新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

得点調整するなら公表して募集すれば良かったのに

2018-10-16 05:53:14 | 医療

おはようございます。

 

学会が終わりましたが、昨日もweb講演会が開かれるなど余韻がまだ残っている状況です。

今年は珍しく学会不参加で、病棟の患者さんの対応をしておりました。多くの医師が不在の間に大きな問題なく経過して良かったです。

10年目以上の医師が2人いれば大概のことには対応できますが・・・。

 

 

さて、例の医学部の得点操作問題がまた出ていましたね。

 

 昭和大(東京)は15日、記者会見を行い、医学部一般入試の2次試験で、現役と1浪の受験生に加算する得点操作をしていたと発表した。2期試験で補欠者の中から同大出身者の親族を優先的に合格させていたことも明らかにした。いずれも募集要項などで周知せず、2浪以上の受験生が不利な扱いを受けていた。会見した小川良雄医学部長は「受験生や社会の信頼を損ない、深くおわび申し上げる」と謝罪した。

 昭和大によると、今年の医学部の一般入試は2回に分けて行われ、1次の学力試験と2次試験の面接・小論文・高校調査書で合否を判定。このうち2次試験(80点満点)で、現役の受験生に10点、1浪に5点を加算していた。

 さらに、2期の募集定員20人に加え、辞退者を見込んで補欠者の中から同大出身者の親族4人を優先的に合格とした。こうした取り扱いは6年前から行っており、計19人の同窓生の親族を合格させていたという。

(以下略)


得点操作をするならそう書いておけば良いのですが・・・。

 

現役生が欲しいので、現役生を優遇します。現役生の優遇を超える優秀な浪人生は受け入れます・・・。

 

それを公表すると昭和大医学部に来る人がいなくなる(自信のない現役生が集まったり)から、余計に優秀な人材が集まらなくなると思ったのかもしれません・・・。

 

ただ、いずれにせよ受験生に対して不誠実な対応だと思いますので、今後はきちんとした対応をお願いしたいですね。

 

これによって医学部や医療の世界がどう変わっていくのかは気になるところですが、その対応ができないようなシステムのままであれば男性医師にとってもやりにくいと思います。

 

ぜひ、これを機会に医療の世界全体が変わっていくようにしてもらいたいと思います

 

 

いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。

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6 コメント

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ポールアレンのリンパ腫 (gonchan)
2018-10-16 09:19:42
詳しく発表されていないので、断片的な情報で恐縮ですが、マイクロソフトの共同創業者のポール・アレン氏がびまん性大細胞型B細胞性リンパ腫で死去されたというニュースが来ました。
調べてみると,1983年ごろからリンパ腫の様で、09年にも診断され、18年にご逝去、となっています。
びまん性で10年後(09→18年)に尚再発する可能性ってやっぱりあるのでしょうか?(あくまで可能性なのでゼロではないでしょうが) 

自分はびまん性寛解を4年3か月維持していて、少し気になったので、可能な範囲でお教えください。
最近、少し忘れかかっていたので、ちょっとショックなニュースでした。
返信する
0ではありませんが、低いと思います (アンフェタミン)
2018-10-16 22:34:02
>gonchanさん
こんばんは、コメントありがとうございます。

詳細は存じませんが、経過からいくつか推測できることがあります。

1983年頃からリンパ腫で、2009年、2018年にび慢性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)を発症されたとすると、濾胞性リンパ腫が背景にあり、形質転換(低悪制度リンパ腫から中等度悪制度のび慢性大細胞型になること)したケース。この場合は濾胞性リンパ腫は完治しないということと、悪性度が上がるとDLBCLになりますので繰り返し病勢増悪じに診断されたということが考えられます。

純粋にDLBCLが再発したかはわかりませんが、個人の経験では6-7年くらいで再発された方が2、3人、10年以上経過して再発かどうかわかりませんが出た人が1、2人いらっしゃいます。
一般的にはDLBCLは5年経過したら再発リスクはほとんどないと思います。

また、コメントいただければと存じます
返信する
まあ、薄々… (女王様)
2018-10-16 23:22:48
マイク向けられた学生さんも なんとなーくわかっていた とか 盛りがあるって予備校の先生が言ってた と答えてましたね。

裏口も親族も 私学ならさほど驚かないけど ならば何のための試験なのか。 平等に秤にかけるものではないのか。
もちろん試験の点数だけでは 全てを見極められないし、強い意志というか熱意があることも大切だし 成績以上に人柄や人間性、コミュニケーション能力も必要。
そこまで入試で選別は出来ないでしょうが 「勉強しか出来ない」「出来も悪いけど家柄だけはいい」 なんて医師はまっぴら御免です。


言っちゃ失礼だけれど 会見場にいたお二方の偉いさんも、言葉の端々に「みんなやってるだろー」「ちっ、うるせえなー」と言わんばかりで。
この部長センセーもいわゆる同窓コネクションで出世しただけっぽい匂いが漂ってきました。

わかるものですよね、何か。
先生と呼ばれて勘違いしちゃうタイプ、政治家センセーや肩書きセンセーに多い。

最初に出てきた東京医大も いくつか疑われている学校も だいたい同レベルですよね。
医学部でどこかに引っ掛かれば‥ という学生が目指しやすいし 国立の滑り止めにもまずまずという。
そういう意味合いの「人気」を利用して、形骸だけの入試をやる。 高い受験料搾取にさえ見えます。

