鉄鍋ぎょうざとお酒のお店 杏っ子 店主徒然日記

梅雨の合間 鴨川散策
子連れの鴨が のんびり泳いでます

だーれもいない 真如堂

2006-10-26 12:02:56 | 杏っ子
凛とした昼下がり 友人とまだ紅葉の早い真如堂へ。
正式には真正極楽寺 比叡山延暦寺を本山とする天台宗のお寺です。
数年前 紅葉の穴場と教えられて それ以後この季節になると 訪れるようになりました。
今から千余年前 戒算上人によって建立されたこのお寺は応仁の乱で焼失 その後1693年再建されたものだそうです。
ご本尊の阿弥陀如来さまは年一度11月15日のみ開扉の秘仏で この日は残念ながら
お会いできませんでした。



わたしは 実はこちらの本堂よりも お庭が好きで よく伺うのですが この日も
秋の行楽シーズンにもかかわらず ここだけ別世界のように静かでした。
よく手入れされた苔も美しく 眺めていて飽きることがありません。



お庭を散策していると 本堂の軒下にいました。
思わず 近づくといきなり 
「シャーッ!!」
「何にもしないから 一枚撮らせてよぅ」
「シャーッ!」
「・・・」
了解は頂けませんでしたので 勝手に撮らせて貰いました。
道理で 不機嫌なショットです。



本堂の奥の縁側から見える小さなお庭です。
このお庭の向こうが大きな森になっていて風にそよぐ木々の梢と静かなお庭が
好対照で 伺うとここに座って ボーッとしています。
まだ春浅い三月 この月のみ公開の大涅槃図の前で いつまでも正座したまま仰いでいた母のことを思い出しました。
来月末 会いに来ることになっているので また連れて来ようと思います。
たぶん その頃は 人でいっぱいでしょうけど。


シチリアの赤も いと をかし

2006-10-23 22:55:34 | 杏っ子
先日 ダイビング好きのお友達と うちのお店から数分の トラットリア ニーノさんへ 行ってきました。ご近所ということもあって 仕込前の腹ごしらえに時々ランチにお邪魔するのですが 夜ゆっくり伺うのは初めて。
さて 今回はお料理ではなく ワインのお話。
最近 イタリアワインを飲む機会が多いのですが 私はどちらかというと ピエモンテやヴェネトなど北イタリアの重めの赤が好き。 ネッビオーロやバルベーラの熟成したものが好みですが 同行の友人は 重めが苦手 軽目の赤がいいというので ドルチェットを頼んだら いま切らしているということで ソムリエさんにお任せしました。彼が持ってきてくれたのが くだんのワイン。
シチリアの赤というので 内心「えーっ早飲みのテーブルワインかぁ・・・」と早飲み込みしたのですが 是非試してみてと勧められたので これを頂くことに。
エトナ・ロッソ ラ・カラブレッタ 1999
結論から言います。
シチリアワインとは思えないエレガンスさ! オレンジ色の淵を持つ深いルビー色
ドライフルーツやオレンジピールの香り 果実味たっぷりなのに それでいて上品。
目を閉じて口に含むと 上質のピノを飲んでるよう。
あらー ごめんなさいね。「質より量」の早飲みシチリアワインしかしらなかったイタリアワイン若葉マークの私には 目から鱗の出会いでした。
最近は スーパートスカーナを探して遊んでいたのですが これからは南の方にも
目を向けてみよっと。
因みに同行の友人も このワインには ご満悦のようでした。
 

街のショップは カボチャがいっぱい

2006-10-23 14:10:58 | 杏っ子
四条通りや河原町通りのショップのディスプレイが かわいいカボチャで飾られるようになりました。 
もうすぐハロウィーン。
紫ずきんの友人が かわいいカボチャのキャンドル立てを持って来てくれました。
さっそく 新京極のロフトで ろうそくとカボチャの模様がキラキラした飾りを買ってきて カウンター後ろの棚に飾ってみました。
とってもいい感じ。
残念ながら 杏っ子は 30(月)・31日(火)と連休を頂くのでお店でハロウィーンを祝うことはできませんが 今月いっぱい飾っておこうと思います。 

ネーミングが秀逸です

2006-10-23 13:42:58 | 杏っ子
毎日通る錦市場の八百屋さんの店先で 最近目に止まっていた枝豆の束。
なんだか 色が悪くて余り美味しそうな見た目ではなかったので 放置してました。
さて ある日店に立ち寄ってくれた友人曰く「紫ずきんの季節やで。季節限定で
メニューに入れよし」
「紫ずきん・・・?何それ」
「えーっ? 京都ならではの美味しい枝豆やん ホント知らんの?」
「・・・もしかして 錦にあった あの色の悪い枝豆のこと?」
「見た目ようないけど ほんま美味しいよ お店で出したらええやん」
というわけで 翌日早速錦の市場で買って来ました。
紫ずきんとは なんとも雅な呼び名ですが 正式には 丹波黒豆大豆というんだそうです。
何で紫ずきんなのかは 茹でて鞘から豆を取り出して気づきました。
豆が紫色をしてるんですね。頭からすっぽり紫色の頭巾を被っているみたい。
くだんの友人が あんなに胸張って薦めたわけがわかりました。
味の濃い 歯ごたえのしっかりした 美味しい枝豆です。

