Moments musicaux

ピアニスト・指揮者、内藤 晃の最新情報です。日々、楽興の時(Moments musicaux)を生きてます。

ベートーヴェンを読む

2012年01月03日 | お知らせ
私が訳出に協力させていただいた音楽書 チャールズ・ローゼン著『ベートーヴェンを読む』がこのたび出版の運びとなりました。アメリカの名ピアニスト、チャールズ・ローゼン氏による、ベートーヴェンのピアノソナタに関する論考です。
チャールズ・ローゼン氏は、プリンストン大学出身の米国の知性派ピアニスト。文筆活動も旺盛で著書も数多く、数年前に邦訳された『ピアノノート』はベストセラーになりました。
この『ベートーヴェンを読む』は、ローゼン氏が、当時の楽譜を基にベートーヴェンの思考回路を精緻に紐解こうとした労作で、記譜法の癖や楽器の構造、他の作曲家の作品との比較など、縦横無尽に著者の膨大な知識が注ぎ込まれ、実におもしろい内容になっています。ベートーヴェンのピアノソナタ全曲録音もされているピアニスト杉谷昭子先生からは、「これまでのベートーヴェン研究にない、斬新なアプローチ」と、帯に推薦のおことばを頂戴しました。
ベートーヴェン演奏に取り組まれる方は、ぜひお手にとってみていただきたく思います。

ベートーヴェンを“読む”ベートーヴェンを“読む”―32のピアノソナタ
チャールズ・ローゼン
小野寺 粛(翻訳)、土田京子 内藤 晃(監修)
道出版 2011-12-22
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お知らせ

2011年05月15日 | お知らせ
上に公式ページがOPENしました(こちら)。YouTube視聴や、CD、一部のライヴ録音の試聴などができます。facebookユーザーの方、もし良かったら、「いいね」や「シェア」などでまわりにご紹介いただけると嬉しいです。よろしくお願いいたします。

美音の架け橋

2011年03月26日 | お知らせ


調律の松永正行さん(松永ピアノ)が著書『美音の架け橋』を出版されました。松永さんの、音に対するこだわりと情熱のにじみ出た労作です。

松永さんは、ハッと目の覚めるような、イキの良い音を創る職人で、僕の大好きな調律師の一人です。理想の響きを追い求めて、日々、飽くなき探求を続けておられます。松永さんは、スタインウェイ社の免状をお持ちの数少ない技術者の一人ですが、この『美音の架け橋』では、スタインウェイ社の技術認定試験における、試験官ヤング氏(仮名)と松永さんとの技術者同士の矜持のぶつかり合いがスリリングに克明に綴られており、その中で、音楽の裏方である「ピアノ調律」の世界の奥深さを垣間見ることができます。杉谷昭子さんやパーヴェル・ネルセシアンさんなどの一流ピアニストとの興味深いエピソードも語られ、松永さんの音づくりの哲学が明らかにされてゆきます。ぜひ、お手にとってみてください。実は、仕上げ段階の原稿を見せていただき意見を言わせていただいたので、巻末に小さく内藤の名前も掲載してくださいました(ありがとうございます)。

この杉谷昭子さんのベートーヴェンは、松永さんの調律です。ファイルが圧縮されているためか音の状態がいまひとつですが、音色の良さは伝わると思いますので、良かったらご試聴ください。



ちなみに、5月25日のコンサート(こちら)では、松永さんに調律していただく予定です。

震災

2011年03月14日 | お知らせ
まず、震災に被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
自分は、新宿から8km歩く破目に遭いましたが無事です。

一人でも多くの方々のご無事をお祈りしております。


【お知らせ】
3月21日(月・祝)に予定されていた仙台市ハタケヤマ楽器ミニコンサートは中止になりました。被災された仙台の皆さまには心よりお見舞いを申し上げます。

3月25日(金)に予定されていた日本クラシック音楽コンクール入賞者ガラコンサート(オーケストラ指揮を担当)は、震災後の諸々の混乱のため開催を見合わせることになりました。楽しみにしてくださっていた方には申し訳ございません。