
『冬の華』と『動乱』です。今日は「冬の華」を観ました。1978年(昭和53年)制作です。
やくざの兄貴分を殺してしまった主人公が、15年間の服役中に、殺した相手の娘(当時3歳)にブラジル在住の叔父と名乗って仕送りを続けていましたが、出所後、組に戻るとまた抗争に巻き込まれてしまい、裏切り者の兄貴分を殺してしまって、15年前に殺した相手の娘に名乗らないまま終わってしまうと言うお話であります。
一応やくざのお話ではありますが、従来の東映の任侠路線とは一味違う作品になっていますね。
脇を固める俳優陣も凄い
池辺良、田中邦衛、小池朝雄、夏八木勲、小林亜星、峰岸徹、寺田農、天津敏、北大路欣也、三浦洋一、岡田真澄、倍賞美津子、池上季実子 などなど・・・。
池上季実子が以前殺した相手の娘役(成長して高校生)で出演していますが、可憐な中にも、当時からかなり色っぽいですね。岡田真澄が対立する組の親分役で出ていますが、台詞が殆ど無いのに、慶應大学中退のインテリヤクザをそれらしく演じ、貫録を見せています。
当時はまだ無名に近い、小林念侍も出てますね。古い映画を観ると、現在は大物になっている俳優の駆け出し時代を観られるのも楽しみの一つ。
この映画の前後から、高倉健は監督や作品に恵まれて、次々とヒットを飛ばします。
君よ憤怒の河を渉れ (1976)
八甲田山 (1977年)
幸福の黄色いハンカチ (1977年)
野性の証明 (1978年)
冬の華 (1978年)
動乱 (1980年)
遙かなる山の呼び声 (1980年)
駅 STATION (1981年)
ちゃんばらグラフィティー 斬る! (1981)
海峡 (1982年)
南極物語 (1983年)
居酒屋兆治 (1983年)
夜叉 (1985年)
海へ 〜See you〜 (1988年)
ブラック・レイン (1989年)
あ・うん (1989年)
ミスター・ベースボール (1993年)
四十七人の刺客 (1994年)
鉄道員(ぽっぽや) (1999年)
ホタル (2001年)
単騎、千里を走る。 (2005年)
私は高倉健の特別なファンでもなく、高倉健ウオッチャーでもないので、大した事は言えないのですが、任侠路線後の高倉健の主演映画では、「野生の証明」「動乱」 「駅」 がベスト

「鉄道員(ぽっぽや)」は余り高く評価はしていません。亡くなった娘が出て来る設定がどうしても納得できない・・。・。
「幸福の黄色いハンカチ」 の主役は高倉健ではなくて、桃井かをりと武田鉄矢だと思っているので、ベスト3からは除外です。
あの物語は、恋に破れて北海道を傷心旅行中の若い男女が、服役を終えて夕張に戻ろうか迷っている男(高倉)を後押しする物語です。
DVDは7泊8日で、旧作は1枚100円です。後日 本命の「動乱」を観ます。日本を代表する男優の高倉健と、日本を代表する女優の吉永小百合の初共演が話題になった映画でありますね。二二六事件が舞台です。