ひさびさの和食ランチ IN 北山

2006-10-23 13:10:38 | 杏っ子
秋晴れの昼下がり 名古屋から遊びに来ていた友人と いつもの飲み食べお友達と三人で 北山の 乃し さんに行って来ました。
地下鉄北山駅から あちこち迷うこと数分。大通りから一筋入った静かな通りに
ようやくモダンな和風家屋が見えてきました。
通されたのは 奥の広い座敷の掘り炬燵式になった窓際のお席。どのお席もお食事中もしくは予約席 さすが注目の人気店です。
三人ともミニ懐石コースを選びました。取敢えずビールで一息ついていると
先付けの 茶碗蒸しのイクラのせが 運ばれてきました。イクラのプチプチした食感と塩梅でお酒が進みます。


次は しめじと春菊の和え物の山かけです。



お造りは 縞鯵 剣先イカ 鮪赤身 平目。
縞鯵がよかったです。



椀物は 松茸とぐじ。



お凌ぎは 穴子寿し。
もうこの辺りでお腹が脹れてきました。 食が細くなってきたなぁ・・・



焼き物は 鰆(だったかな・・)の幽庵焼。
添えてあった大きな栗が美味しかった。



炊き合わせは 下に田楽みそを敷いたお大根と海老 上に載っていたお魚は忘れてしまいましたが 食用の菊の花のあんがかかっていました。


最後は じゃこ山椒とシメジの炊き込みご飯。松茸好きな友人は 松茸ご飯を期待していたらしく 少々ご不満の様子でしたが おじゃこ好きの私は 美味しく頂きました。
例によって 今回も最後に出てきたデザートは 撮り忘れたので 割愛します。
たしか 柿のジュレだったような気もしますが ごめんなさい。
お食事の途中で頂いた 吟醸酒の小鼓(兵庫)は 食前酒にもかかわらず 香りも
控えめで 食事を邪魔することもなく 充分楽しめました。

 広隆寺

2006-10-11 10:19:39 | 杏っ子
10月9日連休最後の月曜日は 朝から素晴らしい秋晴れ。
大阪から訪ねてくれた友人を伴って 太秦にある広隆寺へ向かいます。四条大宮から通称嵐電に乗りました。嵐電・・・この電車に乗るのは 何年振りだろう・・・
父がまだ京都勤務の頃 週末金沢から遊びに来る私を連れて よくこの電車に乗って 嵐山 太秦の映画村 帷子ノ辻にある父の友人宅へ連れて行ってくれました。
カメラが趣味だった父は いつも首から大きな1眼レフのニコンをぶら下げて 行く先々で 風景ではなく私のショットを撮りまくっていました。あのたくさんの写真 今どこに仕舞ってあるんだろう。
懐かしい風景の中 太秦の駅で降りました。三条通りを挟んですぐ向かい側に 広隆寺はありました。
10年ほど前 知人の病気治癒を願って滋賀京都 奈良の観音様参りをしたことがあります。 その折 この広隆寺にも立ち寄り あの弥勒菩薩の前で ずーっと佇んでいたことを思い出しました。慈愛に満ちたあの表情は いまも変わらず目の前にありました。



日本で最も有名な飛鳥時代の傑作の一つ 弥勒菩薩半跏思惟像以外にも
霊宝殿には 国宝の十二神将 不空絹索観音 十一面千手観音などが 安置されていました。霊宝殿を出ると  蓮の葉の向こうに京洛最古の講堂が見えました。
山門までの道すがら 空を仰ぐと まだ青い葉をつけたいちょうの木に まるで
枇杷のような美しい色をした銀杏がたわわになっていました。






噂のフレンチ 行ってきました

2006-10-10 10:03:42 | 杏っ子
某日 フレンチ好きの友人から 食べ歩き系ブログで今評判のお店があるということで 仕込みの合間をぬって ランチに行って参りました。
そのお店は 京阪丸太町駅を東に数分のところにありました。マンションの1Fに
可愛いピンクの外壁。路面なのでかなり目立ちます。お店の名前は「ラニオン」。
マダムは まだ若く飾り気のない気さくな感じ。店内もマダムの趣味を反映してか
まだ新しく清潔感ある壁に パリの美術展のポスターやリトグラフが飾ってあります。さて お待ちかねのランチメニューは3種類。私達は前菜 メイン各2種類から選べるCコースにスープが付いたものをオーダー。友人は 前菜にフォアグラをチョイスしたので ワインをどちらに合わせるかでかなり迷いましたが コート・デュ・ローヌ 2004に落ち着きました。
私の前菜は お肉のパテに季節の野菜 青豆のサラダ。ソース控えめ 香辛料を効かして 香り付けにバルサミコ。イタリアンのような味付けです。塩加減は少し強め 美味しいパテです。



