鉄鍋ぎょうざとお酒のお店 杏っ子 店主徒然日記

梅雨の合間 鴨川散策
子連れの鴨が のんびり泳いでます

邦題雑感

2009-06-27 02:04:52 | 杏っ子

五年くらい前 本屋さんで平積みしてある文庫本に目が留まった。


   「朗読者」


硬質な響きの中に 静謐な温もりを感じて その本を手に取った。

ナチの時代のドイツから現代が舞台の 年上の女性と青年の生涯にわたる
関わりを描いた作品で 私の中では 深く心に残る一作となった。


ちょうどその頃 英会話学校に通ってたこともあって 原作も取り寄せて読み始めた。
原題は

   「THE  READER]

翻訳者は 原題を尊重して「朗読者」としたのであろう。 
英文は 口語の慣用句も多く 私の実力では 困難を極めたけれど(笑)
なんとか読破した懐かしい思い出がある。

いつか映画化されるだろうと思った。


そして今夏 その映画は公開された。
タイトルは

   「愛を読むひと」

私は最初この映画が 「朗読者」が元になっているとは気が付かなかった。

あまりにも タイトルと原題がかけ離れていると思ったから。

日本の配給元は {愛」や「悲しみ」や「青春」といった言葉を多用して
原題とはかけ離れたタイトルをつけるキライがある。
そのほうが 動員できるから。

観客の感性を見下しているようで 不愉快に思うこともあるのは
私だけかしら・・・


    「朗読者」


私は この響きが大好きなのだ。

蛇足ながら  この映画 若い頃の主人公を演じたデビット・クロスくん。
演技がメチャうま!
これからが楽しみな俳優さんである。


経る時

2009-06-24 09:57:45 | 杏っ子


野田山 バス停で降りると 山道へ向かった。


未明の激しい雨は上っていて 山裾に下りてくる風が涼しい。



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「ふぅー。 やっと来れた。遅くなってごめん」


「おぅ。 元気だったか」


「うん まぁ。  ぼちぼち」


「店は」


「うーん  昨年辺りから世の中不況でね。知ってた?」


「いや」


「ふーん 知らないんだ」


「こっちはこっちで何かと忙しいんだ」


「へへ そうなんだ。

 でね それでもって今年に入って新型のインフルエンザなんかが流行り出して  結構世の中厳しいの。」


「おまえんとこも厳しいのか」


「みんな厳しい中 頑張ってるよ」


「・・・そぉか」


「そっちは 変わりない?」


「(笑) 変わりようがねえよ」


「この辺り 外環状線が出来てから 騒々しくなったね。

 以前は 蝉の声しか聞こえなかったのに・・・」


「世の常さ」


「ここじゃゆっくり過ごせないね」


「馬鹿だなぁ おまえ。 いつもこんなとこにいる訳ねぇだろう」

「?」

「おまえが来るっていうから  降りてきたんじゃねえか」


「ああそうか。 ありがとうね」


「・・・」


「昨夜ね ゆきちゃんの店行ってきたよ。 元気そうだった」


「ゆきんちかぁ・・・随分行ってねぇなぁ。」


「・・・そうだね」


「あいつさぁ とっとと、こっち来て店出してくんねえかなぁ。

 そしたら毎日通ってやるのにさぁ」


「(笑) まだまだ早いよ。 呼ばないで」


「はは」


「・・・そういえば 本好きのタカハシさんって人が昨年そっちに行ってる筈なん

 だけど 知らない?」

「聞いた事ないなぁ・・ 本好きは何人かしってるから 戻ったら聞いとくよ。

 なんだ おまえの知り合いか?」


「うん とても素敵な人だった」


「・・・そうか」


「そろそろ行かなきゃ」


「おぅ。気をつけて帰れ」


「お盆は お店開けるから、来れないんだ・・・」


「わかってる。

 気にするな」


「秋には また来るから」


「ああ」


「じゃあね」


 ・・・・・・・・・


「おーい」


「・・?!」


「そういや おまえ 幾つになった?」


「・・・(笑)  じゃあね」



「じゃあな」


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ご近所に旨い蕎麦と酒があれば幸せ

2009-06-24 09:31:54 | 杏っ子
ひさしぶりの「蕎麦処 たくみや」さんです。

以前 ブログでも紹介したお店近くのお蕎麦屋さん。

最近 蕎麦に合う日本酒にも力を入れていて 行く度に新しいお酒を奨めて頂いて楽しみ。

今回は 奈良の蔵元「純米 風の森」
米の旨味と酸味のバランスも良く、香りも控え目で 蕎麦との相性も好し。
奈良のお酒って 甘口が多いイメージだったけど このお酒は甘さ控えめ。


