鉄鍋ぎょうざとお酒のお店 杏っ子 店主徒然日記

梅雨の合間 鴨川散策
子連れの鴨が のんびり泳いでます

新たな一年に向かって

2011-12-31 11:24:40 | 杏っ子

 

大晦日

更新もままならなかった今年

最後のブログを更新しています

 

画像は 町内のケーキ屋さん

キルフェボンの白イチゴのタルトです

1ピースなんと1575円

初めで最後の贅沢です

 

この1年 たわいのない駄文に辛抱強く

お付き合い下さった皆さん

本当に ありがとうございます

 

おそらく誰にとっても忘れてはいけない

一年が終わろうとしています

 

自らの願いは胸の内に抱きながらも

他者への祈りを忘れない

新しい年にしたいと思います

 

被災した中学生の卒業式での 答辞です

  天を恨まず

  この春をうらまず

  前だけを向いて

  生きて行きます  

             (抜粋)

 

誰もが この気持ちを胸に生きていけたら

この国にも 希望はあると信じたい

 

この1年支えて下さったお客様

スタッフの大輔 みぃ

故郷で支えてくれた家族

すべての方に感謝しています

 

新しい年が

みなさんにとって

希望ある一年であることを

祈っています

 

 

 


一年の〆 ボッカ デル ヴィーノ

2011-12-27 10:21:18 | 杏っ子

 ここ数年

一年の〆を 四条室町のボッカ デル ヴィーノさんで

過ごすことになってます

素材重視の 骨太なお料理が 性に合ってるのかも

今回は 1本持ち込みです

 

「へー 当り年ですね うちも1本まだ寝かせてますけど」

「あと数年寝かせてもいいんだけど なんせいらちやから」

「2時間ほど前に抜栓しときますね」

「よろしく」

10日ほど前に預かってもらった

ドメニコ クレリコ バローロ ジネストラ 2001

 

 

 

まずは ソムリエおすすめの泡を一杯

フランチェスカのマグナムです

きめ細かい泡と キレの良いのど越し

バランスのとれた1本です

シャルドネの素材の良さが覗えます

 

さて この日の主役

 ネットで探しまくり ようやく探し出した1本です

ドメニコ クレリコは大好きなワイナリーの一つ

ここ数年は アルテを愛飲してましたが 

バローロは初めて

 

 ネッビオーロ独特の 濃いルビー色

しかし・・・・

2時間前に抜栓したのに まだ開いてません

んーーーーー

かなり手強いな・・・・

まっ そのうち開いてくるやろ

 平目のカルパッチョ フルーツトマト添え

 

 この日秀逸だった一皿

ゴルゴンゾーラと 甘柿のテリーヌ

デザート仕立てです

 

塩分控えめのゴルゴンゾーラに マスカルポーネを加えて

熟した甘柿を混ぜ込んであります

これが 泡にぴったり

さっそく うちでも試してみます

 

 4種類のチーズを使ったタリアテッレ

ようやく この頃になって バローロが開いてきました

バローオ特有のガツンと来る開き方

ネッビオーロの本領発揮です

 

 イベリコ豚と 栗の ロースト

かなりのボリューム

 

とても 美味しかったのですが

近年 食が細くなったのか

少し残しちゃいました

ごめんなさい!

 

来年は 何を持ち込もうかな

すてきなひとときを感謝

ご馳走様でした

 


ひさびさの まんまるさん

2011-12-20 08:33:00 | 杏っ子

鉄板匠まんまるの月さんへ行ってきました

今回は シェフ村上さんが 三条店にいるということで

ひさびさ1年振りに 三条通りにある店のほうへ。

いつものように シェフと 愛さんが 暖かい笑顔で迎えて下さいました

「ご無沙汰です」

「ようこそ」 

 

南フランスのBIOワインを オーダー

アテは 自家製オイルサーディン

カリカリに焼いたガーリックと そのソースが効いてます 

 

 ムチムチのソーセージ

粒マスタードと ケチャップ添えです

粒マスタードで 頂きました

 

 

 定番人気の 焼野菜

火を通したトマトが甘くておいしかった

 

 

 

〆の お好み焼き

表面は カリッと

中は フワフワなお好み焼きです

年末 来れてよかった

 

