カリフォルニアン・キッズ

4年を過ごしたカリフォルニア生活も終わり・・・
帰国子女となった子供たちとの日々をのんびり書いています

日本の小学校って・・・、その1

2010年02月12日 14時59分00秒 | 日本の生活
久しぶりに日本の小学校を体験すると、びっくりするようなことがいろいろ。
まずお勉強面なんですが、宿題がドリルしかないんですね~。低学年はまあ、計算と漢字に力を入れるということでいいのかなとも思いますが、6年生になってもドリルだけ、それも自主的に進めてOK。あとは何もなしというのがちょっと驚き。うん十年前の自分だって、確かにあまり宿題なんてした記憶はありませんが、ついこの前までアメリカのミドルで毎晩宿題をこなすのにぜーぜー言っていた娘が、今は暇そうにぶらぶらとしているのを見ると(受験も終わったので)、これでいいのか?!と思ってしまいます。授業だけでしっかり頭に入っていればいいけれど、教科書をめくっても、妙に子供っぽい易しい内容ですし、アメリカの学校のテキストの方が難易度はずっと高いような・・・。

ミドルの授業の進め方はとてもシステマティックで、宿題提出が何パーセント、クイズの点数が何パーセント、テストの点数が何パーセント、クラス参加が何パーセントで成績が付くと予め先生から通告されていて、日々自分の成績をネットで確認できたじゃないですか。宿題を出さなかったりしたら途端に成績が下がるから、子供もちゃんとやるし、モティべーション維持には良いシステムだったと思います。娘はコレクター気質のところがあるから、PCで見て成績がAになったり、B+に落ちたりするたびに一喜一憂していました。アメリカには塾がないせいかなあ、毎日の宿題がないというのは考えられないですよね。親もとりあえず宿題をこなしていれば大丈夫なんじゃ?という気持ちがあって、ある意味教育的には健全な状態と言えるかも。

で、昨年すごく驚いたのは、去年の春に娘が最後に受けたSTARテスト(カリフォルニア標準テスト)の結果がようやく日本の我が家にも届き、成績がEnglish-Language ArtsもMathもとても良かったんです。娘いわく:「MathのMs.Lynnの教え方が結構わかりやすくて、宿題とテストを続けていったら、STARテストもわりとできた感じはしたんだよね。」とのこと。Mathは今までで一番良かったし、もっとびっくりなのは3年前はFar Bellow BasicだったEnglish-Language Arts(要するに英語)がどーんと成績が上がっていたこと。こちらはMs.Haasという先生で、宿題には毎晩苦労していたのですが、頑張った甲斐があったということでしょうか。3年間でここまでに英語を吸収できる子供の柔軟性は驚異的、と同時に、やっぱりサラトガのミドル・スクールの先生たちもかなり優秀なのかも。普通に授業と宿題をこなしていただけでこれですからね。サラトガの家を出るとき、たくさんの親子が家を見に来て、みんなが「この学区のミドルに子供を行かせたいから。」と言っていたのも理由があるんだなあ、と今更感じ入っています。中には子供たちを私立の学校に行かせているのに、サラトガのミドルのほうがいいから転居したいというお母さんまでいたんですよね。

と、アメリカの思い出話になってしまいましたが、日本の小学校ももう少しやり方を工夫すると、子供の学力向上になるのではないかなあ、と。ドリル一冊を2回も3回もやるだけでは・・・なんだか無駄だし、12歳の子供にそれだけって味気ないというか手抜きというか。同じ娘でも、圧倒的にアメリカの学校のほうが能力を引き上げてくれていたな、とはっきりわかるだけに、日本の学校には苛立たしさを感じてしまいます。
でも、今比べているのは小学6年生と、アメリカのミドルの6年生ですから、日本でも中学に行けばいろいろ違うのかもしれません。娘は公立には行かないので、息子で初体験となるわけですが・・・。
それから、サラトガは非常に裕福な家庭が集まっている学区ですから、私立の学校並みの先生、授業の質を保てるということもあるのかも。娘も、断然アメリカの授業のほうが面白かったと言っています。きっと普通の日本の公立の学校とは比べてはいけないのでしょう。