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ボリュームのある酒ですので アテもそれにまけないように出汁巻き。

立派なお姿。

結構これで お腹膨れちゃいました(汗)


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〆は ざるを一枚。

以前に比べると つゆが少し辛くなったような気がします。

京都の汁は全体に甘口なのですが 
杏っ子 蕎麦のつゆは辛いのが好み。

ちょっと嬉しい♪

可愛がってもらうんだよー

2009-06-18 10:56:44 | 杏っ子

大きくなりました。


覚えておいででしょうか?

以前 小ブログで 生まれたてホヤホヤの子猫の里親募集を載せた記事を。

細見美術館の天璋院ことY嬢の依頼で紹介したこのニャアァ 先日里親が見つかり
信州松本へお輿入れすることになったそうです。


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これが 発見されて1週間ぐらいの画像です。

ちっちゃいなぁ・・・

残念ながら生んだ母猫は死産でした。

杏っ子 みなしごハッチ(ふっるいなぁ・・・)ならぬ みなしごニャアの行く末を案じておりました。

よかった よかった。
きっと 大事に育てて貰えると信じております。

元気でねー♪

Y嬢 ホッとしたね。

お疲れ様でした。


あるときはある幻のピクルス復活!?

2009-06-17 10:15:48 | 杏っ子

覚えていらっしゃる方は覚えておいででしょうが 昨夏評判だった杏っ子の夏野菜のピクルス。

「なんや もうないのぉ」

「えー また切れてるん!」

「口直しに欲しかったんに・・・」


などなど 切らす度にお叱りを頂いていた人気者のピクルス。
来週辺りから 復活させようかと検討中(なんで検討するねん はよーやれ!!)