おふたり共

よいお年を


うちのサンタさんたち

2011-12-20 08:32:17 | 杏っ子

今年も あと十日足らず

明日は イヴ

日本海側は ホワイトクリスマスどころじゃない大荒れのお天気です

金沢も 雪模様らしくって

老いた母が ウロウロと雪道を外出してないか心配・・・・

 

さてうちのサンタさんたちです

向かって左側が 元からうちにいるサンタさん

隣りにいるのは 先日来店してくれた大阪の師匠O氏のお父上からの贈り物

羊さんなのか 山羊さんなのか 店の中でも 

見解が 分かれます

 

クリスマスが大好きな方にも

そんなもん関係ないって方にも

素敵な週末が

訪れますように


更科よしきさんで ユル~いオフの昼下がり

2011-12-12 17:38:16 | 杏っ子

 

 年賀状 年末大掃除の準備 支払・・・・

あっ 仙太郎の世話

いろいろとすることが増えてく12月

そんでも オフのいっとき

ホッとする昼下がりのお蕎麦屋さん

三条商店街近くにある 更科よしきさん

ご近所なので ときどきお邪魔しています

 

 

 

 純米酒 名倉山のアテに 頼んだ京人参と九条ねぎのかきあげ

火を通して甘ーくなった九条ねぎは美味しいなー

よしきさんおすすめのこの純米酒

香り控えめ 米の旨味もサラッツとして

蕎麦を邪魔しないので 

すいすい進んじゃいます

 

 なんだっけな この茸

忘れちゃった

 

 〆は もりを一枚

 

 きれいな二八蕎麦です

つゆは 以前に比べて 少し甘みが増したようです

関西人好みに したのかな

 

 

 帰ったら このポーズで 仙太郎が お出迎え

「おかん おかえりー 早かったね」

「砂浴びしたいから 出してー」

のポーズでございます


京都シネマで上映中  バッハ好きは見逃しちゃダメよ

2011-12-10 11:44:48 | 杏っ子

 

 http://www.kisaragisha.co.jp/filmdata/glenn-gould/glenn-gould.html

 

 グレン・グールド 天才ピアニストの愛と孤独

その特異な風貌や言動、異様に低い椅子に座りながらの独特な演奏法が異端視され、またアイドル視もされた孤高の天才ピアニスト、グレン・グールド。

他者の愛を不器用に求め続けた孤独な人物像とはいかなるものか?

 彼の知られざる本質に焦点を当て、グールドを愛した女性たちの証言でその謎に迫ろうとする丹念なドキュメンタリー作品。


石川県民御用達の一杯です

2011-12-08 11:10:55 | 杏っ子

 

 年賀状書きました?

まだ 作ってもいないって?

メールで済ますって人も増えてますね・・・

来年の杏っ子の年賀状 お楽しみに♪

いいことあるから

 

さて ここんとこ何かと帰省することが多いんですが

先日金沢に帰った際 久しぶりに食べたのが これ

石川県人なら 必ず食べたことがある

 

    八番ラーメン

醤油 味噌 塩 の3種類の味が楽しめます

あんずっこは 味噌が好み

県内に チェーン店何軒あるのか 数えたことはありませんが

エライ数ですわ

ぶっとい麺に 甘めの味噌が絡んでいい塩梅

野菜もたっぷり入って600円!

いまどき なかなか良心的でしょ?

 

 

 

 

 

ラーメンが来たら

お酢と ラー油を これでもかっ!

てほど かけて食べるのが あんずっこ流

厨房の向こうでで オジサンが顔しかめてますけど

気が付かぬフリ

 

金沢に お越しの際は

是非 お試しください

出来れば 味噌味でね


たった一人のスタンディングオベーション

2011-12-04 10:13:50 | 杏っ子

12月3日 師走の慌ただしい週末

仕込みの合間を掻い潜って 京都コンサートホールへ行ってきました

 

  キエフ国立フィルハーモニー交響楽団 

  指揮  ニコライ・ジャジューラ

  イヴリー・ギトリス  &  川畠成道

 ヴァイオリン2大協奏曲

  メンデルスゾーン・チャイコフスキー

  ドヴォルザーク 交響曲第9番 「新世界」

 

川畠成道氏の演奏は何回か聴いていますが

イヴリー・ギトリス氏の名前は あんずっこの勉強不足で存じませんでした

忙しくて 演奏会のパンフレットもろくに見ずにきたので

なんの予備知識もなく 会場に入りました

 

