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ただいま「病は気から~1日1分から始められる免疫力アップ+
アンチエージングの100のステップ」 ご紹介中♪

紅葉?黄葉・・・? in 長谷寺

2006-11-29 23:58:38 | ○ すろ~ 奈良 ○



いくたびも 参る心は はつせでら

       山も誓いも  深き谷川

       (長谷寺の歌)


故郷の 初黄葉を手折り 持ち今日ぞ

       我が来し 見ぬ人のため

         (万葉集)


日本を代表する古典、「万葉集」「源氏物語」それにカルタでおなじみの「百人一首」などにも紅葉狩り
のことが登場するほど、日本人は古くからもみじ狩りを楽しんでいました。

万葉集には、紅葉を詠んだ和歌が80首以上あります。


ところが、そのほとんどが、実は紅葉ではなくて、黄葉、つまり、葉が
黄色く色づくさまを詠んだものだ
そうです。

そもそも『もみじ』という言葉自体、揉んで色を出す、という意味の『もみず』から来ているそうですが、
これも漢字では『黄葉ず』と書きます。今の世の中、どう考えても葉が赤くなる紅葉の方が主役に思えます。
万葉人の色彩感覚は現代人とは違っていたのでしょうか。


ずっとたどってみると、どうも、事の起こりは中国の陰陽五行説にあるようです。

陰陽五行説というのは、中国で作られた占いというか、哲学というようなものなのですが、その中で、黄色は
特別な色となっています。
たとえば、陰陽五行説では、青は東、黒は北、白は西で赤は南、そして黄色は中央となっています。

つまり、黄色はまさに中国の真ん中、皇帝がいる所、ということになります。

奈良時代以前の日本は、中国文化の影響を色濃く受けていたから、木々が黄色く色づくことに、特別な意味を
見い出していたのでしょう。

しかし、平安時代になって、日本独自の文化が芽生えてくると、黄色より赤の方がきれい、ということになって、
紅葉の方がメインになってきました。

平安時代に編纂された古今和歌集なんかでは、黄葉よりも紅葉の方が、圧倒的に数多く詠まれています。



**源氏物語**


源氏、藤壷の御前で青海波を舞う

「木高き紅葉の蔭に、四十人の垣代、言ひ知らず吹き立てたる物の音どもにあひたる松風、まことの深山おろしと
聞こえて吹きまよひ、色々に散り交ふ木の葉のなかより、青海波のかかやき出でたるさま、いと恐ろしきまで見ゆ.
かざしの紅葉いたう散り過ぎて、顔のにほひけにおされたる心地すれば、御前なる菊を折りて、左大将さし替へたまふ.」



**枕草子**


秋は夕暮れ。夕日のさして山の端いと近うなりたるに、からすの寝どころへ行くとて三つ四つ、二つ三つなど
飛び急ぐさへあはれなり

*山の端いと近うなりたるにとは紅葉を意味している。
 平安時代紅葉は夕方に見るのが美しいとされていた



今年はゆっくりだったようですが、紅葉が綺麗な時期というと10月あたりからになるのでしょうか、紅葉は北から
順に約50日程かけて日本を通り抜けて行きます。

現在紅葉の色を形容するには”赤””黄色”といったような形容詞しか思いつきませんが、平安時代などはもっと
多くの形容詞が存在しました。


その一部をご紹介・・


  ★ 青紅葉(あおもみじ);源氏物語より。まだ緑色の紅葉の色を指す。

  ★ 紅葉(もみじ);赤く紅葉したも地味の色

  ★ 桔梗(ききょう);秋の草花で、青紫の花を咲かせる朝顔の色目

  ★ 小栗色(こぐりいろ);熟していないまだまだ薄い栗の色を表す

  ★ 落栗色(おちぐりいろ);こちらも源氏物語より。熟した栗の色を表す。


木々、山々が色づいていく様子を表していて、優雅ですね。






    長谷寺の五重塔と紅葉




日本人はどうして紅葉が好きなのでしょうか。


その理由を探してみてもなかなか見つかりません。



”理由は分からないけれど紅葉が好き”

桜の花びらも然り、普段の憂さを忘れ目の前にチラチラと絶え間なく落ちる紅葉を見ているだけで心が落ち着きます。
季節を感じるというのは、コンクリートジャングルに囲まれた現在では非常に難しい事なのかも知れません。

