浜石岳頂上
ベンチに腰掛けて眺めている少年たち
浜石岳という名前の山が静岡県にある。以前、登ったことがあるのでblogでもとり上げているし、その眺望の良さは実感として知っている。それより下の海寄りの薩った峠も眺めは良いが、眺めだけで言うと、浜石岳の方がもう一ランク上の感じだ。標高は707M。富士山、南アルプス、駿河湾の眺望が抜群だ。この辺りで海に比較的近くて眺望が得られ、かつ気軽に高見へ登れる場所というのは他にはなかなか見当たらない。だから、あまり知られてはいないかもしれないが貴重だと思う。今のところおかしな開発はされていない様だし、頂上には何もない、まさに絶好の高台の楽しみがあるのみの山だ。まさか、ないとは思うが、今後ともそこに何かの観光的な施設などを建てるのは止めにしてもらいたい。行ってみれば分かるのだが、頂上はとても居心地の良いなだらかな広場となっていて明るい。よく地霊と言ったりするが、私はそういった言葉はあまり積極的に信じる気にはなれないものの、その土地の力とか、地場のパワー、地力(じりょく)といったようなものが、有る所とそうでない所がある、とは昔から感じていて、浜石岳はそういった意味では、プラスのパワーが感じられるところだと思う。すぐ下には既に、豪華な施設というよりも程よく自然に溶け込んだ浜石野外センターがあるし、建築的施設はそんなところでもう十分だと思う。これで何かまた作ると、せっかくの何もない好条件の自然を備えた山が台無しになってしまうだろう。道路についても、整備された道路ではなく、道幅も狭いが、そこが良いと思う。頂上のすぐ下まで車でアプローチできるのだからこれだけでも幸せだ。私は一度は徒歩で下から登り、もう一度は車で上っている。日本の山は道路によって不自然に荒らされてきた。山に関して、道路整備は必要最低限に留めて欲しい。浜石岳は数年前に行ったきりだが、その頃の整備状況で十分だと思う。
頂上で友人と弁当を食べ、随分と気持ちの良い場所だな、などと話した。近くで子供たちが数人、これも楽しそうに遊んでいた。彼等は山の下の街から登って来ていた。友人と二人して写真を撮ってもらった。
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