鉄鍋ぎょうざとお酒のお店 杏っ子 店主徒然日記

梅雨の合間 鴨川散策
子連れの鴨が のんびり泳いでます

この夏にふさわしい新着2本デス

2010-05-29 10:08:30 | 杏っ子

シレーニ セラー・セレクション ソーヴィニヨン・ブラン SC 2009


【 分 類 】 白ワイン
【 タイプ 】 辛口
【  国  】 ニュージーランド
【 ヴィンテージ 】2009
【 内 容 量 】 750ml
【アルコール度数】 14度未満


青草のフレッシュな香りが初夏にぴったり!

豊かな香りがグラスを満たし、柔らかな酸味と硬質なミネラルが余韻を引き締める。バランスの良い仕上がりは料理全般と相性が良く、6~7度程度にしっかり冷やすとよりクリーンな印象に

アペリティフの1杯に如何でしょ♪


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     アンブレット フリッツァンテ セコ NV


分 類 】 白ワイン
【 タイプ 】 辛口
【 品 種 】 トレッビアーノ
【  国  】 イタリア
【 地 方 】 エミリア・ロマーニャ
【 ヴィンテージ 】 NV
【 内 容 量 】 750ml
【アルコール度数】 14度未満


洋梨やグレープフルーツの香り。グラスに注ぐと溌剌とした泡が広がりますが、ガス圧は強くなく柔らかいタッチです。

白いフルーツの果実の甘みが爽やかに感じられ、洋梨系の苦味が心地良いい。

ほのかな甘口ながら、苦味と軽い酸味があるのでべたつく甘さではなく、テーブルワインとして1本丸ごと楽しめるワインです

餃子との相性もグッド。

案外ディープだったりして  高槻立ち寄り編

2010-05-28 02:12:38 | 杏っ子
毎日毎日 試食 味見で餃子食べてます

来る日も 来る日も毎日ぎょうざ

なのに よそで美味しいぎょうざがあると聞くと平常心ではいられません・・・・

予定をすっ飛ばして 食べに行っちゃうのは 餃子屋のサガでしょうか

その日も 大阪の師匠O氏からメール

「高槻に旨い水ぎょうざの店あり チェックせよ」

あらそう じゃあそのうちに  ってなワケに行かないのね

翌週さっそく  阪急高槻駅で下車

「今週はさぁー メニューの改定とか 新メニューの詰めとか やることいっぱいあるんだよねー」

隣で スタッフのみぃの 駄目だしも聞こえぬフリ。

「たしかこの辺りだったよね・・・あっ あった!」

ネットでプリントした地図を手に 

「こんにちわー」

「いらっしゃい」


    ハルピン

水ぎょうざが名物の中華居酒屋さんである

カウンター10席足らずのこじんまりしたお店

常連らしきオッチャンが ビール片手におにいちゃんと競馬の話で盛り上がってる

ちゃんと予習してきた杏っ子

水ぎょうざと 春巻きは外せない

出てきたのは 春巻きというよりは クレープ巻き。

カウンターの中で おにいちゃんが フライパンで 丸く伸ばした小麦粉をクレープの要領で軽く焼き目をつけて作ってる。



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中身は 春雨 にら ねぎがたっぷり

これが なかなか旨い

こりゃビールのアテだね


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紹興酒と 花椒の香りむんむんの「皮つき焼き豚」

なかなかのボリューム

京都の街中じゃありえないCP

こりゃ紹興酒が進むわな  しかしちょっと塩がきついかしら・・・

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お目当ての 水ぎょうざ

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小ぶりで 一口でイケル。

ツルリとした口あたり 薄力粉と強力粉の割合は 前者のほうが多そうだ。

薄い皮はなめらかで ワンタンのよう。

「こりゃ いくらでも食べられるな」

中身は 豚バラとねぎが主体か

じゅわっと 汁が出てしずる感もばっちり

「美味しいね」

「うん」

知らず知らずと 自分ちの水ぎょうざと比べてしまうのは しょうがないね

この日は その後肥後橋に行く予定があったので もっと食べたかったが我慢。


数日後  O氏からメール

「しめ鯖の旨いワインの店バルバラ 要チェック 最近行ってないだろ」



こりゃ 来週あたり・・・・ね

高原鉄男展   こんなんも売ってます ワン♪

2010-05-27 11:21:42 | 杏っ子
ぶちゃ可愛いって云うんですか こんなの最近は

「こら 人んちの愛犬つかまえて ぶちゃ とはなんだ ぶちゃとは!」

名古屋の友人の 小言が聞こえてきそうだけど

なかなかイケてるでしょ このブックカバー

因みに 中身の文庫本は 新刊 糸山秋子「ダーティワーク」
杏っ子 芥川賞を獲った「沖で待つ」以来 熱烈な愛読者のひとり
このひと 上手いんだ文章が ほんと

さて


今日木曜日から 寺町通りGallery Iで始まる「高原鉄男個展」で 展示されてるようです。
イラスト以外にも 猫やワンコのブックカバーや ポストカードがあるそうなので楽しみ♪