都会の風景から離れ、一時の紅葉を楽しむ幸せ。


赤い色や黄色い色というのは一般的に人間は”温かい”と感じます。

寒い季節が間近に迫る中、気持ちだけでも温かくなっておきたいという心理的欲求からなのか、紅葉が
きらいという人に出会ったことがないのはたしかです。

心理学的に言うと紅葉は”温和、嫉妬、険悪、温暖、歓喜 ”の象徴とされています。

そう考えてみると日本人の国旗の色は”赤”ですよね。

もしかしたら私たち日本人は紅葉が好きになるよう運命づけられた民族なのかもしれません・・。






**紅葉を眺めながらどうぞ・・**




      花より・・・





ならまちで文化と歴史に出会えるカフェ
NARACAFE 由庵
http://www.naracafe-youan.com

初! 和のパーティ♪

2006-11-21 23:52:44 | ○ Party パーティ♪ ○
先週末は、思いがけずかなり国際色豊かにそまってました。


夏だけかと思いきや、奈良には結構外人さんが来られてるんですが、今回集まっていただいたのは、いわゆる”観光客”ではなく、東京在住の"Language Specialist"のイギリスの方と関西人のカップル、ヨーロッパから世界を自転車旅行中のオランダの方(日本は北海道に9月15日に入り、ずっと南下中で目指すは沖縄だそうです^^)、名古屋で英語を教えているほんとは写真家のハンガリーの方、日本からは環境NPO関係の方やボランティアつながりの方、鳥博士、農学部の大学生、そしてお隣の、大学の英語講師のアメリカ人ご夫婦&8ヶ月のLilyちゃん・・。


おでんやおかずは持参で、お鍋と手巻き寿司の準備だけ・・とはいえ、合計18人分の材料ってやっぱり半端じゃないですね。
2回にわけて運んでも、手がちぎれそうでした。
しかも来る方来る方と会話しながらでは進まない>_<
女性陣にはかなりサポートしていただき、感謝感謝です。


白菜は奈良のはずれの畑から自家製のもの、奈良県産小麦粉のうどん、吉野のくずきりと少し奈良色を出してみましたが、やはり、大和茶、奈良県産のお野菜と大和地鶏で地産地消、やっていきたいですね。



自己紹介するタイミングなく、みなさん各自で会話がすすみ、ほとんど終わってもいいころでしたがみんなそろったところで自己紹介(in English!)タイム♪
翻訳業のイギリスの方と、annが交代で通訳も交えながら、つっこみあり、脱線ありの楽しい紹介となりました。


今回参加の外人さんたちは、実はCouchsurfingという、国際旅の情報交換サイトを通じての方たちなんですが、旅好きの方、交流好きの方ということでとってもおしゃべり好き。
文化や交流についてもとっても関心が深くて、毎度のことですが、annのほうが日本文化を教えてもらったり。


海外に出てきている人、もしくは日本にわざわざ来て住んでいる人ということで、あたりまえのことかもしれませんが、みんな、とても自国に誇りを思ってるんですよね。
”ここに住みたい”、”旅行にいきたい”という想いはもちろんあるんですが、自国は別格、という感じでしょうか。
そんな彼らから見た日本、特に奈良についての憧憬というフィルターを通すと、また違った奈良が見えてきて、ますます奈良を誇りに思えるんですね。




そして翌日は香川からプロの左官だったおじいちゃんがはるばる視察に。

たまたまオランダの方とハンガリーの方の滞在が重なったので、また一緒にお鍋しましたが、ダッチパンケーキも作ってくれたりとおじいちゃんの初めての国際交流(私もハンガリーの方とお話したのははじめてでしたが・・。)!!

annがカフェを経営していけるのか、見ず知らずの外人さんが出入りして大丈夫なのか、という不安はぬぐえないようですが、外人さんと交流してたときのおじいちゃんの目の輝きからは、これからの未来へのちょっとした期待も見えたかな。



”和をもって尊しとなす”という1000年以上も前の憲法にも謳われている”和”の心。

日本人の心をたっぷり味わってもらえる場所を目指します。







ならまちで文化と歴史に出会えるカフェ
NARACAFE 由庵
http://www.naracafe-youan.com

ちょっとひとやすみ・・

2006-11-19 23:56:52 | ○ Weblog ○
この1週間、書きたいことが毎日毎日いっぱいありすぎて、今日自分の中でようやく整理がついたような気がします。

まずは正食料理(マクロビオテックのほうが一般的でしょうか?!)教室でのヨガの先生とマクロビのお弁当やさんを目指している方との出会い、

はりきって正食料理の基礎である玄米ごはんとあずきかぼちゃ、煮びたしで晩御飯、

関西に住んでるおばあちゃんとの国際交流談義―カフェプランについてはいろいろ相談にのってくれている今年80歳になったおばあちゃんとの”外人さんとの交流で必要なこととは?”会議、

