウスが、
人間のために太陽の火をフェンネルの茎に移し取り、
地上に持って来たと言われています。

またフェンネルには、戸口に吊るしたり鍵穴に詰めると、
魔除け厄除けになるという話と、
反対に魔女を誘い近づけてしまう話があり、

魔除けの風習は、
『聖ヨハネ』の前夜(6月23日)に、
どこの家庭でも必ずフェンネルを織り込んだ
リースを玄関ドアに飾りお守りにしたそうです。

そして反対の話としては、
フェンネルを燃やすのは、タブーとされていて、
この葉をいぶすと、その香りに誘われて
妖怪たちが次々と現われるので
魔女のお気に入りのハーブだったそうです。


フェンネルシード

古代ローマの人たちも、フェンネルを好んだそうで、
ローマの戦士たちは戦場に行くとき、
フェンネルの種を持ってゆき、胃腸の働きを活発にし、
エネルギーをみなぎらせ、負け知らずで戦い続けたそうです。

そして古代ギリシャのオリンピック競技の際も、
勇気が湧きエネルギーを与える力があると信じられ、
選手は種子を食べて競技に臨んだそうです。

清教徒時代のアメリカでは、
教会でお祈りする間に、
お腹が痛くならないようにとか、
長い説教中の空腹や退屈を紛らわすために、
フェンネルの種子を噛んでいたそうで、
別名・礼拝の種・とも呼ばれていました。

効能
古くから「フェンネルを見て摘まないものは馬鹿だ」
と言われるほど効能が多いハーブです。

古代ギリシャやローマでは、減量に効果があるとして
ダイエットの特効薬として、愛用されていたそうです。
今でもフェンネルのハーブティーは、
むくみやすい体質や水太り肥満にも効果的とされ、
北欧ではダイエットティーとして愛飲されているとか…

またローマ時代は、大蛇が視力を良くするために、
この草を食べると信じられていて、
プリニウスも「人間の視力の衰え」にこのハーブを
勧めていました。

そのため、浸出液(ハーブティー)は目に良いとされ、
昔は赤ちゃんが産まれたら、
まずフェンネル湯で産湯を使い、
赤ちゃんの目をこれで洗う習慣があったそうです。

種子には腸内のガスを排出し、消化不良、疝痛など
消化器系の不調に対して、とても役立ちます。

また授乳中のお母さんが飲むと、
母乳の分泌を促すとともに、赤ちゃんの疝痛を抑える
効果も期待できます。

ただし、フェンネルは子宮を刺激する作用があるので、
妊娠中は大量に用いないようにして下さい。
調理のスパイスとして少量使うのは、問題ないでしょう。

料理
葉や花は、甘い風味で魚料理によく使われ、
魚の生臭さや脂っこさを消し、
すっきりとした香りが魚の味を引き立て、
よく合うことから、別名魚のハーブとも呼ばれています。

南仏の名物料理「グリヤード・オ・フスイユ」は
焼いたスズキを乾燥した葉の上にのせ、
ブランディーをかけて燃やし、
その香りを移す人気料理です。
フレンチレストランで食べられた方も多いのでは…

ふっくらして水分をたっぷり含んだ肉厚な根は、
サラダに加えると甘みと歯ごたえがあり香りも豊かです。
フェンネルの根

[ブレンドハーブティー]
-ストレスからくる胃の不調や食欲不振に-
フェンネル    1/2   
ローズマリー   1/2
レモングラス   1

-おなかが張って苦しいときに-
フェンネル    1/3
ジンジャー    1/3
ペパーミント   1/3
ジャスミン    1/2

美容
フェンネルは皮膚を浄化、強壮する作用があると言われ、
シワを作らせない働きをもつと言われていているので、
種子や葉の浸出液(ハーブティー)の蒸気浴は、
いかがでしょうか?

脂質肌のミドルエイジの女性におすすめです!
スチームが毛穴を広げ、毛穴の奥までスッキリします。
ハーブバスなら全身のケアに、ダイエット効果も期待できるかも…。
[蒸気浴]
フェンネル(種子)  15g
カモミール     5g
お湯(浄水)     洗面器1杯
塩         ひとつまみ

1. 洗面器にフェンネルとカモミールを入れて、
熱湯(浄水に塩ひとつまみ入れ沸かす)を入れる。
2. 立ちのぼる蒸気を顔に当てる。  

生活
フェンネルは金属の酸化を防ぐ作用もあり、
ヨーロッパでは古くから、ピンクッションの中に、
綿を細かくちぎり、毛綿の状態にして、
ドライセージと混ぜ合わせて入れ、
針の錆び止めに役立てました。

手づくりのピンクッションを作られるなら、
ぜひドライフェンネルを入れてみて下さいね。