因みに このブックカバーのボストンテリア

この顔で  名前は ラッテ

顔には似合わぬ 洒落た名前のワンコであります(おいおい)


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ラッテ 元気にしてるかなぁ・・・


 






見に来て欲しいワン♪  じゃなくって にゃ!

2010-05-25 16:00:24 | 杏っ子
見て欲しいワンと書いたけど・・・・

この子って 犬かぁ・・・

よーく見ると 猫のような気がする

てか 猫だよね(汗)

いやー 失礼 失礼 

だって目は猫だもん



このイラスト描いてる人の個展が 明日から 御池通り寺町を上がったところにある

ギャラリー 1 で始まります。

名古屋在住の友人の知り合いで 高原鉄男さんといいます。

おもろいイラスト描いてます。

会期は 6月28日迄

ぜひ お運び下さいませ




  ●高原鉄男個展"About 50 portraits" Tetsuo Takahara Exhibition 2010 Kyoto Stage

 5月27日(木)~ 6月28日(月)12時~17時半(火・水曜休)

Gallery I(京都市中京区寺町通夷川上ル西側久遠院前町671-1寺町エースビル1F西。

地下鉄東西線「京都市役所前」より徒歩7分)

TEL075・200・3655。

グラフィックデザイナー、アートディレクターを経て、現在雑貨クリエイターの高原鉄男個展。

1997年に「鉄男」というブランド名で活動を始め、ハンドメイドテイストの猫をモチーフにした、洋服・雑貨等を多数制作し幅広い層に支持されています。2007年4月、初の著作「猫がいてよかった」を友人社より刊行。銀座での個展に続く「About 50 portraits 」は、京都での初個展。

独特のタッチで描かれた猫たち50匹以上の展示と合わせ、ポストカードやブックカバーなどのグッズも展示。

 問い合わせTEL075・200・3655/gallery-i@excite.co.jp(Gallery I)。



金沢戻れば お魚三昧

2010-05-25 09:21:41 | 杏っ子
所用があり 実家のある金沢へ一泊で帰省。

久しぶりに 妹、 友人ヒサコちゃんと夜会うことに。

店は これまた20数年来の知人が女将を務める「食彩 かぶ菜」

新鮮な魚介と地酒を出すことで地元人にも知られた居酒屋。


「あっらー なおみちゃん ひさしぶりやねー なにしとったん 元気やったー?」


「あさちゃん  ひさしぶりー」


久しぶりの金沢弁 やっぱ ほっとするぞいね♪

「ゆっくりしてってやー」

「あんがと」

付き出しは 旬のたけのこのかぶら蒸し。


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最初は 生麦酒で乾杯。
あとは 黒龍いちょらいでスタート




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大好物の水なすのいしる漬
いしるとは 魚醤のことで能登半島では 調味料としてよく使われる。