NARACAFE由庵視察―今月末までに内装しあがり予定!―、

テーブル購入―囲炉裏と古い木そのままのテーブルと etc.・・―

ブラジリアンレストランin大阪 初体験♪―カバブの種類と量に圧倒される―、

環境交流館でのメルマガ発行、子ども教室、環境塾”キャンドルコンサート”参加―久々子どもとのふれあいに癒されるひととき、池本さんの子どもにも伝わる、心に響く歌詞とパワーに心底感動・・―、

カフェプラン再考―喫茶と旅行者向けのバランスについて―、

ふぅ、ようやく週の半分がすぎたでしょうか・・?


そろそろどれが本業だかわからなくなってきたのでちょっとひとやすみ・・。



ある写真家からの言葉


―as good wine... needs time to mature so does any creative project,

Don't worry your cafe will open when ready

      and it will not be late for anything. ―


 (おいしいワインのように、ことが成熟するには時間がかかる。

  どんなクリエイティブな企画でも同じ。

  あなたのカフェは準備がすべて整ったときにオープンするでしょう。

  だから心配しないで。

  何にも遅れる心配はないから。)









世代を超えて・・

2006-11-12 23:38:45 | ○ すろ~ 奈良 ○
国境、言葉の壁のないもの・・ってなんでしょう?


食べ物、絵画、ファッション、写真・・などの芸術は、全般的に受け入れられるかもしれませんね。
あとは人の表情を通しての感情なんかも、結構言葉がなくてもコミュニケーションがはかれたりします。


ほかにも挙げればいろいろあるかもしれませんが、そのすべてを総合した形で壁のないものって、音楽、踊りじゃないでしょうか。


音楽はご存知のとおり、ビートルズの全盛期があったり、今は韓国の曲も耳にする機会が多かったり、ジャンルを超えて、また日本の曲もアジアを中心に世界で聞かれています。

踊りにしても、日本ではダンスを趣味とする人口は少ないとはいえ、annが大好きなサルサをはじめ、社交ダンスは言葉がなくてもマナーと心遣いが表われる1つの国際文化です。



11日に行われた南中ソーラン・大和舞囃子コンテストは外人さんの出場者こそありませんでしたが、日本舞踊だけでない、日本の伝統的な踊り(大和舞囃子はアレンジされたりしていますが)を踊ることによって、世代を超えて熱くなれる1つの文化。


一緒に歌ったり踊ったりすることでココロが1つになる・・そんな経験、ありますよね?






       南中ソーラン コンテスト





       招待演奏 和太鼓”のら”



南中ソーランの映像はコチラ・・


大和舞囃子(現代アレンジ版)の映像はコチラ・・


最後の週末

2006-11-10 23:50:25 | ○ すろ~ 奈良 ○
この奈良の地が、1000年以上前に世界から人が集まる、文化、物質、また人的にも豊かな国際都市であったことをあらわす遺品たち。

正倉院の宝物の展示が11、12日で今年の幕を閉じようとしています。


先週末は、文化の日ということもあり2時間待ちの行列(なんと、キトラ古墳の時と同じというのがなんとも・・)が博物館の裏までグネグネと続いていました。
というのは納得がいくのですが、今週も、お昼前~夕方にかけての混みようが連休中と同じというのは、奈良の魅力が浸透してきたと喜んでいいものか、どうなのか・・。

展示内容については人それぞれ印象、解釈の違いがあると思いますが、万博の1つのパビリオン並みに展示品の周りにも人の列。
1時間並ぶくらいなら1つでもほかの場所、ほかの話題を探す方には一生経験することのできない、”並ぶことの価値”ですね。



・・と物知り顔に話すann自身、実は今回が初めての正倉院展でした。


今回は「国家珍宝帳(こっかちんぽうちょう)」という、宝物の目録が初出陣(展示品の横にそう書いてありました)ということでしたが、annの目が釘付けになったのは装飾されたモノサシ。


モノサシ・・現代の私たちには、お仕事で線を引いたり細かい手書きの作業をされていない限り、学生のときに使ったなぁ、くらい遠い昔(?)の文房具でしかありませんが、”一尺、二尺・・”という目盛り(正確ではないそうです)がもったいぶってつけられ、今回のパンフレットのメイン画像となっているような鳳凰の姿が描かれた真っ赤なモノサシは、それを使っていた年頃でなくとも、わざわざ宝物にしたくなる存在感がありました。




