猫五郎の写真日記

なんか、写真よりも文章がメインになってます。しかも、くどい。要改善。でもなかなかねぇ。

腹筋を鍛えるとランニングが安定する

2024-03-02 13:54:24 | 健康・身体

2023年9月頃から、毎朝の出勤前筋トレに上体起こし(いわゆる腹筋運動)20回を加えました。

体幹を安定させるためです。

 

脊柱(背骨)は椎骨が積み上がってできた柱です。

積み木(椎骨)を積み上げて高さ1mのを作ってみてください。

非常に不安定です。

人間の脊柱は、脊柱起立筋が主に背側からガッチリ支えています。

普通に立ったり歩いたりする分にはこれで十分です。

 

しかし、激しく運動すると、脊柱起立筋だけで脊柱を安定させるのが難しくなります

脊柱が前屈み方向に不安定になる分には、脊柱の背側にある脊柱起立筋が頑張ることで姿勢を立て直すことができます。

しかし、背中が反る方向の不安定性を拮抗するには、脊柱起立筋だけでは不十分です。

脊柱(背骨)が反る方向の不安定性が生じたとき、脊柱の前方にある腹筋が踏ん張ると、脊柱が安定します

つまり、脊柱を安定させるためには、脊柱の前後に支えを設けてやる必要があるのです。

 

腹筋が収縮すると、それ以外にもちょっといいことがあります。

腹筋が収縮すると腹圧が上がります。

腹腔は、前方と側方を腹筋背側を脊柱と腰背筋群下側(尾側)を骨盤上側(頭側)を横隔膜によって囲まれています。


背側と骨盤は圧を逃す余地がないです。

腹筋が収縮して前方と側方から発生した腹圧は、上方(頭側)の横隔膜方向へ逃げ場を求めます

上方(頭側)に向かった力は、腰を伸ばす方向に働きますので、腰にかかった上下方向(頭尾側方向)の圧を軽減してくれます。

もっと細かくいうと、固くて丈夫な椎骨にかかる圧が軽減されても何も恩恵はありません。

恩恵があるとしたら、圧を逃すためのクッションである椎間板にかかる負担を軽減するのに、腹圧が役立ちます。

腹圧なんて大した圧ではありませんので、椎間板にかかる圧力が軽減されるといっても、ほんの少しだと思われます。

しかし、無ではありません

 

ランニングであれば、着地の際に発生する上下方向(頭尾側方向)の衝撃が脊柱を不安定にします。

ランニングの着地で足首や膝にかかる衝撃は体重の2.4倍と言われています。

足底筋膜膝関節股関節椎間板の弾力、そして腰部脊柱の生理的湾曲がランニングの着地の衝撃を和らげて吸収すべく機能します。

(脊柱とは直接関係ありませんが、人間の足関節、膝関節や股関節は、四足歩行動物と比較して関節面が非常に大きくなっています。これも関節にかかる大きな衝撃を分散させるための工夫です。)

腹圧による椎間板への圧力軽減作用は、そうしたさまざまな工夫の一つだと言えます。

(これだけ長々と説明していますが、実は、腹圧が椎間板へのストレス軽減となるとする根拠を示した論文を僕自身はまだ読んでません。整形外科医からの受け売りです。ごめんなさい)

 

長々と説明しましたが、とにかく、激しい運動をする場合、体幹を安定させるために腹筋力が必須の要素となります。

そうしないと腰を痛めるし、体幹が不安定だとそれを相殺するために他の部分が頑張ることになるため体力の消耗が進みやすくなります。

崩れた体幹バランスを回復させるより、そもそも体幹バランスが崩れないようにすることが最もエネルギー効率がよいです。

持久系スポーツであろうと、格闘技のような瞬発系のスポーツであろうと、これは共通です。

 

僕の場合はランニングがメインなので、ランニングベルトなる物にも手を出してみました。

CHRIOのパフォーマンスアップ腰用ベルト

腰痛ベルト、腰痛サポーターを最小限に細くした物だと考えればいいと思います。

腰痛ベルト・腰痛サポーターは腰部に巻くことで、腹圧が前に逃げることを防ぎます

腹筋がない人に、人工的に腹筋を与えるように働きます。

(ハードタイプだと直接腰の上下方向を支える機能も持ち合わせます)

腹筋がまだ弱かった頃にこのパフォーマンスアップ腰用ベルトをつけて走ったら、体幹が安定するのを感じると同時に、走り終わった後の疲れが軽減するのを感じました。

現在は、腹直筋が盛り上がり、腹筋が割れているので、パフォーマンスベルトを必要としなくなりましたが、多分、今でも装着して走れば楽に感じると思います。

だから、ランニングを開始したばかりの人たちにおすすめです。

走り続けさえしていれば必要最小限の筋肉がついてきますが、筋肉がつくまではランニングで腰痛を発症するリスクがあります。

ある程度、ランニングに必要な筋肉がつくまでの間、ちょっとしたサポートに利用するといいと思います。

ただ、これ、¥8,800とかなり値が張るのが難点です。

上体起こしですが、腹筋があまりない人がいきなり回数をこなすと腹筋以外の筋肉が頑張ることとなり、無理がかかって、かえって腰を痛めます。

「腹筋運動」は腰痛の原因 バスケ協会「推奨できない」

上体起こし腹筋運動と腰痛発生との関連について

 