さて 最初は 川畠氏のメンデルスゾーン ヴァイオリン協奏曲

略して  メンコン

・・・・・なんかなー

この曲に対して あんまり思い入れがないのでしょうかね

きっちりお仕事こなしているといった感じ

シャンプーのCM曲なんか弾けるかー! (古いなぁ・・・あたし)てな感じかな

あまりに有名で 耳にタコな曲なので 仕方ないかな

さて15分の休憩

次の曲のため ステージには 楽団員がすでに座って指揮者と 演奏家を待っている

が、

これがなかなか出てこない・・・・

5分近く待たされただろうか

だんだん会場が ざわつき始めた

ステージでは イラチなメンバーが 足をどんどん踏み鳴らして催促してる

と、ようやく登場

・・・!?

なんなんだ このジイサンは!

腰は ほぼ65度に曲がり ヨタヨタと

指揮者に 介護されるように よろよろ出てきた

手に持つ弓は 杖替わりである

大丈夫かいな このジイサン

これが  イヴリー・ギトリス?

もつんかいな 最後まで・・・

ジイサン ステージの真ん中まで出てくると

コンサートマスターには ちょいと軽く握手

んでもって お隣りのファーストヴァイオリンの若くてきれいなオネエサンの手をとると

キスをしてるではないか!

それだけではない!

準備された椅子にドスンと座るや いきなり音の確認に ギーギー弾き始めるではないか

おまけに 弓を振り上げて 指揮者に向かってなにやら喚いている

前列の聴衆からは 笑いが起こっている

いったい 何が始るんだ・・・・・

 

第一楽章の主題が始り やがてジイサンがカデンツァ風に入ってきた

えっ!!!

なんやこの演奏は・・・

初めて聴く演奏である

こんな弾き方ありなんか???

これは 「癖」なんてもんじゃない

あまりに強烈な個性

音大の試験なら 一次で落とされそうな演奏である

あんずっこの筆力では このジイサンの演奏を表現するには無理がある

 

一度聴いたら 

良くも悪くも

決して忘れられない演奏なのだ

 いっぺんに心を鷲摑みにされるか

逆に 嫌悪を催すか どちらかである

 

あんずっこは どうやら前者であったようだ

 

ステージの真ん中まで よたよた腰の曲がったままでてきたジイサンは

演奏が始まるやまさしく別人であった

 

思いがけないところで激しいアタック 

叩きつけるような奏法

テンポは崩す

アドリブはあり

ときおりはしょる

指揮者泣かせである

これって 評論家風に云えば 「大胆な解釈」と表現するんであろうか

とにかくやりたい放題

 

鉄腕アトムの 御茶ノ水博士のようなヘアスタイル

よれよれの燕尾服

ズボンの裾は 踏んづけて転ばぬ為か

脚絆のように 縛りつけている

演奏も 風貌も 半端ないんである

 

第三楽章

第1主題による華やかで熱狂的フィナーレで終わった

 

気が付くと 立ち上がって

頭上で大きく拍手をしていた

昨日まで肩から上に上がらなかった左腕があがっていた

なにやら 鼻の奥が ツーンとしていた

 

あー  年の瀬に 凄い演奏家に出会えた

どこのジイサンだか知らんが

少し早いクリスマスプレゼントを贈られた気持ちになった

 

たった一度の演奏で

ぞっこん惚れ込んでしまったようだ

 

アンコールは 「浜辺の歌」

先ほどまでの 叩きつけるような激しさとは打って変わって

慈しむような 静かで情愛に満ちた演奏であった

 

後日談

 

帰宅して 早速このジイサンについて調べてみた

なんと1922年イスラエル生まれ(89歳!!)

12歳でパリ音楽院を首席で卒業した後は

世界中で 著名な演奏家と共演を重ねる

世界的なヴァイオリニストでありました

なんと有名な親日家で

この御年で 今年3月に起きた東日本大震災では

被災地を訪れて慰問 チャリティーコンサートも行っている。

 

知らぬこととはいえ

このような著名で貴重な演奏家を

ジイサン呼ばわりしていまいました

イブリーさん

ごめんなさい

 

そして あんずっこの性格上

おそらく初めで最後のスタンディングオベーションさせた

素敵なあなたに乾杯です

 

どうか

どうか

これからも お元気で

マエストロ