猫五郎の写真日記

なんか、写真よりも文章がメインになってます。しかも、くどい。要改善。でもなかなかねぇ。

肉体の加齢と向き合う

2020-07-24 23:09:06 | 健康・身体


現在、アラフィフです。
人生、折り返し地点を過ぎたと思われます。

2019年7月のことです。
自分は走れるのだろうか?
ふと思い、走ってみました。



近くの池の周り、1周2.8km走ってみたところ、ペースは1kmあたり6分16秒。
無残なものでした。

でも、3ヶ月間、週2回走れば、高校時代の速さに追いつけるのでは?

どこからこんな発想が出てくるのでしょう?

運動習慣はありません。
継続的な運動習慣、例えば、週1以上の頻度で半年以上継続した運動習慣の経験がない。
あえて言うなら、前の職場への往復35km弱を数年間、自転車通勤していたくらいでしょうか。
それも10年近く前の話です。


高校時代の速さ。
1,000m 3分20秒
1,500m 5分8秒

運動部だったわけではありません。
自主的に運動していたわけでもありません。
努力しないで出した結果だからなんとなく、アラフィフとなっても、楽観的でいられたのかもしれません。
体重が20歳頃からプラス5kg弱と、あまり変わっていないこともそう感じさせたのだと思います。


走り始めて3ヶ月後、僕は愕然とします。

1,000m 3分47秒がせいぜい。
ほぼ一年経った今も、1,000m 3分40秒を切れない。

1,500mも、最速5分47秒。
目標達成するために40秒削らなければならない。

ここから40秒も縮めることができるのか???
想像できない。


この1年間、平均週2回走りました。
たった2回?と思うかもしれませんが、仕事の忙しさを考えると、これでもかなり頑張った方です

コースは砂利道で、足の食いつきが悪く、踏み切るとき滑ります。
ほぼ平坦ですが、高低差5mほどの急激な下りと、急激な上りが1ヶ所ずつあります。
90度近い曲がり角が5ヶ所あります。
(曲がりがきついと、減速を余儀なくされるのです)

多分、校庭のトラックで走ればもっと早くなる。
けど、40秒は縮まらんやろ。


でも、まだ諦めていない。


ほんの少しずつ早くなっている。

走り始めて3ヶ月では無理だったけど、もしかしたら、1年間頑張れば、追いつけるかも?

前向きな自分がちょっとうれしい。
諦めが悪いともいえる。
現実の認識が甘い、ともいえる。

いずれにせよ、肉体の加齢性変化は認めざるを得ない。

肉体の加齢性変化について調べてみました。

筋肉は加齢とともに萎縮する。
筋線維が細くなりながら、筋線維の数も目減りする。
医学生向けの整形外科の教科書には、
「40歳を過ぎると、特に理由がなくとも、年に約1%のスピードで筋肉が減少していく」
と書いてある。
つまり、50歳の頃には、40歳の時と比較して10%の筋肉が失われてしまう!!

筋肉が減少する理由は完全には解明されていないようですが、複数の要素があるようです。
男性ホルモンの分泌量の低下が40代から顕在化する(男性ホルモンはドーピングに使われるくらいですから、分泌量低下の影響は大きいでしょう)。
男性ホルモン分泌量低下と逆相関してレプチン分泌量が増えて食欲が低下する。
ヒストンの保護がなくフリーラジカルの攻撃を受けやすいミトコンドリアDNAの、加齢に伴うDNA損傷の蓄積に伴う蛋白合成能の低下。
加齢に伴う運動神経数の減少。
などなど

筋肉は体全体で均一に減っていくわけではなく、部位によって減少率が大きく異なる。
一般論として、上半身の筋肉が比較的保たれるが、下半身の筋肉が減る。
大腿四頭筋の萎縮が一番激しい。
45歳を過ぎると、太ももの筋肉などは目立って減っていく、と複数の本や論文に書いてある。

「日本人筋肉量の加齢による特徴」という日本老年医学会雑誌の論文(ネット検索すれば誰でも読めます)を読むと、下半身の筋肉量は20歳代から加齢に伴い著名に減少するそうだ。

次は、加齢に伴う筋肉の性質の変化について。

筋肉の線維には速い力強い動きを得意とする速筋線維と、力は弱いが持久力に長ける遅筋線維があるのは、みなさん、聞いたことがあるでしょう。
加齢性変化を遅筋線維と速筋線維の比率でいうと、速筋線維の割合が減っていく。
単に筋肉が細くなっていくだけではなく、速筋線維に要求されるような素早い力発揮の能力が落ちてくる。

加齢によって速筋線維の数が減るという現象は、どうも神経が引き金になっているらしい。
筋肉は運動神経に支配されている。
速筋線維を支配する運動神経は、年をとるに従って一つ、また一つと脱落して死んでいくらしい。
なぜか?

