カリフォルニアン・キッズ

4年を過ごしたカリフォルニア生活も終わり・・・
帰国子女となった子供たちとの日々をのんびり書いています

「風の影」

2007年07月14日 11時36分42秒 | カリフォルニア生活
アメリカではいつも夜はブログ書きの時間でした。たくさん記事を読んで、訳したり要約したり、写真を探してアップしたり。毎日書き終わるとかなりぐったりして、ベッドに直行していたものです。それが今はネットが使えないから、ブログも書けない。最初は「なんて夜がゆっくりできるんでしょ!」と大喜びをしながら、テレビを見ていました。でも二日で飽きちゃった・・・。映画は見たいのだけれど、毎日いい映画をやっているわけでないし。というわけで、普通にWordにこれを書いている私・・・ほんっとに暇人です。自分のPCをネットに繋げたときにでも、投稿しようと思って。でも、「風の影」という小説を読んでふと気が付いたのですが、ついこの前までこれが普通だったんですよね。自宅の机で書いたものは、本にでもならない限りは人には公開されない。今みたいに、素人が書いたものが即不特定多数の人に公開されるなんて、よく考えるとものすごいことだし、ある意味怖いことですよね。 今私がしているように、オフラインで、すぐに誰かに読まれるわけでもない文章をゆっくり書くのもなかなかいいものだなと改めて感じます。

さて、その「風の影」という本ですが、著者はカルロス・ルイス・サフォンというロサンゼルス在住のスペイン人。「このミス」海外編で4位、などと帯にあったので買ってみました。(ネットがないと読書量は増えますねえ。)
わりと面白かったかな。スペイン内戦直後のバルセロナを舞台にしていたのも興味深かったです。ただ、本当に感動するには、あともう少しというところ。純文学というには深みがなく、本格ミステリーというには謎解きやサスペンスが今ひとつ。バルセロナの町が目に見えるように描写されていないのも少し不満です。詩的な表現はたくさんあるのに・・・。でも翻訳は丁寧で、文章が爽やか。(内容は別に爽やかではありませんが。相当おどろおどろしいです。)最近読んだ本の中では、楽しめたことは間違いありません。またバルセロナに行きたくなっちゃった。20年も前に一度行ったことがあるだけなので。

次に読もうと思っているのは「マリー・アントワネット」。シュテファン・ツヴァイクの「マリー・アントワネット」は、怖くてたまらないのについ繰り返し読んでしまう、正真正銘の名作だと思いますが、こちらは最近のイギリス人歴史家が書いたもの。映画「マリー・アントワネット」の原作になったようですね。また読み終わったら感想などを書きたいと思います。

日本からこんにちは

2007年07月11日 14時44分20秒 | カリフォルニア生活
日本に帰ってきています。久しぶりの我が家と庭は、最初とても小さく見えてぎょっとしましたが、住みだしてみるとやっぱり便利でとても住みやすいです♪ あれこれ考えて作った家だから当然なんですが、他人の家は(しかも外人さんの)住みにくいものなんだなあとしみじみ。キッチンとか、やはり自分の家のは超使いやすいわ。ガスも使い勝手がいいし(カリフォルニアのは電気コンロ、熱し具合がどうしてもねえ・・・)、食器洗い器はびっくりするほどお皿がピカピカになるし、シンクは大きくて食器を洗いやすいし、お料理までアメリカでより美味しくできるような気がしちゃう。(たぶん食材が違うだけ・・・) 
あと、お風呂も久しぶりのゆったり浴槽は気持ちがいいです。子供たちもとんでもなく長風呂に。アメリカでももちろんバスタブはあるんですけど(なんと今度の家は三つもバスルームがある)、洗い場がないからゆったりはくつろげないんですよね。

でも、日本に帰ってびっくりしたのは天気の悪さ! 毎日毎日どんより曇っている上に蒸し暑くて、快晴のカリフォルニアに慣れた身には辛いです。梅雨って毎年こんなでしたっけ?! これほど不快な天候を我慢している日本人は偉すぎです。

また道路が狭いのにも驚愕。二年前まで自分も運転していたはずなのに、今となっては怖くてしかたありません。息子を市立幼稚園に入れたのですが、その幼稚園が田んぼのうねうねのあぜ道を通っていかなければならなくて、対向車が来るたびに冷や汗ものです。カリフォルニアに帰るまでに一度あぜ道に落ちるんじゃないかと・・・。駐車場も狭いし、運転するたびにストレスがたまっています。もちろんワイパーとウィンカーは間違えるのは毎回のこと。

とはいえ、日本で最高なのは、食べ物が美味しいことですねえ!!! 何を食べても美味しいですよ~。レストランで普通に食事をしている人を見るたびに、「君たちは当たり前に美味しいものを食べられる自分たちの幸せをきっと知らないね。」なんて思っちゃいます。いや、だって、レストランで期待どおりの味のものを食べられることなんてアメリカでは滅多にありませんからねえ。
日本で食べてしみじみgoodだったものは、どら焼き、あんみつ、パン屋さんのパン何でも、スーパーのデリのおにぎりとコロッケ、お誕生日ケーキ、ティラミス、うな重、とんかつ、茄子、おくら、トマト、きゅうり、しめじ・・・。びっくりだったのは、今まで美味しくないと思っていた東京ディズニーランドの食べ物さえアメリカに比べたら数段デリシャスだったこと。海老カレーの海老フライやCenter of the Earth近くの餃子など、「ちょっと、これ結構おいしいよ~(涙)」と感動してしまった私たちなのでした。シェラトン・ホテルのラウンジでさりげなく出されていたクッキー、何の期待もなく食べてみて(見た目が質素だったので)、あまりの絶妙な味わいに気絶しそうになった私、日本人の作る食べ物の細部には神が宿っているのは間違いありません。
あとはスーパーマーケットの商品の陳列の美しさにも、娘と二人で感嘆の声を上げてしまいました。お肉のラッピングなんて芸術ものですね。清潔で細部まできちんとしていて美しく・・・。セーフウェイの商品陳列担当者に(そんな人がいればですが)見せてあげたいくらいです。しまいには娘は、「ちょっと包装に懲りすぎ! これじゃあ環境に悪いよ!!」と怒り始めていましたが。