昨日・一昨日と同様の趣旨を述べてきましたが、ポイントは、種牡馬の特性評価は1頭の産駒で激変することがあるため、決めつけは危険だということ。
サンデーサイレンスは、ゴールドアリュールの出現によって、ダート血脈が開かれました。ディープインパクトは、フィエールマンとグローリーヴェイズの出現によって、長距離適性も豊富な血脈として見直されました。
種牡馬ハーツクライの特性も、ここ数年で見直されています。もともと産駒は中長距離に強く、特に3000m以上は独壇場といえる得意分野でしたが、芝専門であり、ダートは不向きという評価でした。しかし、ここ2年でダートで活躍する馬が目立ち始めており、その代表事例が、芝GⅠのホープフルSの勝ち馬であるタイムフライヤーです。
ダートは「スタミナ」と言われますが、当然ながら「切れ味」も兼ね備えた方が有利になります。もともとスタミナと切れ味を備え持つハーツクライに、ダート適性があるのは当然なはずですが、初期の産駒の中にダート適性が見られなかったことから、その後はチャンスすら与えられなかったのだと思います。
「決めつけ」「思い込み」は、何につけても禁物ということですね。