原因は解明されていないが、「使われないから」ではないかと言われている。

回りくどいが、理解を容易にするために、遅筋線維から見ていこう。

遅筋線維は抗重力筋に分布していることが多い。
抗重力筋は姿勢を維持するための筋肉。
大きな力はあまり発揮しないが、夜、布団で寝ている時以外は常に緊張している。
その遅筋線維を支配している運動神経は、一本一本が細くてサイズが小さいが、頻繁に筋肉に指令を送っている(指令が途切れると姿勢を維持できないから)。


筋肉が力を発揮していくときは、(ちょっと正確ではないが大まかな傾向を端折っていうと)まず遅筋線維から使われ、速筋線維は後回しになるという仕組みがある(サイズの原理)。
どれくらいの力を発揮すれば速筋線維が動員されるかは、(速度や筋肉の収縮の条件など)運動の種類にもよるが、少なくとも最大筋力の50%以上(65-70%1RM)の筋力を発揮しなければ、あまり動員されないようだ。

速筋線維が使われるためには、ある程度大きな力を発揮しなければならないのだが、最大筋力の50%以上に及ぶような大きな力を発揮する機会を、日常的に持っている人は多くない。
社会人になると、スポーツを続けている人でもない限り、なかなか大きな筋力を発揮する場面がない。
何年にもわたって大きな力を発揮する機会が得られないままでいると、その間、まったく使われなかった速筋線維を支配する運動神経はその存在意義を失ってしまう。

その速筋線維を支配している運動神経は、一本で100本〜1000本の速筋線維を支配しており、遅筋線維を支配している運動神経と比較して太くてサイズが大きい。
よって、速筋線維を支配する運動神経を維持するには、(遅筋線維を支配する運動神経と比較して)多くのエネルギーを必要とする。

維持に多くのエネルギーを必要とするのに、ほとんど働かない。
速筋線維を支配する神経は、出番が長期間にわたってこないと、その存在意義を失って、アポトーシス(自殺)してしまうようなのだ。


納得。

速筋線維を10年単位で日常的に使用してこなかったことで、速筋線維が減ってしまったのだ。
1年間(といっても週2回だが。。。)必死に走っても、スピードが頭打ちになっている。
高校時代までは、持久走大会の1ヶ月前くらいから、体育の授業で真面目に走ればあっという間にスピードアップしたものだが。。。


では、鍛え続ければ、再び速筋線維は増えるのか?
ヒトの場合、加齢とともに減った速筋線維が増えることはないそうだ。
なぜなら、速筋線維専用の神経は一度消失すると、再生しないから。
ヒトで、脱神経によって一度失われた速筋線維が再生した例は現時点で確認できてないそうだ。
となると、これ以上のスピードアップは無理??

筋肉の勉強したにもかかわらず納得できません。
というか、受け入れられない。
高校時代のスピードは、努力すれば届くものであって欲しい。
今、自分に残された、わずかな速筋線維を鍛え上げれば、なんとかなるのではないのか?
なので、まだ僕の挑戦は続きます。

戦略としては、
(1) 減ってしまった大腿四頭筋を中心に鍛えること
(2) 体脂肪を減らして、体重を軽くすること



(1) 減ってしまった大腿四頭筋を中心に鍛えること
大腿四頭筋を鍛えるといっても、筋トレをする時間がない。
朝、家を出て、仕事から帰ってくるまで平均十二時間以上。
(AM7時台に家を出て、帰ってくるのは平均20時以降。少なくとも2020年4月までは)
元気いっぱいに帰ってくるわけではなく、ぐったり疲れて帰ってくることが普通。
筋トレをするとしたら、疲れていない朝しかない。
出勤前にどれだけの時間を割けるか。
1分でも長く寝ていたいのだが。
それでもガンバルなら、まずは1分間からでしょう。
布団の上で仰向けになって、両脚をまっすぐ伸ばした状態で、踵を布団から10cmほど上げて60秒間保つ筋トレから開始しました。
等尺性収縮。
腹筋と大腿四頭筋が硬くなります。
関節を動かさないので、身体を痛めにくい。
結構きつい。

