約1300年の歴史を持つ世界遺産
奈良の春日大社を参拝する
平城京遷都の710年、藤原不比等が平城京鎮護のために茨城県鹿島の武甕槌命さまを御蓋山の山頂に祀ったのが起こりとされてて、その際に、武甕槌命さまが白鹿に乗ってきたという言い伝えから、春日大社は「鹿」を神使として崇めているとか
768年、称徳天皇の勅命により現在の場所に社殿を造営し、千葉県香取から経津主命さま、大阪府枚岡から天児屋根命さま、比売神さまをあわせて祀ったとのこと
平安時代になると、20年ごとの式年造替の確立に伴い、本殿以下各社殿は現在のような規模に…また中世以降になると武家や庶民にも信仰が広まり、全国各地に3,000社を超える分社が造られるまでになったとのこと
この一之鳥居から一直線の参道
メチャ、シカがみつめてきます…先ほどまでもっていた「しかせんべい」の匂いがするのでしょうか
一直線にこの参道を歩いて向かわず、脇道をぶらぶらしながら
春日神社へと…
境内には平安時代より奉納の始まった約3000基の燈籠があり、古くは300年以上の時を経たものも多数あるそうな
この案内看板に沿って、木々の生い茂る参道を徒歩でとほとほと…
参道脇には「万葉歌碑」
「 秋の野に 咲きたる花を 指折り かき数ふれば 七種の花 」
山上憶良の歌碑ですな
「秋の野に咲いている草花を指折り数えると7種類ある」と詠った歌…2つ目の歌では「七種の花は萩の花、尾花、葛の花、撫子の花、女郎花、藤袴、朝貌の花」と詠っています…
その「萩の花 尾花 葛花 なでしこの花 女郎花、また藤袴 朝顔の花」と詠った、その歌碑も
奈良時代初期の下級貴族出身の官人であり、歌人として名高く、万葉集に80首の歌が収められている山上憶良(おくら)
ここに石碑を置く計画が、お蔵入り(おくらいり)にならなくてよかった…笑…歌碑をここに「置くらー」なんて、山梨県出身の人が、方言丸出しで、ここに置いてたりして??
歴史を感じる石灯籠に神使である「鹿」を眺めながら
灯籠に鹿の絵が彫られているが分かるかな
長い参道を歩くしかない…灯籠が連なる参道をとおろう…汗
これが境内マップ…広い!広い!!
「本殿」と「若宮神社」の他に、関連する神社である「摂社」・「末社」は、全体では61か所にも及び、その分布は境内のみならず奈良駅周辺の市街地にも点在しているとか
その境内社の一つ
壺神神社
萬葉植物園近くの参道沿いにある末社で、「醸造」に関する神様…ご祭神は酒弥豆男神さま・酒弥豆売神さま
参道の左右には灯籠と鹿…
その鹿のお尻…これで、私もこのシカとおしりあい???
灯籠の横をとおろう…
おお、参道をシカが塞ぐ…ここにシカが集まっているのは、ここに売店があり「しかせんべい」を売っているから
もう「東大寺」で「しかせんべい」には懲りたので、ここは鹿の糞のかたまりをふまないように、注意しながら、進むしかない…
二之鳥居
左右には狛犬
ここは鹿じゃなくて「犬」
二之鳥居をくぐると、灯籠がぎっしり並ぶ…
灯籠の横をとおろう…もう、その件、飽きてきたような…
おお、春日大社ならではの…「伏鹿の手水所」
巻物みたいなものを咥えていますなあ
ここで手を浄めて…ついでに、ひょっとしたら、どこかでへばりついているかもしれない新型コロナウイルスも洗い流してと
シカだけに、しっかりと洗い流して…と…しかし、いつまで新型コロナウイルスに振り回されるんだろうと思いながら
この「伏鹿の手水所」のそばには
祓戸神社
この神社は、罪や穢れを取り除いて下さるのよ…6本入りのアズキバー、一人で3本も食べてしまった罪を取り除いておくれよ!それに伴ってついてしまったお腹の脂肪も取り除いておくれよ!ご祭神は瀬頼津姫神さま
「しかたのないやつだなあ」とシカさんが言葉にしたような
境内社か、なにかがあった跡っぽいけど…
さてさて、拝殿は後で参拝することにして
やはり、なんといっても「夫婦円満」が大切じゃないですか…
そう強く思って
夫婦大国社へと
日本で唯一夫婦の大国さまをお祀りするお社
手水舎…先程、「伏鹿の手水所」で手を浄めたばかりだけど、もう一度、ここは念入りに手を洗って…もとい…浄めて…
シカの口からではなく、ここは普通に龍の口からでしたね
では、さっそく「二礼二拍手一礼」
夫婦円満…夫婦円満…夫婦円満…夫婦円満…夫婦円満…
まるで、お経のようにぶつぶつと…
夫婦大国社は、良縁、結婚のご利益があるといわれる恋愛のパワースポットであるよう…
「恋心 願いを込めて 神様へ」
せっかくのこの機会…
水占いをやってみようと!!
おお、大吉…これで、夫婦円満間違いない…笑
夫婦大国社と手水舎のある小径を挟んで反対側、写真若宮神社の左側は若宮神社の「細殿」右側は、「神楽殿」
夫婦大国社のそばにある境内社
兵主神社、(御祭神は大巳貫命さま)と南宮神社(御祭神は金山彦神さま)
「若宮十五社」巡りの第三番納札社と第四番納札社で隣り合わせに
さて、実は「夫婦大国社」と同様に、いや、それ以上に関心のあるのが
ここ「金龍神社」
「金龍大神」をお祀りしており、その名の通り「金運」・「福運」の神様
やっぱり、お金がなくちゃ!あぶく銭がなくちゃ!!
