打越通信

日記ふういろいろ

殿下石

2012-05-28 07:15:36 | 熊本の風景

白川沿いを歩いていると大きな楠がある。



その横には白川の改修工事で、ここを明け渡して行った人たちの碑がある。
その昔、大きな芝居小屋などもあり大変賑わった場所でもあったそうだ。



そして今回、石の横に新しく看板が建てられた。
良く見ると秀吉が座った石のようだ。
石があったのは知っていたが、まさか「でんかいし」という名前まで付いている石とは知らなかった。



あらためて石を見るが、以前見た石と何のかわりもない。
なぜ今頃になって看板が建てられたのか不明だが、秀吉というと、もう400年も前の話だ。
人伝いに
「この石があの豊臣秀吉が座られた石だ」
と受け継がれてきたのだろうか?
それとも文献がありそれに基づいたものなのだろうか。
だとすればこの石だ!と誰が判断したのだろう?
まあ、不思議といえばそれまでなので置いておいて。



その横には放牛地蔵がある。
肥後の国の僧侶で百余体の石仏を作った人物だ。
ここにあるのは製作番号20体目の石仏で、「団子地蔵」と「供養塔」とある。
その昔、白川の刑場で刑を受ける罪人がこの地蔵の前で最後の食事として団子を食い、手を合わせ、涙でこの世との別れをしたそうだ。

白川を立ち退く人たちの石碑、白川の刑場に向かう罪人が最後の別れを告げた石仏、そして九州鎮圧でこの熊本に滞在し、石に座り白川の流れを見たとされる石。
いずれも白川の歴史を感じさせられる石たちだ。



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