カリフォルニアン・キッズ

4年を過ごしたカリフォルニア生活も終わり・・・
帰国子女となった子供たちとの日々をのんびり書いています

たった一時間のことなのに・・・

2007年03月17日 14時14分16秒 | カリフォルニア生活
アメリカは今週の日曜日から時計を一時間繰り上げて、夏時間に入りました。サマータイムとは言わずにdaylight saving timeと呼んでいます。なんでも省エネ効果を更にアップするために、今年は例年よりも三週間も早い実施なんだそうです。また終わるのも例年より一週間遅くなるため、夏時間の期間が丸一ヶ月延びるわけですね。

たった一時間早起きするだけなのですが、今週はずっと調子が狂いっぱなし。今までは6時半にセットした目覚ましが鳴る前に自然に目が覚めていたのに、今週は目覚ましが鳴っても無意識に止めている始末。まあ、急に今までだったら5時半に当たる時刻に起きなければならないわけですから、当然と言えば当然です。ふっと気がつくと7時を過ぎていたりするのですが、これだって今までは6時だったわけですもんね。人間、遅く起きるのにはすぐに対応できるのに(夏時間が終わったときは全然調節に苦労しなかった)、早起きに慣れるのは大変。

そのうえ夏時間に入った途端、カリフォルニアは本当に夏になってしまいました。気温25度くらいで、子供たちは半袖半ズボン姿。心地よい風が吹いていて、とても快適です。うちにはプールがないので関係ありませんが、家にプールがあったり(珍しいことではない)、住んでいるアパートにプールがついている(これはごく普通のことですね)子供たちは、もう泳いでいるみたい。でも、新聞のお天気欄を読むと、さすがにこの気温はunusualのようで、来週からは普通の気温(17度くらい?)に戻るらしいです。

一時間繰り上がっているので、もちろん夜はいつまでも明るく、7時までは昼間のようです。子供たちは遅くまで遊びたがるし、明るすぎてつい夕食の用意を始めるのは遅くなるし、やっぱりなんだか不自然な感じがするんですよね。回りの日本人たちも「夏休みの間はいいけれど、普段は妙に疲れるよね・・。」という感想が多いかな。

昨日の私の一日:午前中は息子の体操教室、家に帰ってお昼、日本人親子の集まる公園に行って息子を遊ばせ私はおしゃべり、家に帰って今度は学校へ娘のお迎え、また学校で40分ほど子供たちが遊ぶのを見守る、それから英語塾へ娘を送り、いったん家に帰り、また一時間半後息子と一緒にお迎え。この間中太陽はぴかぴかに輝き、空は真っ青。気候はいいのですが、細切れの毎日で非常に疲れます・・・。

使いたくないボキャブラリーはたくさん

2007年03月13日 06時48分08秒 | ブログ
使いたくないボキャブラリー というのを読みました。私は使いたくない言葉が山ほどあって、結果として自分のブログのボキャブラリーの貧困さにはほとほと嫌になります。毎日同じような表現ばかりで、絶対に読む人は飽きていると思う。でも、使いたくない言葉が多すぎて制約があるんですよね。プロならば嫌いな言葉を使わずに多彩な表現ができるのでしょうが、素人にはなかなか難しいです。

どんな言葉が嫌いかというと(前出のリンクした記事の中にある言葉は論外です)、大げさな決まり文句。日本のスポーツ新聞の記事が身の毛がよだつほど嫌いです。例えば「チームの大黒柱を欠き、○○は絶体絶命の窮地に立たされた。」とか「~を封印し、満を持して~に挑む。」とか、ああ、書いているだけで髪の毛が逆立ちそうです。私が書いているのもサッカーに関するブログだから、内容的にはスポーツ新聞と同じことを扱っているわけですが、たぶんこういう決まり文句を使ったほうが簡単に記事は書けると思う。記者さんは時間の限られた中でたくさんの記事を書かなくてはいけないという事情があるのでしょう。そしてまた、こういう表現は男性受けをするのかもしれませんね。私の場合は、決まり文句を避けるあまりにいつも同じような文章だし、男の人が読むとぞっとする文章なのかも。

ボキャブラリーでいつも困るのは、「素晴らしい」に当たる言葉が他に思いつかないこと。「すごい」「ものすごい」はつい使ってしまいますが、あまりたくさんは使いたくないですよね。あとは「信じられないような」「びっくりするような」ぐらいかな。英語のspectaclar、magnificent、enormous、penomenon、impressive、greatなどのほうがニュアンスに富んでいて使いやすいような気がします。もちろん日本語も工夫すれば「感動的」「目の覚めるような」「心に残る」などが使えますね。

大げさでなく、凡庸でもなく、明快で美しい文章を書けたらと思いますが、それができたらプロの作家になれますよね♪




Don't leave me alone(私を離さないで)

2007年03月10日 14時06分53秒 | カリフォルニア生活
Pabloが試合に復帰した途端に、全然こちらを更新せずに10日も経ってしまいました。ニュースやインタビューなどがいろいろあり、もう一つのブログを更新するのに忙しくて。

二日ほど前に発見してちょっとびっくりしたのは、ヤッフーでCaiの日本語を検索すると、自分のブログが結構上のほうに来るんです。妙に恥ずかしくて、こっそり赤面していたり。毎日書いていると、こういうことになるんでしょうか。面白いのはグーグルで検索をしても、自分のブログは見つかりません(上のほうには)。何か条件が違うのかな。

さて本題ですが、カズオ・イシグロの「Don't leave me alone」を読んだので、感想を少し。
この本の英語はとても平易でストレスなく読めました。辞書を一回引いただけですんだほど。日本の高校生の英語力で問題なく読めるレベルですね。それでいて、精妙な美しい英文だと思いました。

でも内容は・・・。一言で言って、あまり好きでないです。これを良いと思えるのが不思議でならないのですが、評判はとても良いですよね。私が変なのかなあ。

好きになれない理由は、まず、設定が不自然でだまされた感じがする点。
予備知識なく読んだので、途中まで現実の世界を扱った本だと信じていました。英語で読むのと日本語で読むのとでは印象が違うのかもしれませんが、途中で「それはないよ!」みたいながっかり感が。

もう一つは、主人公たちに今ひとつ共感できなかったこと。
語り手のKathyも好きになれないし、Ruthは嫌なやつだし、Tommyも優柔不断に思えます。そもそもその前に、人物造形が甘いというか、人物がリアルに感じられないというか・・・。でも、これは英語で読んだからかなあ。

さらに、メインのストーリーがあまりにもありきたり。三人の関係が漫画のように単純です。そして謎解き部分も、私には驚きがありませんでした。

設定の奇抜さに激しく寄りかかった本に思えますが、私が一番嫌なのは、その設定自体なので・・・全否定になってしまいますね。読んでいてほとんど不愉快にさえ感じました。
同じような題材なら例えばマーガレット・アトウッドの「侍女物語」のほうが断然良いと思うし、エンターテイメントしてならフィリップ・K・ディックのように全面的にSFを押し出した作風のほうが好きかな。