あ、この看板横の境内社かと思って、さっそくお賽銭と「二礼二拍手一礼」したら、違ってました…
写真左側が、広瀬神社
ご祭神は倉稲魂神さま…衣食住をご守護してくださる神様
写真右側が懸橋社
ご祭神は一言主神さま
一言だけ願いを込めてお祈り申し上げれば、その願いを叶えて下さる神様
確かに「金龍大神」と間違えて、万馬券よ、当たれ!と一言だけお願いしましたが…
ちょいと、戻って
「一童社」「第二番納札社」
ご祭神は少彦名命さま
子供の成長をお守りくださる神様ですな
「若宮十五社 第七番納札社」「三十八所神社」
ご祭神は伊弉諾尊さま、伊弉冊尊さま、神日本磐余彦命さま
第八番納札社、「佐良気神社」
ご祭神は蛭子神さま
えびす様なので、「商売繁盛の神様」ですな
そして、ついに到着
金龍神社
ちゃんと、鳥居もあります!!
「金龍大神さま」をお祀りしており、その名の通り「金運」・「福運」の神様…さきほど、広瀬神社、懸橋社を「金龍神社」だと思って願掛けしちゃったけど…ここでもう一度、「万馬券よ!当たれ!!!」
さてさて、「若宮十五社詣で」は、まだまだ奥の森の小径へと続いていく…
「第九番納札社」「春日明神遥拝所」
ここでは「春日大社本殿」に向けて拝むことができるようになっている場所…「春日大社本殿」は歩いてすぐなので…ここで拝まなくても、直接、拝殿へと行っちゃいそうですが…
第十番納札社である「宗像神社」
ご祭神は市杵島姫命さま…
伊勢神宮崇拝所
ここから、伊勢神宮は遠いから、「春日明神遥拝所」と違って、ここで拝んじゃいますな…
弘法大師が護摩を焚いて祈願された「護摩壇」
参道途中、倒れている巨木
森の小径は実に神秘的
そして、春日大社奥の院とも呼ばれる「紀伊神社」
ここで森の小径は突き当り…周辺は春日山原始林
春日大社拝殿には、参拝客がたくさんいたけど、ここまでくると誰もいませんね!その分、神様が願いをきいてくれそうな…笑
ご祭神としては、五十猛命さま、大屋津姫命さま、抓津姫命さまの3祭神
不思議と
♪あ~あの日 愛した人の 墓に花をたむける あした あ~きのう 恋して燃えて 今日は敵と味方の 二人~
と口ずさみたくなりますな…
それ、野際陽子さんの「非情のライセンス」
「キイハンター」の主題歌やないか…と、とことん昭和な私…
この神社のすぐ西側には、「龍王珠石」と呼ばれる石がたくさん積まれた神域が…ここには雨ごいの竜王として知られる「善女竜王」が尾玉を納められたという伝説が残されていて、この竜王は興福寺近くの猿沢池からこの地を経て、更に室生寺のある室生の地に渡ったという由緒ありげな伝説も残されているとか…
さて、引き返す森の小径の途中、金龍神社の近くには
第十三番納札社である「元春日枚岡神社遥拝所」
「元春日」と呼ばれる枚岡神社からは、春日大社の御祭神として一部が移されてお祀りされることになったようで、この遥拝所はそんな枚岡神社へ向かって拝む場所
ご祭神は天児屋根命さま、比売神さま
延命、長寿の神様
その横には
関圭草の句碑「 春日巫女 けふの神楽に 藤を挿頭し」
関圭草さん、存じ上げておりませんが、奈良の俳人らしい
この石にそう刻まれているようで、ほとんど判読不能
本宮神社遥拝所
春日大社本殿の南側、「若宮神社」との間の参道沿いにあるこの遥拝所
この遥拝所は、春日大社の「神山」であり、禁足地であるため一般の方は立ち入ることが出来ない「御蓋山(みかさやま)」の山頂にある「本宮神社」に向かって拝むことができるエリア
本宮神社のある山頂付近(浮雲峰)には奈良時代の初頭に「春日神」のうち鹿島神宮からの「武甕槌命(たけみかづちのみこと)」様が白鹿にお乗りになり降り立ったとされており、春日大社の創建神話が始まった場所でもある…
さて、この後は、春日神社そのものを参拝して
そのブログは、また明日にでも綴るとして
その後は
境内をぶらぶらと
船戸神社
ご祭神は衝立船戸神さま
交通安全の神様…帰り道の安全を祈願して
「総宮神社」へと
かつては「興福寺」の境内地に創建されたものらしい
「総宮大神」として、天照大神さま、八幡大神さま、春日大神さま、白山大神さま、三光宮さま、二上権現さま、窪弁財天さま、北向荒神さま、睡神社の9つの神をお祀りしている神社
そして、そのそばには、気になっていた神社が
「一言主神社」
真心をこめて、一つだけお願いすれば、必ず叶えてくださいます…
ここにて、「二礼二拍手一礼」
あ、しまった…いつものように、願い事を繰り返して願掛けしちゃった…
一言ではなかった…汗…と
「一言」ならぬ「独り言」を呟いてた私だったのです…