無茶苦茶久しぶり・・・娘の私立中受験体験記

2010年02月09日 13時20分47秒 | 日本の生活
もう前はいつ書いたのか覚えていないほどなんですが(汗)。
サッカーのブログはきちんと(笑)毎日書いていたので、忙しかったという言い訳もできませんよね~。あっちのほうのブログは、一日でも休むと「一体何があったの?!」と聞かれるくらいで、それはそれで密かにプレッシャーがかなり。試合が負けた後とか、書くのは辛いのに、なんとか書かなければいけない葛藤が超苦しいです。

それはさておき、実は秋頃から、娘の中学受験にいい加減ながら取り組んでいました。こちらは首都圏ではない、ある一地方。なのでそれほど熾烈な受験は存在しないのですけれど、それでも最後の一ヶ月は、厳しい受験のほんの一端を垣間見てしまったような気がします。当初は近所の公立の中高一貫校とやはり近所の私立の帰国子女受け入れ校を考えていました。でも秋の模試が悲惨で、公立の一貫校は諦めることを決断。入試問題が膨大な記述式で、誤字脱字漢字の間違いが多い娘の回答用紙は、たぶん一瞥しただけで不合格になると思われたから。それに、問題がね~、「日本を訪れた外国人は、日本の街並みが綺麗ではないと考えているとのアンケート結果があります。外国人に日本の街並みの良さをわかってもらうためにはどうしたらいいと思いますか?」とか今ひとつ訳がわからないものが多いんです。娘は、「日本の町ってすごく汚いじゃん。」とそこで思考が止まってしまい、必死で考えた末に「町の見た目はきれいではないが、お店やレストランの中は清潔でごみも落ちていない。」と回答。アメリカを知っている子ならではの、「だよね~」と思える答えだけれど(笑)、たぶん全然的外れなんだと思います。そういう感じで、日本的常識を知っていないとちょっと難しいかな?という印象でしたね。

それで私立の中堅校に絞ったわけですが、全国的な難易度では全く難しくないとはいえ、やっぱり私立中の試験問題だけあって、算数は公立の小学校では一つも習わないことばかりが出題されています。帰国枠を使うと、通常4教科のところ、国語、算数の2教科受験。それに本人面接、親子同伴面接が追加されます。ただ受ける試験問題は一般の子たちが受けるものと同じ。合格基準がわからなくて非常に困ったのですが、塾によると「いくらなんでも算数0点では落ちますよ。」 うーん、最初の計算問題はできても、秋の時点でその他の問題は見事に0点。だって、旅人算やらニュートン算やらって、日本人学校でもアメリカの現地校でも全く習わないじゃないですかぁぁ。算数15点ぐらいでは受からないのかなあ、と思いつつ、仕方なく11月から塾に週3回、午後8時半から9時50分まで通い、冬休みは毎日6時間通いました。それで、食塩の問題と植木算とやらはまあわかるようになり、でも、ニュートン算と旅人算は今ひとつなまま、漢字は四文字熟語がボロボロのまま本番突入。

落ちたら公立の中学校に行けばいいよ、お金も安いし、と親は思っていたのですが、それでも試験本番の日は超緊張しました~(両親のほうが)。娘は前夜も11時にはぐっすり夢の中で、いやはや度胸だけは据わっているようで。
当日は、私たちは面接があるので待合室となっている食堂で待機。でも他にもたくさんの付き添いの親御さんが子供たちの試験が終わるのを待っています。お昼を挟んで午後まで試験はあるのに! 国語、算数と試験が始まると、問題が張り出されます。早速漢字をチェックして、「うわー、たぶん半分も書けていない。単刀直入なんて絶対書けない。」と頭を抱え、「もっと漢字をしっかりやらせるんだった、でも何度も言ったのに! あんないい加減な勉強で受かるほど世の中甘くないよ!」としばし激しく後悔する私。そうこうするうちに国語と算数が終わった娘が出てきて、「漢字、できなかった。算数、食塩はできたけれど、わからないのも一杯あった。」 はあ~~。