メインは 仔鴨のコンフィ きのこのソテー。添えの焼きリンゴが甘くて 塩加減しっかりの鴨のソテーによく合います。こちらもペッパー系香辛料がを効かしてありました。 これなら もう少しクセのあるブルゴーニュか ボルドーが良かったかもと友人の感想。
合間に出てきたパンは マダムお手製のものだそうです。
追加オーダーの キノコのスープ エスプレッソ仕立て。



キノコの香りを引き立たせる為に 香辛料 塩加減とも控えめ。量もタップリ。
茸大好きな私には かなりポイント高い一皿でした。
さて デセール。



フロマージュに洋梨のシャーベット アールグレイのアイスクリーム。
アールグレイのアイスが秀逸でした。これだけもっと食べたかったくらい。

どの皿も ランチにしてはポーションも充分 塩加減もしっかりめで好み。
マダムご自慢の青みがかったリモージュの食器も綺麗。カトラリーも可愛かったです。
お店の雰囲気から 女性一人でも気軽に来れそうなので ランチは勿論 次回は是非ディナーに来たい。
ただ 一つ残念だったのが ワインのラインナップ。香辛料効かしたお料理に負けないしっかりめ 時に変化球でクセのあるものも 今後揃えて頂けるとうれしいな。


 


仲秋の一夜

2006-10-09 22:47:38 | 杏っ子
「仲秋の名月の夜は 薄と竜胆を飾って 月見団子をお客さんに出すといいよ」 友人のアドバイスで 三条通りの寛永堂さんでお団子を買い お隣りの花政さんで薄と竜胆 ほおずきを選んで貰いました。生憎の御天気で 店から お月様は見えませんでしたが 食後の熱いお茶と月見団子は女性のお客様に好評。
程よい甘さと肌理の細かい舌触りの美味しいお団子でした。
閉店後 後片付けをしていると くだんの友人からメール。「いまから お月見ディナーをするけど来る?」時計を見ると12時を過ぎていましたが まあ深夜のお月見宴会も悪くないや とワイン持参で訪問しました。先方も仕事を終えて深夜帰宅にもかかわらず 台所に立ってせっせとお料理を作っています。枝豆を茹でたり
大根をおろしたりしてお手伝いしながら 宴会が始まったのが1時半頃。



炒った銀杏 大根と人参の膾 春菊の白和え 小芋の煮物 鰤の照焼き とお膳に
並べてみると なかなか豪華。さぁ!月見宴会の始まりです。先ずは 冷えたテタンジェで乾杯。話題は 趣味の音楽から 映画 ダイビング そして 美容や仕事と延々と続き 途中で シャブリを空け 次は 赤ワインに移行。気がつくと 障子の向こうが薄明るくなっていました。「朝刊が来たー」時計を見ると6時です。
「あらら・・・」


宴会中 もて遊ばれていた愛猫のうりも少々お疲れのご様子。
ようやく 仲秋の宴会は お開きとなりました。
ご馳走さまでした。

ある日の賄いランチ きのこいっぱい

2006-10-06 10:52:58 | 杏っ子
毎日通る錦市場の八百屋さんの店先に いろんなきのこが並ぶようになりました。
えのき しめじ 松茸 舞茸 エリンギ 顔を近づけるといい香りがしてきます。
市場の中には とびっきり高価な旬のお野菜を店先にディスプレイすることで有名なお店がありますが 先日覗くと 3本6万円のおっきな松茸が飾ってありました・・・どなたが買われるんでしょう。
きのこをいっぱい食べたくなったので 行き着けの八百屋さんで エリンギと舞茸を買いました。いそいそとお店に戻ると 冷蔵庫にあった豚もも肉と一緒に サッと炒めて オイスターソースをお出汁で薄めたタレをかけ回して出来上がり。
名づけて「たっぷりきのこと豚のどんぶり オイスター風味」・・・そのまんまや。
私は エリンギが大好きです。 大振りのエリンギをサクッと手で裂いて 網でサッと炙り 生醤油と酢だちをかけて 口に放り込む・・・目を閉じて楽しむその食感は 正しく ま・つ・た・け!   ただし 如何せん いくら大きく息を吸い込んでも あの芳しい香りはしてこないけど・・・是非お試しあれ。
最近は 二日に一度の頻度で 楽しんでます。