問わず語りの...

流れに任せて

お彼岸雑学

2022-09-21 07:01:22 | 歴史、民俗

お彼岸です。

 

 

春のお彼岸は春分の日を中心に置いた7日間、秋のお彼岸は秋分の日を中心に置いた7日間の行事、なんて事は今さら言うまでもない。日本人なら当然の常識ってことで。

 

 

さて

 

 

お彼岸は今でこそ仏教行事のように言われておりますが、これは日本にしかない行事で、日本以外では行われておらず、本来は日本古来の祖霊信仰に、後から仏教が融合したもの、

 

だとされています。

 

 

 

仏教では西の方角にあの世=彼岸があって、この世=此岸は東にあるとされ。太陽が真東から昇り真西に沈む春分、秋分は、彼岸と此岸がもっとも近づき、あの世の扉が開く日とされていた、これと日本古来の祖霊信仰が結びついたようですね。

 

 

 

ところで

 

 

 

「春秋暦」というのをご存知でしょうか。

 

 

 

むか~し昔、大和朝廷が出来上がったばかりの頃は

 

 

一年は春分の日から秋分の日までだった!?

 

 

つまり当時の一年は、今の一年の半分だった。

 

 

という説です。

 

 

 

これは支那の古文献に、日本の暦のことが書かれている一文があって、そこから「類推」された説らしい。

 

 

あくまで類推であって、根拠としては不十分。ただ

 

 

この説だと、古代の天皇の長寿の「秘密」が難なく解けてしまう。

 

 

古代の天皇って、百何十歳とか、やたらと長寿ではないですか。現代の常識ではこれは容易には信じ難い。

 

 

それに、この年齢をそのまま今の一年の感覚で換算すると、神武天皇の即位は縄文時代にまで遡ってしまう。

 

 

これは、考古学的にも受け入れ難い。

 

 

だから、初代から9代までの天皇は実在しなかった!なんて説が出てきてしまう。

 

 

しかしこの春秋暦を使えば、この長寿の秘密が解けてしまうわけですよ。そうでしょ?

 

 

だって、年齢を半分にすればいいのだから。

 

 

百何十歳と書かれているものを、その半分だと換算すれば、70歳代とか60歳代とかになるわけですよ。

 

 

ほ~ら合理的。

 

 

 

やっぱり神武天皇は実在したのだ!

 

 

 

と、なるわけです。

 

 

 

もちろんこの「春秋暦」説には異論も多く、未だ定説とはなり得ていません。

 

 

神武天皇の存在を否定したい側の人たちはもちろん、古代天皇の超長寿を信じたい方々もおられるわけで、その双方から否定的な扱いを受けてしまうわけですよ。

 

 

まあ可哀想。

 

 

私個人は、この説の合理性は認めるものの、なんか

 

 

「つまんね―な」って想っちゃう(笑)

 

 

 

ねえ、だって

 

 

 

古代天皇は超長寿だった!とした方が

 

 

 

天皇の神聖性とかが感じられて、いいじゃん(笑)

 

 

 

 

それはそれとして

 

 

 

日本では、お盆とお彼岸の他に

 

 

お正月にも、先祖が帰ってくるとされていますよね。

 

 

お正月に各家を訪れる「歳神様」は先祖霊でもある、という説もありますからね。

 

 

 

ふと思ったのですが。

 

 

これはひょっとして

 

 

 

かつて、春分秋分が「お正月」であった頃の

 

 

 

名残なんじゃなかろうか?

 

 

 

なんてことを考えると

 

 

 

この「春秋暦」説も、まんざら

 

 

 

間違いではないのかも

 

 

 

知れませんねえ。

 

 

 

古代史って

 

 

 

面白い‼️

 

 

 

お彼岸です。ご先祖様に感謝を。

 

 

お彼岸に限らず、ご先祖様には常に

 

 

 

感謝を。

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (みき枝)
2022-09-21 17:02:45
雑学面白いですネ!
 そして古代の天皇は超お健やかだった、、説!
断然面白いです。
いや、でも本当は薫兄者説?が一番真実を付いてはるのかも。

本日21日は宮沢賢治の忌日。
岩手県花巻市では、詩の朗読や野外劇などを行う「賢治祭」を開かれるそうです。
(「日本の365日を愛おしむ」書籍からの受け売りです、エヘヘ)
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Unknown (チャメ子)
2022-09-21 23:25:08
祖霊信仰から彼岸!春秋暦、神武天皇の実在説まで、古代のロマンに触れさせて頂きました。
本当に古代にはロマンがありますね〜。私的には、神武天皇は実際に御長寿てあられたのか、春秋暦による適切な寿命であられたのか、それはどちらでも良く、神武天皇は必ず実在されていたことを堅く信じている派であります。(薫兄者と同じく)
今日は宮沢賢治さんのご命日だったのですね!
今日のうちに知ることが出来て良かったです。
遠い地より、心より感謝を捧げます。
返信する
Unknown (薫兄者)
2022-09-22 04:11:27
みき枝さん、そういえば宮沢賢治の父親を主人公にした映画が公開されるみたいです。父親役に役所広司、賢治役には菅田将暉。原作を書いたのも岩手の人だったはず。まだ読んでないですけど、読んでみようかな。
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Unknown (薫兄者)
2022-09-22 04:22:04
チャメさん、そうです、素直に信じるのが一番いいんです。先人たちが代々語り継いできた、民族の神話です。大事に後世に伝えていくのが一番大切。
神話は民族のアイデンティティー。神話を忘れた民族は滅びます。そのまんま受けとって
そのまんま伝えて行かなきゃ
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