八月の終わり、木曽駒ヶ岳、宝剣岳の登山の帰りに足を延ばして愛知県犬山市の明治村を訪れた。明治村はいるか池の近くにある。いるか池は子供のころ釣りや遠足で数回訪れた記憶はあるが、記憶の中の風景とはどこか重ならない感じだった。池のほとりのボート小屋のおばさんと少し話した。「釣りをして行かんかね」と言っていた。まだ夏の日射しが驚くほど強く、暑い日だった。山で陽焼けした腕が更に焼けた。朝10時の開村時間を待って入園、その日一番の目当ての「帝国ホテル」を観た。感激した。玄関ホール部分を移築したものでライトの設計。私にとってはあれこれと言葉にする前に見どころの塊りと言う感じで観るだけで精一杯だった。朝一番というのに既にカメラ片手に訪れている人々がちらほらといた。運転で少し疲れたが、ああ、観に来て良かった、と思った。内部にある2階のレストランでレトロな感じの「明治村浪漫麦酒」というのを飲んだ。好きなだけいるつもりだったが、気が付くとあっという間に2時間が経っていた。