面接に臨んだ親子は20組ぐらいいたでしょうか。全員帰国枠だと思われます。「MOMA」と書いたバッグを持っているお母さんがいて、ニューヨークにいたのかなあなんて思ったり。
本人面接は、まず英語からだったので、わりと上手く行ったそうです。家で練習をしたとき感じましたが、英語で話すほうが堂々とわりと理路整然と上手に話せますよね。
次は緊張の親子面接。家庭での教育方針やら娘の長所やら聞かれて大変でしたが、まあ日本語ですし、私は精一杯頑張って娘の良いところをアピールしました。度胸があるとか、生きる力があるとか(笑)。ところが、最後に話は娘に振られ、「お母さんからたくさん良い面を伺いましたが、あなたは自分の長所はなんだと思いますか?」 娘:「それは、明るく元気で、少しのことにめげないことです。」(←練習してきたとおり) 校長先生:「今まで辛いことなど何かありましたか?」(あっ、その質問は練習していないわ!) 娘:「・・・(長い沈黙)。別にありません。」 おいおい、辛いことがなかったのにめげないってどうしてわかるんだあ?!と心の中で突っ込み。

もう冷や汗たらたらの面接で、学科試験も微妙だったようですし、二日後の発表まで「どうだろう?」と頭はぐるぐるでした。英検2級はたいしたことないけれど、英語面接では聞かれたようだし、現地校の成績はまあまあ、最後のStar Testはかなり良かった、日本人学校の成績は良くて、先生のコメントもずいぶん良い評価を書いてくれていた・・・このへんを加味してくれないものかなあ~なんて。(アメリカでの成績などは一切合財全部提出済み)公立でもOKだったはずなのに、どういうわけか不合格は嫌でなにやら祈るような気持ちになっている自分が不思議でした。

さて、合格発表の日。なんとネットで合否が確認できるんです。デジタルの時代ってすごいですね。でも夫は会社だし、娘は学校、私一人で見なければいけないんですよね。時間の11時を待ってアクセスしたところ、集中しているのかアクセスできません。最初は胸ドキドキでクリックしたのに、何度かはねられると「あれっ」と機械的に何度もクリック。すると、あっけなく「おめでとうございます。合格です。」の表示が。うぉー、受かったよ!!! た、たいして勉強していないけれど、良かったあ(涙)。
それにしても、娘の力というより、親子面接で頑張った私のおかげじゃ?なんてちょっぴり思ったりするのですが。

ちなみにこの学校は娘の通っていた日本人学校で毎年説明会を開いています。説明会をあそこでやるということは、塾でなくてあの学校に通っている生徒でもいいんだよね?と何度も思ったのですが、やっぱりそうだったのかな。一応、帰国子女用の英語クラスがあり、週7時間、うち6時間はネイティブの先生の授業です。公立中の英語の授業は週3時間なのに比べると、時間的には手厚いのでそれが一番の志願理由ですが、授業のレベルは入ってみないとわかりません。
子供がもっと頭が良くて、距離が近かったら、渋谷幕張など素晴らしそうです。英語の授業はアメリカの現地校とほとんど同じカリキュラムのようですね。授業はとても楽しいらいしい。息子にどうだろう?なんて一瞬思って調べましたが、やっぱり通えないし、息子がそれまで英語をキープできるとも思えないです。(まあその前に頭が・・・。最低でも英検準一級は必要だとか)

こんな短いなんちゃって受験でもどきどきだったのに、4年生から通塾して受験する親子の方たちの苦労は計り知れません。それから、首都圏の難関校を帰国枠で受けるなら、アメリカでも日本人学校になんて行かずに塾に通っていないと絶対に無理ですね(常識か・・・)。うちののんびり娘は地方在住で本当に良かったです。ただ、通うことになる学校は、地元ではクラスで上位にいたお友達ばかりになるはずなので、どうなることやら・・・。付いていけるのか非常に心配です。

久しぶりに書いたら、やけに長くなってしまいました。読む人もいないだろうけれど、自分の備忘録代わりに。