お彼岸です。
春のお彼岸は春分の日を中心に置いた7日間、秋のお彼岸は秋分の日を中心に置いた7日間の行事、なんて事は今さら言うまでもない。日本人なら当然の常識ってことで。
さて
お彼岸は今でこそ仏教行事のように言われておりますが、これは日本にしかない行事で、日本以外では行われておらず、本来は日本古来の祖霊信仰に、後から仏教が融合したもの、
だとされています。
仏教では西の方角にあの世=彼岸があって、この世=此岸は東にあるとされ。太陽が真東から昇り真西に沈む春分、秋分は、彼岸と此岸がもっとも近づき、あの世の扉が開く日とされていた、これと日本古来の祖霊信仰が結びついたようですね。
ところで
「春秋暦」というのをご存知でしょうか。
むか~し昔、大和朝廷が出来上がったばかりの頃は
一年は春分の日から秋分の日までだった!?
つまり当時の一年は、今の一年の半分だった。
という説です。
これは支那の古文献に、日本の暦のことが書かれている一文があって、そこから「類推」された説らしい。
あくまで類推であって、根拠としては不十分。ただ
この説だと、古代の天皇の長寿の「秘密」が難なく解けてしまう。
古代の天皇って、百何十歳とか、やたらと長寿ではないですか。現代の常識ではこれは容易には信じ難い。
それに、この年齢をそのまま今の一年の感覚で換算すると、神武天皇の即位は縄文時代にまで遡ってしまう。
これは、考古学的にも受け入れ難い。
だから、初代から9代までの天皇は実在しなかった!なんて説が出てきてしまう。
しかしこの春秋暦を使えば、この長寿の秘密が解けてしまうわけですよ。そうでしょ?
だって、年齢を半分にすればいいのだから。
百何十歳と書かれているものを、その半分だと換算すれば、70歳代とか60歳代とかになるわけですよ。
ほ~ら合理的。
やっぱり神武天皇は実在したのだ!
と、なるわけです。
もちろんこの「春秋暦」説には異論も多く、未だ定説とはなり得ていません。
神武天皇の存在を否定したい側の人たちはもちろん、古代天皇の超長寿を信じたい方々もおられるわけで、その双方から否定的な扱いを受けてしまうわけですよ。
まあ可哀想。
私個人は、この説の合理性は認めるものの、なんか
「つまんね―な」って想っちゃう(笑)
ねえ、だって
古代天皇は超長寿だった!とした方が
天皇の神聖性とかが感じられて、いいじゃん(笑)
それはそれとして
日本では、お盆とお彼岸の他に
お正月にも、先祖が帰ってくるとされていますよね。
お正月に各家を訪れる「歳神様」は先祖霊でもある、という説もありますからね。
ふと思ったのですが。
これはひょっとして
かつて、春分秋分が「お正月」であった頃の
名残なんじゃなかろうか?
なんてことを考えると
この「春秋暦」説も、まんざら
間違いではないのかも
知れませんねえ。
古代史って
面白い‼️
お彼岸です。ご先祖様に感謝を。
お彼岸に限らず、ご先祖様には常に
感謝を。