もう 露地ものの茄子の出回る時期なんだなぁ・・・


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妹の好物 蛸の天ぷら。

これは 新鮮でこりこりとして旨かった。

あぁ やっぱ こっちの魚は違うわ


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お待ちかね 真鯵の刺身と 〆鯖の盛り合わせ。

ここんちの料理長 めっぽう愛想は悪いが 魚の〆かたは絶品
見事な塩梅 砂糖を使うタイミングもパーフェクト

鯖は刺身でもイケそうなほど新鮮だ

「うま・・  ほんま うま・・・」

大好物の鯵は 杏っこが 一人占め。

酒は 黒龍から 天狗舞 手取川 池月と 石川の地酒で 杯を重ねる。


             ・・・・続く




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新メニューでーす  よもぎと筍の水ぎょうざ

2010-05-24 07:32:10 | 杏っ子

どしゃ降りの日曜日でしたねー

やっぱ こんな日はお客さん来てくれませんね

てなワケで 昨日は 厨房の整理 冷蔵庫の在庫一掃セールに明け暮れておりました。

さて 今週から 店主自慢の水ぎょうざに 季節限定ぎょうざが仲間入り♪

国産よもぎ粉を皮に練り込み 餡に旬の筍を細かく刻んで合わせました。

シンプルに なにも漬けず ラー油だけで召し上がって頂きます。

一口噛むと よもぎのいい香りが 広がります。

信州は春真っ盛り  お城だけじゃないのよ松本は その8

2010-05-21 10:06:43 | 杏っ子
「まぁ いろんな意味ですごい蕎麦屋だ。松本行くんなら喰っってこい」

「うん わかった」

「あー それから  最初に 「あなた お酒飲む?」 って聞かれるから よほど体調が悪くない限り  酒は飲めよ」

「へ?」

「断ると機嫌悪いぞ  飲まなくても値段は同じだからな(笑)」


そんな蕎麦屋があるんだろうか・・・えらい乱暴な話ではある。

しかし どんな店なのか興味は湧いてくる。


金沢在住の 杏っ子の長年の「酒と食の師匠」ゆきちゃんとの電話でのやりとり。

ゆきちゃんは ここ数年 年に数回は 通い続けているらしい。

彼は 黒姫・竜の子の中原さんとは 数十年来の友人だった。

とても口の悪い男であるが  その味に対する鋭い感性には 杏っ子 全幅の信頼を置いている。

そんな彼推薦の蕎麦屋

ありきたりな店であるはずがない。

今日は 混む昼どきを外して 1時に予約してある。

松本駅から店へは徒歩圏内。

ぶらぶらと歩くことにした。




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中町通りに入った。
白壁となまこ壁の蔵が立ち並び 観光スポットになっているそうだ。

この蔵は 「デリー」という有名なカレー屋さんだ

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この蔵は クラシック音楽を流す喫茶店。
カフェではない  喫茶店である。

ここで ひとやすみ。

月曜日の昼とあって 店内は静かだ。


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年配の女性が 迎え入れてくれた。

昔ながらの喫茶といった風情で なんだか ホッとするのは 年のせいか。

丁寧に煎れてくれた珈琲は美味しかった。

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街の中心を流れる女鳥羽川沿いに 縄手通りという土産物屋が軒を連ねる一箇所がある。
なぜか かえるがこのエリアのキャラクターらしく 通りのあちこちに こういったかえるの石造が立ってる。


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どの子も 手に書物を持ち 背に薪を背負っているあたりは 二宮金次郎を意識しているのであろうが どうにも手に持った書物が コミック雑誌に思えるのは 杏っこだけだろうか。


1時になった。

蕎麦屋は大通りに面しているのだが 通りがかりの客を拒否するかのように 玄関は 通りに対してに直角にあって 気をつけないと 見過ごしてしまう。 看板も出ていない。


小さな暖簾に みせの名前が染め抜いてあるだけである。

   三 城

さんじろと読ませる

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少々緊張の面持ちで引き戸を開ける。

しまった・・・・

まだ 中央の大テーブルに関東からと思しきオバサマ方が席を占拠して 辺りを憚らぬ大声で ご歓談中。

むこうのテーブルは空いているのだが 片付けが済んでいないので 勝手に座るわけにもいかない。

弱ったなぁ・・・

と、

大柄な着物姿の女性が近づいてきた。

「いま片付けるからちょっと待ってね」

店内の隅に 荷物置きに使っている椅子があったので座って おとなしく待っていると

「あなたお酒飲む?」

そら来た! 待ってたこのせりふ

ゆきちゃんが云っていたとおりだ。

テーブルの上には メニューもなにもない。

コース1種類のみ

酒のアテが2品 蕎麦 お漬物 それに酒がついて2000円。

飲んでも飲まなくても値段はおなじ。

田舎蕎麦のおかわりは 1枚2000円

酒のおかわりは 1合1000円

通りがかりに 気軽に手繰る蕎麦屋ではない。

お酒をすすめられて断るのは 人間ドックの前日くらいである。

きっぱりと

「はい 頂きます」

店主は 小さく頷くと 奥に入っていった。

お酒と一緒にでてきたのは 竜の子でも 天ぷらででてきた「こしあぶら」という山菜。

さっと塩茹でしたシンプルな1品。

お酒の説明も一切ない。

聞かれれば答えるのであろうが そんな雰囲気ではない。

必要最低限ギリギリのもてなし。


「茎のほうは 硬いかもしれないから 残してね」

「あぁ はい そうします」


大ぶりの瀬戸の片口  織部の酒杯  アテの平皿は 志野であろうか・・・・

杏っこ 焼き物にそんなに明るいほうではないが これらがかなり高価なものであることはわかる。

いい器使ってんなぁ・・・



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キノコの大根おろし。

例によって 説明がないので なんのキノコかわかりません

「あのー お酒を2合頂けますか」

またまたこっくり頷くと奥へ入って行った。

大ぶりの黄瀬戸の片口で出てきた。
おおらかで 品のある片口だ。

酒についての説明もないが 予め予習してきたので 松本の地酒「岩波」であることは承知している。

このお酒 なかなかのクセモノで 最初の一口は さほどの印象もなくパッとしないのだが
飲むに従って だんだん舌に馴染んで杯が進むのである。
信州の酒にしては かなりの辛口で この酒を出している蕎麦屋は他にも数件あるらしい。