慣れてくるとこれだけでは物足りなくなるので、カールアップ
(仰向けになり、頭の後ろで手を組み、膝をお腹に引き寄せて丸くなる。それから足を真っ直ぐ伸ばす。伸ばした時、踵を地面につけないようにブレーキをかける。また膝をお腹に引き寄せて丸くなる。この繰り返し)
などを加え、2020年7月現在は出勤直前に7-8分間の筋トレをやっています。

加えて、2019年秋から足首にアンクルウェイトを左右1kgずつつけて仕事をしています。
職場ではエレベーターを使わないことにしており、毎朝地下1階の職員通用口からタイムカードのある7階まで階段で上っています。


(2) 体脂肪を減らして、体重を軽くすること
筋肉を増やしながら、体重を軽くする。
速く走る上で、最も単純で確実な方法ではないでしょうか。
1kg体重が減ると、フルマラソンなら平均3分タイムが短縮すると聞きます。
3分、180秒を42kmで割ると、4.2秒ほど。
つまり、1kmあたり4.2秒ほど削れる。
1.5kmなら6秒ほど削れる。

高校時代と比較して、筋肉量は減っているはずであり、しかも速筋線維の割合が減っている。
高校時代と同じ記録を出すためには、高校生時代より体重が重かったらダメだろ。

2019年5月時点で、高校時代よりも5kg重かった。
2020年7月時点で、高校時代よりも3kg重い。
3kgといえば、1.5Lペットボトル2本分。
1.5Lペットボトルを2本担いだ状態で走れば、それはタイムが落ちるだろ。。。

すでにBMI 20を切っている。
体重をあと3kgも減らせるだろうか。。。
これはかなり厳しいぞ。
運動量も増やさないといけないのはもちろんだが、食事も徹底的に考え直さないといけない。

実は、この1年間、意図的に食事量を増やしてきました。
具体的には、通常の食事に加えて、鳥の胸肉やササミを毎日100g食べた
良質なタンパク質であるとともに、イミダゾールジペプチド という、科学的に抗疲労効果が示された唯一の物質が含まれている。
筋肉量増と、抗疲労効果を狙ってのことです。

マッスルフルという現象があるそうです。
一度のタンパク質摂取で増加する筋肉量は最大20gである、という現象。
東大の石井直方教授が発見したそうです。
つまり、1回に摂取するタンパク質量を多くしても、筋肉増量にはあまり貢献しないということ。
なので、鳥の胸肉・ササミの摂取は、朝と夜の二回、50gずつに分けるようにしています。
僕の場合、筋肉量を増やすといっても、キン肉マンになりたいわけではありません。
減った分の筋肉を取り戻すことが目的ですから。

現在までは食事量を増やしながら、体重を減らすことに成功しているが、果たして今後はどうだろうか。。。

2019年5月の健康診断で体脂肪率14.4%(それ以前は15%台)。
2020年6月の健康診断で体脂肪率9.8%。
体重減が全て体脂肪減によるものだと仮定すると、あと3kg減量した場合、体脂肪率は5%!!!

体脂肪率5%。これは果たして健康的なのか???

それとも、体脂肪以外にまだ体重減に貢献できる何かがあるのか???

高いハードルがまだいくつも残っています。


この1年間、走ってみて、肉体が加齢とともに変化していることを認識しました。
しかし、それは高校時代の自分に対する敗北を意味するとは「まだ」思っていません。
努力すれば、高校時代の記録を越えられるのではないのか。

現実は非常に厳しい。

でも、可能性がゼロだと思ってません。
それを確かめてみようと思います。

そのためにも、肉体を故障させてはいけない。
加齢で変化した肉体は脆弱性を増しています。
ケガをしないために、基礎的な筋トレを積み重ねようと思います。


目標を達成できるのはいつになるでしょうか。
今年中は無理な気がします。
来年?
再来年?


2020年7月下旬の時点の到達度は以下の通り。

体脂肪率 8.8%



3km 12分22秒



1500m走は一休み中です。
あまりに記録が伸び悩んでいるので、距離を少し伸ばして基礎体力をつける方向で頑張ってます。
3km 12分を切れるようになったら、再び1500m走に挑戦してみようと思ってます。


1年後を楽しみにしたいと思います。

コメント (4)
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