9/23、秋分の日なれど絶好の好天気。先日15日東大巓で出会った猛者から谷地平から大倉深沢を遡行して県境尾根を越えて来た話を思い出し、20数年ぶりに大倉深沢を訪ねてみたが?
浄土平に車をデポし、今日は蓬莱山(正面)の左を巻いて姥ケ原に直接向かう(8:15)
朝の陽を浴びて、マイヅルソウの実がルビーのように光輝く
鎌沼から流れ落ちる沢沿いは、寒暖の差が大きいので紅葉も艶やかだ、この源流は塩の川となる
姥ケ原のチングルマの見事な円形群落、開花時期にも是非見てみたい
オヤマリンドウも葉を赤く染めて秋化粧
姥ケ原の西端にある姥神石像、ここから樹林帯を谷地平に下りる(9:10)
シラビソの原生林を抜け、姥沢沿いのクロベの大木の根を踏んで急坂を下りる
姥沢を渡渉すると三角屋根の谷地平の避難小屋に出る、昨夜は3名様が泊まったと
標高1,500mの谷地平は、訪ねる人も少なく吾妻の秘境の趣が色濃く残る
谷地平は大古のカルデラによって生まれ、湿地特有の池塘が点在する
延長約500mの木道の先には、昭元山と烏帽子山の山形県境の山波が連なる
谷地平の北端で大倉深沢を渡渉する、此処から五色沼湖畔まで約4kmの沢登りのスタート(11:10)
遡行開始、ゴローの川原を右に曲がると突然絶壁が現れる、谷地平の湿原が削られ幾層もの地層がむき出しに
足元の砂地には美味しそうなクレソンがびっしりと、ちょっぴり辛いが摘まみ食い
水藻の生えた淀みには人を恐れず?岩魚がゆうゆうと泳いでるのが見れる(2匹映っている)
幾分川幅は狭まってきたが相変わらずのゴローを、右に左に飛び石伝いに
両側が切立ち、川幅の狭い個所には流木が積み重なって行く手を阻む
ダケカンバの大木を、くぐり抜けるか乗り越すか判断するのも楽しい試練
深山に咲くチョウジギク(丁字菊)、別名クマギクとも言うが、熊の気配が感じないのはオラだけか?
入渓して一時間、明るく開けた河原で昼食タイム
大きなフキの葉っぱを広げて、コンビニ稲荷をパクつく、おっと!ガソリン補給も忘れずに
沢沿いの湿地帯には水芭蕉の大きな葉っぱと、猛毒のトリカブトが群生。綺麗な花には毒がある
透明度抜群の清流に緑色の淡水藻が揺らめく姿は美しくも神秘的
小さな滝が連続すると沢の流れも速くなり、大きな岩伝いに右往左往
一段と紅葉したモミジが、キラキラ光る川面によく映える
流れを二分する二股地点、前回は左に遡上し樹林帯で沢が途切れプチ遭難した
大きな岩に囲まれた淵には、大物魚影(中央)も確認できる
苔むした岩にはダイモンジソウが花びらを大の字に広げ自己主張
二股から一時間、二段10mの最初の本格的な滝に出る(14:50)
右岸の黒い岩を巻いて中段から見下ろすと、ほど良い緊張感に包まれる
上部の滝も右岸を岩伝いに慎重にクリアする
すぐ上の4、5mの滝も右岸の岩を伝って何とか登る
次の滑滝は慎重を期して、右岸を巻いて滝の上部に下りる
イワナの棲む深い淵からは直登できず、右岸を藪漕ぎで凌ぐ
最後の滑の連続は、左岸の水苔の上を滑り止めにして登りきる
樹林が開けると流れも緩やかになり危険地帯は脱した
一切経山の頂が見える明るい草原に飛び出て、暗い遡行は終わりを告げる
明るい太陽を浴びて、フワフワの水苔も見違えるように生き生きと美しい
源頭の水面は鏡のように美しく、穏やかな笹原の景色を映しだす
草原の小さな流れはやがて消え、岩礫を辿ると五色沼の畔に着く
五色沼西側の登山路に合流、大倉深沢の源頭部を振りかえ見る (15:50)
五色沼周辺は紅葉が進み、真っ赤な姿を水面に映す日も近い
一切経山に登る道傍には、ゴゼンタチバナの赤い実の見事な群生(右は7/15撮影)
山頂直下の大きな岩の水溜りで、背を向け警戒もせず羽を休めるホシガラス
夕暮れの魔女の瞳は怪しい憂いを漂わせ、見る者を惹きつける
夕暮れに沈む磐梯山、頂の左脇に遠く尾瀬の燧ケ岳が見えた
薄桃色に化粧したマルバシモツケソウも見事に変身
酸ケ平の草紅葉も見頃を迎えた様相
数台の車が残る閑散とした浄土平に無事帰還(17:45)
帰路、スカイラインから望む福島市街の灯りは宝石をちりばめた様
以上、吾妻の秘境大倉深沢遡行記でしたが、草鞋もザイルも持たずに水量が少ない時期を狙っての飛び石伝いの遡行でしたが、単独の沢登りは非常にリスクの高いジャンルで、登山本来の原始性創造性を秘めた登山の総合力が問われるもので安易に挑戦することは慎まねばなりません・・・・と自分に言い聞かせる。
笑顔いっぱいのこの写真は20数年前、谷地平小屋で岩魚のフルコースに大はしゃぎ、翌日大倉深沢を遡行中に猛烈な雷雨にたたられ増水した二股で本流を見逃し原生林に迷い込み、藪漕ぎしてようやく尾根の登山路を探し当てた時の濡れ鼠の姿です。
昨日はいい天気でしたね。
独りでは寂しそうなルートですね。
ここで熊に出会った記事は幾つか見たような・・
ん・・・でもカトチャンは歓迎でしたね・・痕跡ありましたか?