困った

止まらなくなったぞ・・・

「あのー えーとですね  あと1合だけお願いできますか」

出てきた酒は どう見ても なみなみと2合はある。

おまけに  頼んでいないこごみの浅漬けが 器にこんもりと付いてきた。

あれ?

まぁ いいや 飲んじゃえ

手酌で ぐびぐび飲ってると

「あなた 大丈夫?」

とうとうダメ出しがでちゃった

打ち止めである


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蕎麦は 中太切りの田舎蕎麦。 高台のついたざるで供される。
つゆは かなり辛め。

この季節なので 香りが薄いのは仕方がない。
でも 美味しい田舎蕎麦だ。


長居をしてしまった。

お勘定を見て驚いた。あとの2合とこごみのアテは店主のご好意であったらしい。

目で それを窺がうと うっすらと微笑んで

「ありがとう」

と返ってきた。

ご店主 酒好きが お好きなのかな


「いずれまた伺います。ご馳走さまでした」




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さて 三城から歩いて5分足らずで 松本城だ。

大昔に来たことがある。

このお城 エレベーターあったかな・・・
たしか国宝だから そんなもの付いてないか・・・

大丈夫かな

今になって4合近い酒が 回ってきたらしい。

しかし ここで引き下がるわけにはいかない。

500円払って登城である。

このお城  階段こんなに急勾配だったっけ・・・

それも つるつるに磨き上げられているので メチャ滑る。

どうも酒が 足に来たらしい

「大丈夫ですか?」

父ほどの年齢の係り員に 心配かける始末

最上層の天守閣に着いた途端 ヘタリこんでしまった

あー

調子に乗って あんなに飲むんじゃなかった



でも 「岩波」美味しかったなぁ


信州の人は一般に 京都のように 人慣れ 観光客慣れしていない

その分 接し方は 少々不器用にも思えるときもあったけど あったかい。

ひさしぶりの信州での二日間は 心の洗濯になった


今度来れるのはいつだろう


その日を励みに 松本を後にした。






信州は春真っ盛り  竜の子のモーニングは最高なのよ  その7

2010-05-20 15:09:33 | 杏っ子
    年寄りは 朝が早いと言ったのは 誰だ

小鳥のさえずりで目が覚めるなんて 何年ぶりだろう

すぐには起き上がらず 目を閉じたまま その声に聞き入っていた。

1種類じゃない 何種類かの鳴き声を聞き分けた

杏子にも ウグイスはわかる。


手元の時計は5時半を指している

京都じゃあり得ないなぁ・・・

食事までに2時間はある

お腹を空かして万全の体制で臨むべく 飛び起きた

まだ武子さんは 来ていないようだ。

自分で玄関を開けて 黒姫高原のふもとを目指す。


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武子さんの言うとおり  まだまだ空気はひんやりしていて肌寒いくらいだ



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高原へのゆるやかな山道の両側には ポツンポツンと民家があって その前庭には必ずと言っていいほど 桜や辛夷の木 水仙やチューリップが植えられていて花盛りだ。

雪に埋もれる長い冬を過ごす地元の人々にとって 春は 杏っこのような旅人には比べようもないほど 待ち望んだ季節なのだ。


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どの民家の軒先の庭にも 水仙が植えられていて盛りを迎えている。



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まだこれだけの残雪が あちらとちらに残っている。
この冬は どれだけ厳しかったのだろう・・・

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30分余り 黒姫高原の山裾が目の前に広がっている。
7月半ば あの山裾が ラベンダー色に染まるのだ。


また きっと来よう

猛然とお腹が空いてきた。
竜の子に戻ろう。


「おはようございます。朝の準備はできてるから こちらへどうぞ」

「おはようございます。黒姫高原の麓まで歩いちゃった」

「あらあら お腹すいたでしょ」

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杏っ子 それほどたくさんの宿に泊まったことはないけれど  宿の朝ごはん 和食なら 石川県・山中温泉のかよう亭  洋食ならこの竜の子がイチバンと信じてる。

