金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【金融】 新型コロナ対応 欧州で外出禁止措置が続く・・

2020-03-18 07:09:33 | 金融マーケット

 イタリア、スペインに続き、フランスでも外出禁止措置が執られました。フランスでは今後15日間、原則として家から出てはいけないという厳しい措置ですので、実質的には戒厳令と同じです。それだけ国として深刻な状況だと受け止めていると同時に、仏国民に対するショック療法の意味もあると思います。

 というのは、これらの国はラテン系の国々。食事やワインに対する拘りは半端ではなく、20歳台の失業率が30%を超えるイタリアでは、失業中であろうが、彼らは毎夜毎夜、深夜になるまで、レストランやカフェで楽しい時間を過ごすのが日課なのです。

 ひとつの事例でいうと、私と仲の良いミラノの運用会社のトップを務める人間がいますが、彼はイタリア国内でも有数の高給取りですし、政府高官にも顔が利く人物でありますが、夕食という段になると「イタリア人である以上、ここで手を抜く訳にはいかない」「戦争にでもならない限り、上手い食事とワインを欠かすことは出来ない」という哲学、いや宗教に憑りつかれています。それこそがラテンの血なのです。

 欧州は日本と比べると、3~4週間くらい、新型コロナの流行開始が遅れている状況ですが、流行開始からの感染スピードは比較にならないくらいの速さです。日本人のように真面目に政府・厚労省の要請に応え続ける国民と違い、ラテンの血は、そもそも自由・自律の人たちで、多くの若者たちがいつも通りに、毎夜毎夜、レストランや劇場に繰り出していたのだと思います。彼らを止めるには、確かに「外出禁止令」「戒厳令」が必要でありましょう。

 ちなみに、同じ欧州でも、ドイツやイギリスは違うと思います。日本人と同じように、こんな状況では、家で食事をするのが当たり前と考える人々です。舌はラテン系、規律はアングロサクソン系、というのが理想だとすると、日本人は極めて理想的な民族なのかもしれません。


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