焦らず待っててね。

ひさびさ南座観劇

2009-06-12 09:54:35 | 杏っ子
先日 南座で 「頭痛肩こり樋口一葉」を観てきました。

「大つごもり」「にごりえ」「十三夜」「たけくらべ」を遺した明治の夭折作家・樋口一葉と、彼女を巡る人々のさまざまな人生をコミカルに描いた井上ひさしの傑作戯曲。

20数年前 東京・芸術座で見たときは 「花蛍」役の新橋耐子さんが秀逸だったなぁ・・・

こんな幽霊なら会って お友達になりたいと思った。

今回の主役 一葉役は 地元・京都出身の芸達者な若手俳優・田畑智子。
キーマン「花蛍」は ピーターこと池畑慎之介。

その他 野川ゆみこ 杜けあき 大鳥 れい 宇野 なおみが
脇を固めます。

以前観たとき程の新鮮味には欠けたけれど ピーターの「花蛍」は 彼らしくて
楽しめました。

それにとってもキレイ。
他のステージでの池畑慎之介を観たいと思った。

今回は 前から9列目 花道から3番目というこれ以上はないという座席!!
所謂「とちり席」。

南座に顔の効くS君を通してゲットのプラチナシート。
年末恒例の南座「吉例顔見世」もヨロシクです♪



ハンバーガー片手にロックンロール♪

2009-06-08 10:33:45 | 杏っ子

さてサイパン最後の夜

呑み助ばっかの4人組ですが ダイビングのために
お酒は控えめに 大人しくしておりましたが・・・

「サー呑むぞー」

とばかりに ホテル前DFSの中にある「ハードロックカフェ」へ。

平日 それも 観光客しかこれないような値段設定のためか 広い店内 この日は閑散。

「イラッシャイマセー♪」

「ドオゾ ゴユックリー♪」

ここでも スタッフさん日本語堪能。

ボリュームが半端じゃないので頼み過ぎないよう云われてはいたんだけど

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でてきたのがこれ。

「・・・ムリ」

「ノコシチャダメヨー」


チェックがうるさい。


やはりみんな残すらしい。

ビール片手にフライドオニオンをつまんでいたら それだけでお腹一杯に。

「ヘタだねー 揚げもんから食べてたらダメじゃん。先にバーガー食べてしまわないと入んないよ。  ヘタ!」

見ると サッサとバーガーを平らげたM嬢 サイドメニューのフライドポテトに手を伸ばしている。

相変わらずの恐るべき食欲・・・

だったら 先に云ってくれ。


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このサラダが運ばれてきた頃には もうギブアップ。

「アカン みんなで食べて」

みなさん よう食べます。


途中 バリバリの大阪弁を話す現地人シンガーが出てきて うちらのテーブルに絡んでくれたりして それなりに楽しい一夜でした。

サザンの「ツナミ」を唄ってくれて泣けた。


明日の早朝には 空港へ。


当分 ハンバーガーは いいっす。

でも また来るよ サイパン♪

楽しい4日間を ありがとね。

日曜日って グロットも混みあうのね

2009-06-05 10:36:54 | 杏っ子

さあ サイパン最後の1本 テニアングロット。

日曜日とあって 海上には 何艘かのボート。

今回は 流れなし  スルスルと潜行。

10mも潜ると ぽっかりと穴が開いている。




中に入って洞窟内を見上げると いくつか穴が開いていて そこから 光が差し込んでくる。

透明度が高いので とてもきれいだ。
この辺りで 水深22mくらい。

気が付くと 洞窟の外では 他ダイバーたちが 洞窟内に入るため 上でホバリング状態で待機中。
やはり 人気スポット 日曜日は混みあうようだ。




洞窟を出ると 天井部分にあたる岩場の隙間から バブルシャワーのような泡が立ち上って来る。

中にいるダイバーの吐く空気の泡らしい。

きれいだぁ・・・

サガチャンが ナポレオンフィッシュの子供を見つけたらしいけど 杏っ子は残念ながら気が付かなかった 残念。

50分くらいでエキジット。

こうして サイパンでのダイビングは 無事終了。

初ボートダイビング マグロ状態の船酔い ロープ潜行 いろん経験ができて収穫の多い二日間だった。


さぁ サイパン最後の夜!
二日間 ダイビングのために アルコールはセーブ。

今夜は飲むのだ!!

                  続く。

さがちゃん 100本記念ダイブ おめでとう♪

2009-06-03 10:37:26 | 杏っ子
脇目も振らず 岩場の藻をガシガシ食べてるアオウミガメを楽しんでいる3人を平らな棚に誘導するウラサワサン。

「・・?!」

と どこに隠し持っていたのか丸めた紙みたいのを おもむろに広げてこちらに見せた。


   サガチャン 100本記念 おめでとう !!


ああ、そうだった。
今回のサイパンも さがちゃんの100本メモリアルを祝うためのものだっけ。

あんまり楽しいので 忘れてた(コラ)

みんなでポーズを取って記念の1ショット。


さて フレミング最大の見せ場は 70mを越すダイナミックなドロップオフ。

これから行くらしい・・・・


「フレミングの特徴はね ドロップオフとカメ。 このドロップオフの崖に珍しい スミレナガハナダイというのがいて見られる確率も高いよ」

「ドロップオフって 何mくらいあるの?」

「さー わかんないけど 深い。足届かないからね」


・・・また始まった 
うらさわさんのわかり辛いジョーク。

船上でのやり取りを思い出して またもやビビリ始める杏っ子。




15mくらいの棚が終わる辺りから急激に落ち込んで 真っ青な世界が広がっている。
こわごわと 海底を覗くが 70mの海底は見えるはずもない。


・・・・・・ゴクッ ボコボコボコ


崖際で スミレナントカを探していたウラサワサン どうやらみつけたらしい。
他3名は うれしそうにドロップオフを降りていく。

崖の中層に顔をくっつけるようにして4人でなにやら撮影してる模様。

杏っ子がいないことに気づいたウラサワサン。
棚とドロップオフの境目で モゾモゾしている杏っ子に 下りて来るよう手招き。






「アカン いやや」

「怖くないよ 降りといで」

「だめ ここでお待ちしてます」

「スミレナガハナダイ  きれいだよ」

「あそう ご同慶の至り 」

「へタレやなぁ」

「へたれで結構 」

というような アイコンタクトでのやりとり。


上ってきたみんなと合流。

この後は 透明度抜群の棚沿いを流れに任せてドリフトダイブ。


  ああ らくちーん


ボート下5mでの安全停止5分間
我ながら 中性浮力がとれるようになったと思う。

ここでも杏っ子ピッタシマークのウラサワサン
杏っ子の中性浮力を褒めるように 頷きながら手をたたいてくれる。

うまいなぁ この人 初心者を伸ばすのが。

中性浮力で得意満面の杏っ子(なんと単純・・・)


全員つつがなくエキジット。

さぁ サイパン最後の1本は テニアン グロット!
お楽しみなのだ。

          続く。