庶民的なだけかもしれませんが、

”こんな日常的なものが宝物として納められていたんだ”

という感動とともに、一瞬にして古代の生活が脳裏にフラッシュバックするような感覚はやはり、食べ物や文字、日用品など、その時代の生活を思い起こさせるところからくるのでしょうね。



少し時代がさかのぼりますが、古墳から発掘されるものを見て話題になるのが、

”現代のわれわれの遺品を1000年後の人が見てどう思うだろう。”



”こんな使い捨て、大量消費をほんの何十年かの間にし続け、その間戦争や人殺しばかり起こっている”

そんな記録しか残らないのは悲しいですょね・・。



第58回正倉院展は12日午後6時まで開催中です。

こんなのでました♪

2006-11-08 23:58:00 | ○ Weblog ○
**annの最近の趣味**

 奈良ぶら、写真、鹿とたわむれる、農作業、子どもとたわむれる、奈良うまいもの発掘、
 couchserfing、外人さんナンパ(これは前から^^)、ならまち観察、ネットで家具探し、
骨董品やさん巡り・・

 
 そうこうしてるうちに、こんなものが目に入り・・


      





 ただいま彼らは骨董品やさんでannのお迎えを待っていることでしょう・・。



 

勝ち負けのない世界

2006-11-06 23:08:59 | ○ すろ~ 奈良 ○
11月3日、文化の日は大化の改新の策略がねられた場所として有名な談山神社(奈良県桜井市)の年に2回のけまり祭の秋の開催日でした。





連休の初日、山奥といえど、古代から続くけまりを見られるのは生涯幾度とない機会、きっと正倉院展に負けず劣らずの人出・・と思っていったのですが、会場を囲んで、境内には人があふれていたものの、十分観戦できる程度でした。
そのわりには駐車場が第5くらいまでありそうな規模でしたが。


談山神社は、その名のとおり、かつてけまり会で出会った中大兄皇子と中臣鎌足が世を変えようと「談(かたら)い山」と呼ばれる山中で談論した場所。
ここから天智天皇、天武天皇の飛鳥時代、また藤原氏がはじまったのですから、歴史ってほんと、1つコマが違うと何がおこるかわからないですよね。



『蹴鞠には勝敗がなく、上手な人は蹴り易い鞠を相手に与えるのが蹴鞠の道とされている。この無勝負と言う事は―見興味のうすい無刺激なものと誤解されるが、勝敗がないにも拘らず、勝敗以上の尽きる事のない津々たる興味があり、蹴鞠をした後の気分も晴ればれとして気持ちがよい。他のスポーツでは、勝ったチームは楽しいが、敗けたチーム側は悲しみにひたらねばならない。又、年令や性別に関係なく、各人各様の体力に応じた全身運動になる。親・子・孫に三代が―緒になって鞠を蹴った記録もあり、女房や女官たちの蹴鞠の図が版画や草紙の類に画かれている。
以上でおわかりの様に、蹴鞠は余り場所を必要としない、比較的短時間でも利用出来、健康によい万人向きのスポーツとしても、又勝敗のない点、誠にのどかなリクレーションとして、昔から現在に至るまで行われ続けられた我国の国技と言う事が出来る。』


一緒に行ったアメリカ人のサッカー少女は、勝ち負けがないことが不思議な様子でしたが、現代サッカーにもけまりのような練習はあります。


勝ち組、負け組だけでなく、その調和が世界を作っていることは、ずっと昔からの常識だったんじゃないかと思います。
あいまいな日本人と言われ慣れてきた時代をへて、最近”意見する”ようになったら対外関係の難しさが浮き出てきた・・


また昔から、『和をもって尊しとなす』との教えもあるのですから、日本の文化のよい部分が国際的に認められるようになってきた今がチャンスだと思うのですが。



紅葉は、今日からやってきた寒さでまたじょじょに変化していくことでしょう。






  鎌足公の没後、長男の定慧和尚建立の十三重の塔

秋の収穫っ♪ PARTⅡ~白い物体

2006-11-01 23:57:12 | ○ 農業しよう! ○
誰も知らない山奥を上っていくと・・大きな大きな白い物体が!!








ちょっと原型が見えにくいですが、”すぎたけ”というきのこだそうです。

そしてこれがそのあったかいベッドである菌床。





マツタケよりも、ある意味高価かもしれません^^


そのまま焼くよりも、お鍋や、ここで挑戦してみたのはカレー。




写真が赤くてちょっとグロテスクかもしれませんが、香りといい、歯ごたえといい・・今年のシーズンは終了してしまったので、また来年をお楽しみに♪