地図だと大倉深沢は殆ど沢登りのようにみえますが
足回り見ると普通の登山靴のようですね・・OKなんですね。
カトチャンに聞くのはなんですが・・・
沢にイワナの姿はありましたか?
大倉深沢。。山地図見ながら辿って拝見しました。
沢を進んで行ったんですね~
普通の人だったら怖くて一人ではとても行けない場所ですね(+o+)
絶対クマ出そう~~
23日はほんと良い天気でしたね。わたしは同日会津駒で草紅葉見てきました♪
姥ヶ原の沢の紅葉かなり進んでますね~
今年はどこも早いみたいで日程組むのが大変(汗
来月半ばでは終わっちゃいそうですね^_^;
カトチャンンの眼にも映ったのですから・・・
かなりいるものと認定いたします
魚音痴のオラでも魚影がハッキリと見えました。脅かすとその何倍も動き回り、吃驚するほどです。
浅瀬にも深みにも大小仲良く住み分けているようです。
源頭近くまでどうやって滝を登るのか不思議です。
沢登りに全身を集中させ、クマのことは全く警戒しませんでした。谷地平小屋から浄土平まで出逢った生き物は岩魚と空を舞う鳥だけでした(笑)
マムシやスズメバチには注意しますが、クマは目の前に現れても吃驚しないかも?写真撮れたらラッキー(笑)
今年の紅葉は月末ぐらいが見頃かもしれませんね。天気と相談し穴場探しに忙しくなりそうです。
沼の平、20日に時計回りに真似して周回しましたがUPする間がありませんでした。会津駒の草紅葉UP期待してま~す。
10月12日頃の安達太良は、くろがね小屋付近まで紅葉前線が降りて来そうな気配です。でも、イカ焼きと皆の笑顔があれば山登りは楽しいで~す。
かねてよりに大倉深沢にぜひ行ってみたいと思っておりましたが、沢登りの経験なく、沢装備もないので躊躇しているところです。同行してくれそうな人もおらず、行くとなれば単独となりますが、登山靴あるいは長靴での遡行は可能でしょうか?これだけはそろえたほうが良いという装備はありますか?また10月というのは入渓にふさわしい時期でしょうか?
突然で恐縮ですが、ご教授頂ければ幸いに存じます。
大倉深沢は昔、上流の二岐で左沢に迷い込みプチ遭難しましたその後、本流を遡行したい長年の思いが募り、体力のあるうちと昨年挙行しました。
天気と、水量の少ない時を選び、履きなれた軽登山靴で濡れても気にならないものを履きました。バランスが大分衰えて来たのでストックは持参しました。
滝は無理をしないで巻いたので、手袋は必携です。所要時間は10時間費やしていますが。写真を撮ったりでかなりの道草です。(34,000歩)
ただ現在は、スカイライン通行が7時~17時までなので、厳しいと思います。時間が制限されると、リスクも高くなります。谷地平小屋一泊なら問題ないと思います。
厳密には、一切経山~酸ケ平小屋間も通行が禁止されていますのでルートの工夫が必要かと思います。
いずれにしても単独の沢登りはリスクが高いのは覚悟ですネ
やはりそれなりのリスクはありそうですね。時間と天気には要注意で心して行かなければいけないと思いました。おそらくこの時期を逃すとまた来年ということにありがとうございます。そうなのでここ数日の間にじっくり検討してみようと思います。あり