食材はすべてこの高原で採れたもの。もう味付けなんていらない! お塩だけ頂戴! と言いたくなる新鮮さ しみじみとおいしい。

身体が 「ありがとう ありがとう」  と内からの声が聞こえるようだ。



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山菜のソテー ベーコンとポテトのグリル 
竜の子は 食材だけじゃなく 調味料
お塩 バターも最高のものを使っているので 最小限の味付けなのだ


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カリフラワーも ブロッコリーもしっかりとした歯ごたえ。
この湯で加減 参考になるなぁ・・・



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この朝イチバンの驚き。

これ 姿はトマトですが・・・口に入れると どう考えてもフルーツ。
いや フルーツトマトって街で見かけますよ フツーに。
あんなの想像しないでね

とにかく口では上手く説明できないけど ホント甘くてジューシー。
どうも ここでしか手に入らないらしい。

この日は スイートバジルをあわせてあって 香り倍増。
全部食べちゃいました。


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トマトばっかり食べてたら お腹いっぱいになって パンは残しちゃった。
ここのバターは エシレ使ってんのに・・・勿体無かったな。



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武子さんは しつらい名人だ。

宿のそこここに  やさしい心配り 気配りがある。

それも とってもさりげなくだ。



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この宿で 杏っこイチバンのお気に入りの場所。

このベンチシートに座って 大きな窓一面に広がる妙高山を眺めながら飲むジンは最高なのだ。

20数年眺め続けてきた妙高山は 今も変わりなくそこにある。

この眺めがある限り これからも ここへ通い続けることだろう。


黒姫駅でミニバンを降りた。

「ありがとう。またいらしてね」

「はい またきっと。ありがとうございました」


今日の宿 松本へと向かった。

信州は 春真っ盛り  なーんにもないことの贅沢 その6

2010-05-19 16:16:23 | 杏っ子
この宿は なんにもない宿である。

テレビもラジオもない

時計もない

勿論パソコンもない 

持ってきたところで 接続できないし 

無線LANも 電波が届かない

数年前まで 携帯電話も圏外だった

ここのご馳走は 黒姫の自然と それを享受した料理  ここへ集う人々

そして中原オーナー夫妻のキャラクターだった

ほかに泊り客のないリビングを一人占めしながら バーカウンターで勝手に
ジンリッキーを作って 仕度を待つ。

食事時間以外の酒は 客が勝手に作って勝手に飲む。
飲んだ分は カウンター隅に置いてある伝票に自分で書いて置いておく。

チェックアウトの際に精算される。

所謂 自己申告だ。

宿と客の信頼関係の上にたったやりとり。

今も同じ

「お待たせしました。どうぞこちらへ」

「はーい」

「今日は 山菜の天ぷら あと 蛙のソテー 鴨が出ます。ワインはなんにする?」

「蛙?! 楽しみだな。うーん 鴨なら赤で」

シチリアの赤が出てきた。

耳慣れない地モノの山菜が1種 タラの芽 こごみ


最初にでてきた画像の山菜は 「コシアブラ」というらしい。
これは 翌日の松本の蕎麦屋でも 出てきた。

お塩で頂く。

香りも味も濃い!


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蛙のソテーは 初めてだ。

何カエルか聞き損ねた。

白ワインとヴィネガーにガーリックを効かせたソースで 食欲とワインが進む。

ここで使われるハーブはすべてこの黒姫で採れたものばかりだ。

香りが とても濃い

うーむ  旨いなぁ ・・・・

昼間の日本酒に 夕方の地ビール 食前酒のジンが今になってボディブローのように廻ってきたようだ・・・

メインの鴨のローストはそのせいか撮り忘れてしまった。

黒姫で摘んだいろんなベリーの自家製ジャムに バルサミコを隠し味に使った とても酸味のあるフルーティなソースが印象的だ。


「東京や大阪で出すような料理をここで出しても意味がないんだ。ここでしか出せないものをつくらなきゃ」

中原さんの言葉を思い出した。

今は 師の薫陶を受けた高橋シェフが 腕をふるう。

食事を終えて 残ったワインを抱えて リビングに移る。

武子さんが チーズの盛り合わせを持ってきてくれた。



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セミハードに ブリー ロクフォール 大好きなシェーブル それに自家製ドライフルーツ

しばし  武子さんと昔はなしに 会話が弾んだ。


「あなた ぜんぜん変わらないわね」

「武子さんこそ。 ここは なんにも変わっていない。なんだかホッとしました・・・」

 「変わりようがないわね (笑)」


武子さんが 下がった後も  夜更けまで 過ごした。