椎間板のダメージを蓄積するようなので、膝を立てて、20回という上限を設けて続けています。

しかし、改めてこれらの記事を読んで、上体起こしの体幹屈曲の前半と、体幹伸展の後半部分だけでもいいかな?とこの記事を書きながら思い直しているところです。

つまり、上体起こしの、上体を起こす直前(背中が床を離れる直前)まででやめておく、ということです。

(その際、足は空中に持ち上がってしまって問題ないです。)

実際やってみると、これだけに絞って行い、回数を増やした方が腹直筋の収縮幅が大きく、鍛えられそうです。

 

 

出勤前の筋トレを開始してからまもなく丸8年間が経過しようとしています。

始めた当初は出勤前の心の余裕のなさから、1分間のみで始めたことでしたが、その後、筋力が付くにつれて、それ相応の筋トレにどんどん切り替えて、内容を増強してきました。

アラフィフにして、まさか自分の腹筋が割れる日が来ようとは、夢にも思ってなかったです。

これからも少しずつ、その時点の自分に最適な筋トレに調整していきたいと思っています。

 

 

現在の出勤前筋トレ

・仰臥位での足上げ運動 左右100回ずつ

・上体起こし20回 (明日からは上体起こしの初動部分のみを30回にするかも)

・スタンダード・スクワット100回

・30度の傾斜をつけたストレッチボードの上で、閉眼片足立ち 左右100秒ずつ(平衡感覚を鍛える目的)

 

(これらが終わったら5kgの通勤カバンを背負って1.1kmジョギングして出勤)


(追記)
早速、新しい方法をやってみました。
今までの上体起こしは、足が持ち上がらないように掃き出し窓の下枠に足のつま先を引っ掛けて行っていましたが、それをやめました。

足が浮くようになると、当然上体が起き上がりません。
つまり、腹筋を収縮させても背中が地面から離れません。
僕の場合、足が浮いてしまいますが、ネットサーフィンをしていて、一番近いのは「クランチ」と呼ばれている腹筋運動だと思います。

やってみての実感ですが、これはキツイ!
(直前に足上げ運動を左右100回やっているというのがありますが)
今までより腹直筋の収縮幅が大きく、今まで以上にギューっと収縮させるため、あっという間に筋力が限界に達して、攣りそうになります。
一回あたりの腹直筋収縮時間をまだ模索中ですが、一回2秒でもキツイです。
3-5回やる毎に休憩を10秒ほど置かないと続けられない。
上体起こし以上の効果が期待できそうだと感じています。

以後はこの方法でやっていこうと思います。
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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
★なるほど納得★ ((^0^)コメト)
2024-03-02 22:12:18
猫五郎さんこんばんは

確かに腹筋と背筋を鍛えると姿勢が安定します。(^0^;
根本が背骨にあるとは目からウロコでもあります。

以前、出勤時会社に早く着いた時に車中で繰り返しやって
ましたが、これだけで腰痛が無くなりまして、一日の気分も
良かった思い。(^0^8

また、腰を痛めた人が良く腰ベルトをやってましたが、
その方は運動が得手と言っている割に怪我?(関節痛)とかで、
どうもやり過ぎに思えました。(~ ~;

これもなるほど運動時に強制してはいけないのが知れて、
これも納得です。(^0^v

今回はメディカルな解説ですが、ここまで解説が納得出来る
説明にお目に掛かったのは始めてで、仕事とは言え流石!(^0^)
Re: ★なるほど納得★ (猫五郎)
2024-03-03 10:10:28
(^0^)コメトさん
参考になったなら幸いです(^_^)
肉体の状態は一定ではなく、20歳以降は体重あたりの筋肉量が減少してゆきます。
だから昔と同じようにやろうとすると身体を痛める可能性があります。
また、今までずっと続けてきたトレーニングであっても、強度の大きいトレーニングによっては、肉体の衰えと共に、それが不適切になってくることがあり得ます。

それでは、年齢とともにトレーニング強度を落とさないといけないかというとそんなことはありません。
強度の大きいトレーニングを行う前に、その準備をより入念に行うようにすればいいのです。

その理屈からいうと、同じトレーニングを続けるためには、加齢と共に準備トレーニングの量が増えてゆくことになります。

体育大学の運動生理学の先生が本に書いていたことですが、登山の場合、人間の方が老いても、山自体は変わらず存在します。
年齢が上がってから同じ山に登場合、同じ登り方をしたいと思ったら、年齢が上がるに従って、準備トレーニングはより多く行う必要があると力説しています。

つまり、同じ山を20歳の時に登る時は1週間の準備で上れたとしても、50歳であれば2ヶ月間のトレーニングを必要とし、75歳であれば、半年間のトレーニングを要し、80歳であれば2年間の準備が必要になる(こともある)。

三浦雄一郎さんが80歳でエベレストに登頂した際は、それだけではダメで、登り方を科学的に徹底的に分析して、負荷の少ない登り方をしたとのことです。

同じとは言わないまでも、ある程度の運動能力を維持することを目指すのであれば、年齢と比例して、日々のトレーニング量を増やす必要があるということです。

お互い頑張りましょう!

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