一度社会に出てからやはり医学部を目指したい人もいるし、医学部の学費を貯めるために社会人してから受験する人もいるでしょう。
そういう人たちのためにも 「現役とせいぜい一浪に限る」とか明確化すべきです。
差別ではなく区別という意味ですが。
3浪なさった天野先生をまったく否定はしませんよね。
天野先生を見てると(アンフェタ先生もですが) 浪人しようがなんだろうが重大なのは合格したあとの学生生活と 医師国試に受かってからの研鑽や努力こそに意味があると感じます。

本日は腎臓と呼吸器の外来。
検査結果と胸水や浮腫みをみて
「来月1日の入院まで持つかなあ」。
え!? 何が??
頼むから話す時には《主語》をつけてください。
命が だと本気で怖いし、腎臓が とか 体力が とか「何が持つのか」は重大です。
患者は何げない呟きや独り言にもとても敏感に気にしてしまいますから‥。

こんなに食べたいものを我慢してきたのに クレアチニン12、BUN120(‼) CK440 BNP93。
我慢の成果でナトリウムもカリウムも下限値ギリギリくらい低いのに がっかりです。

白血球像だけは正常なのは CML患者としてはホッとしましたが、油断大敵ですね。
とにかく感染症だけは気をつけて&水分1リットルの制限を受けてしょんぼり帰りました。

ものすごく混んでいたのか 順番がきたのがもう夕方5時半。
あちこち電灯も消えてゆくし、待ってる間の夕焼けがみるみる夜空に←しょんぼり倍増
待ち時間が長いことより 会計も入口も閉まって「救急外来からお帰りください」のほうが不機嫌になっちゃいました。

悔しいから ブリ照りでご飯食べちゃいました。
おいしー。 人生最後のブリ照り定食を噛みしめたささやかな幸せ。
医師も患者も頑張っている。 それが医療のあるべき姿です。
ズルして入る医学生にも、インチキありきの学校にももう一度考えなおしていただきたいですね。
返信する
濾胞性とび慢性リンパ腫 (たま)
2018-10-18 03:31:29
初めまして。
リンパ腫を検索してこちらのブログにたどりつきました。現在、びまん性リンパ腫(DLBCL)1Aの治療中です。疑問に思うことや不安なこと等、あつかましいのを承知で教えていただきたく思います。お時間のある時でかまいませんので、よろしくお願いいたします。

生検手術をし、確定診断はろほう性リンパ腫ステージⅣとのことでしたが、治療開始直前にDLBCLと言われました。症例数の多い某大学病院の検査結果に依るそうです(確定診断日に検査結果が間に合わなかったということ)。ろほう性の遺伝子があったので、ここではそう判断したが、変異したのではないかとのことでした。某大学病院は診察していないわけで、一抹の不安があります。

また、一旦はろほう性ステージⅣと言われましたが、脊髄検査はしていません。する予定は無いようです。なお、腹部に径7~8センチの腫瘤があります。

先のコメントに、ろほう性リンパ腫は完治しないとあります。ろほう性の遺伝子がある私の場合はどうなのでしょうか。

お返事、お待ちしております。
よろしくお願いいたします。
返信する
平等・公平は大事ですよね (アンフェタミン)
2018-10-18 06:40:35
>女王様さん
おはようございます。コメントありがとうございます。

確かに平等も公平も無かったという話になります。ただ、そういうやり方で合格しても先々は困るだけだと思いますし、そんなことを本人が知らされたら悲しいと思います。

色々な意味でチャンスは平等・公平にして欲しいと思います。

まぁ、浪人したからダメということはないと思います。僕も高校時代は遊びすぎて間に合わなかったですし(医学部を目指すと決めたのは高校2年の秋、修学旅行の後ですので)。

記者会見の様子は見ておりませんが、そういう印象を受ける会見だったのですね。かなり残念な会見ですね。

透析に関してはそろそろやらなくてはならないという判断をされているのだと思います。確かに主語がないと患者さんはドキドキされますよね。

BUN 120では意識障害が出る可能性があるので、そろそろ開始せざるを得ないかと思います。BUNが高い分、Naは下がっているのではないでしょうか?

なんとか医療のレベルを維持しながら世の中が進んで行って欲しいと思っております。

また、コメントいただければと存じます
返信する
将来はわかりませんが (アンフェタミン)
2018-10-18 06:48:13
>たまさん
おはようございます。コメントありがとうございます。

濾胞性リンパ腫のstage IVと診断した理由は何を持ってされたかわかりますか?Stage IVとStage Iでは話がだいぶ変わりますので。

また、脳脊髄液は必ずしも必要ないと思いますが、骨髄の検査は必須です。特に濾胞性リンパ腫ならば、全然stageが上がっていないように見えても入っていることはあります。

ご質問のお返事ですが、濾胞性リンパ腫の遺伝子(IgH-bcl2)は「死なない」という命令を出し続ける遺伝子になります。それが見つかったということは濾胞性リンパ腫からの形質転換の可能性が高いと思います。

治るかどうかについてですが、現在の医学では完治を目指すことを目標にしません。ただ、治っていないかどうかはわかりません。10年経っても20年経っても再発する人が一定数いるため、治ったとは言えないというのが実際です。
DLBCLの場合は進行が早いのでこれを治療する必要があります。DLBCLで再発する方は一般には1〜2年が多いのですが、濾胞性リンパ腫はもっと後に再発する人が多いです。

そこが大きな違いということになります。

濾胞性リンパ腫だから治らないと決めつける必要はないと思います。今年も新しい薬が出ていますし、今後も出る予定です。10年以上先に医療がどのように発展しているかはわからないわけです。

まずは現在の病気をよくしてから、先のことは考えすぎずに・・・で良いかと思います。

また、コメントいただければと存じます
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