久しぶりに貸しスタジオへ行った。思い付きなので友人とセッションとはいかず、ひとりである。トレーニングジムのように行けば同好の士が集っているというわけでもなく、スタジオの中は分厚い防音扉で仕切られ、むしろしんと静まり返った空気だ。楽器も持って来ていない。ボーカルのみ。英語の歌詞カードは持って来ている。マイクをスタンドにセットし、歌詞カードもセットし、ミキシング機のツマミをスライドさせ、声を入れ調節する。
1時間だけだったが10数曲、存分に歌った。伴奏も何もない。自分の声だけがマイクを通りスピーカーから出てスタジオいっぱいに響いて、とにかく気分が良かった。
自分ではローテンションな日だ、と思っていたが、意外にも声はよく出ていた。
帰り、少しだけ飲もうと居酒屋へ。一番安いツマミをふたつ頼みビールで一杯。旨い!ツマミは、何かを見ずに頼んだのだが、出て来た小皿にはどちらもゴボウが入っていた。
品数少なし。ビール旨し。向こうに見える皿は厨房の中の皿です。箸は届きません。
味噌汁を吞む機会が少ない。そもそも自分ではあまり作らない。洋食系、中華系になることが多く普段忘れている。味噌汁は呑むときの最初の一口、汁をすするときの一口が味わいの大半だ。一口めで味わう味で、ああ旨い!と言う。日本人ならそんな感じだと思う。澄明な汁ものの淡い味わいも同じだ。ダシの味わい・・・。ところで、私はというと、ときどき思い出したようにインスタントの味噌汁を作って食べる。この時のことなのだが、あのインスタントの味噌汁、最近は味の追求から粉末ではなく小さなパックの生の味噌が付いていることが多い。安めのものを買ってきてもそうなっている。食のインスタント文化、その発達に日本は大きく寄与したと言える。そのパックの味噌を椀にあける時に味噌が少しだけパックの出口に残る。これを直接なめる癖が私にはあるのだ。味噌をそのまま食べて旨いと思うのも日本人の習性だろう。濃い味噌の味・・・旨い! 結果、椀に入った味噌汁の具材などに最終的にあっつい熱湯をかけ、さて、本番のすするという段になって味があまり分からなくなっているのだ。濃い味噌味を先程経験してしまっているから。いつもそうである。店などで出してくれる味噌汁の一口めは美味しいね!
昨夜、今日と天気すぐれず雨が降り、夜は部屋の中に閉じ込められたような感じだ。仕方ないのでこれ幸いと整理ものなどやっていたが、今少し酒を飲みつつ、Ron Carterを聴いている。実はこのところ毎日のように聴いているのだ。友人から貰ったこのCD1枚を何度も。僕の場合そういう聴き方になることが多い。次々と始めのところだけ聴いてはディスク替えしていくというより、だいたい1枚をかけると最後まで聴いて何度か聴き流していく。聴いているのは「THE bassman」というタイトルのものだ。 僕はjazzはあまり詳しくないものの好きである。このアルバムは気に入ったものの一つとなった。曲、サウンドの感じがとても柔らかだ。好みの感じ。奏者としてもbassだから全体としてその方が良いのかもしれない。ときどき、Ron Carterの奏でる音を、うねうね感強く気に入らない、ちょっとどうもね~、と言ってblogなどに書いている人のものを見かけるが、僕はそういう風には思わない。特にこのCDに関しては、そのうねうね感というのはあまりない方だと思う。ずんずんと歩いて行く感覚。音の柔らかさがとても好い感じで飽きずに何回も聴いたところだ。
CDをくれた友人も楽器はbassをやっている。その友人がかつてNewYorkにいたときにライブハウスにて撮ったフォトをくれたので載せておくことにした。演奏中のRon Carterの顔が若い!丁度目をつぶった瞬間となっているけれど、もしかして照れたのかな?
SWEET BASIL にて NEW YORK 1984年頃 児玉彬撮影