加藤ちゃんの日々是好日

安達太良山行&芸能ボランティア

吾妻小富士の雪うさぎ探訪記

2014年04月30日 | 吾妻山

春、桜が咲く頃になると、標高1,707メートルの吾妻小富士の山肌にうさぎの形をした雪形がくっきりと姿を現す。

別名「種まきうさぎ」として、農家の人達はこのうさぎを見ると春の訪れを知り、苗代に種をまき始めたと言われている。

吾妻の雪うさぎは、今では春を告げる福島のキャラクターももりん、として花見山と共に広く親しまれている。

4月27日(日)、20年ぶりに雪ウサギに逢いたくなり、冬季休業中の微湯温泉の登山口から訪ねてみた。

 

パイロット道路分岐から微温湯温泉までの道路は冬季閉鎖中だが。

 

人気の全く無い微温湯温泉の登山口に車をデポして身支度を整え出発!

 

根雪が解けたあとに真っ先に咲くショウジョウバカマに励まされ。

 

雑木林の登山路には、まだ根雪が残る。

 

ヒメコマツの尾根道は明るく何時来てもルンルン気分。

 

 クマは越冬を終えると、穴の近くで大量のフンをする。

よく観察すると水気が少なく細かな木片がびっしり詰まっている。木の皮でも食べてたのだろうか。

 

登山路の雪渓には、今しがた走り去ったカモシカの足跡も。

 

雪根開き、斜面の雪が立ち木の根本から融け始め春の訪れを感じさせる。

 

落葉樹林からゴヨウマツの針葉樹林になると残雪で登山路は埋もれ、正面に小富士がその姿を現す。

 

吾妻小冨士の裾を右に回り込むと、雪形の雪うさぎがその姿を大きく現す。

 

シンボルの耳は短くなったが、目は大きく開き愛くるしい。  福島市のPRキャラクターの「ももりん」誕生日は平成8年4月。

   

 

雪うさぎもながく伸びると森林限界で、残雪も黄砂で黄色く染まる。

 

北斜面は冬の強烈な西風で雪が吹き飛ばされ登山路が現われている。

 

ラクダ尾根を展望する巨大な噴石でちょっといっぷく。

 

標高1500m付近で、スカイラインの道路に飛び出る。

 

車の多い道路を避け、雪渓を選んで浄土平へ。

 

噴煙が真っ直ぐ立ち上る無風の浄土平に到着。レストハウスでカツカレーを食べたかったが、時間切れで我慢。

 

福島市から桧原湖を経由してスカイラインを下る自転車ツーリングの男性としばし歓談。

 

吾妻小富士から望む浄土平駐車場はほぼ満車。

 

火口壁から見下ろす直径500mの噴火口は巨大で迫力満点。

 

小富士から見下ろす涅槃坂、正面がラクダ山。

 

山頂から望む左から東吾妻山、蓬莱山、一切経山。

 

小富士山頂の大岩から下山する東側の山麓を見下ろす。

 

砂礫の斜面を慎重に降りながら振り返ると頂の大岩が小さく見える。

 

小富士の傾斜は約30度、浮石も多いので落石に要注意!

 

斜面を半分ほど降りると、うさぎの耳の上部の雪渓に達する。

 

この斜面は中学3年の時から付き合っているが、気はゆるせない。右側のブッシュがうさぎの目に見える。

 

純白の雪渓も、砂塵で汚れグリセードで滑り降りた跡が白く残る。(注、滑落ではありません)

 

雪渓の下部はおびただしい落石に覆われ河原の様に。

 

麓の周回登山路の往路の足跡に無事合流。

 

そのまま、沢筋の雪渓を降れば最短距離と目論んで。

 

見事に微湯温泉への下山路に到達、小富士の雄姿ともお別れ。

 

雪解けの登山路には春を待ちかねたショウジョウバカマが。

 

鏡のように葉を輝かせて春を待つイワカガミ。

 

ついに登場!クマの足跡、大きさも新鮮さも一級品。音も出さず遭遇を避ける山の住人はさすがプロ。

 

傍らのコシアブラの大木には古い爪痕が鋭く残る。

 

雑木林の枯葉を押しのけカタクリが夕日を浴びて舞い踊る。

 

車のデポ点の登山口に無事到着。見渡すとフキノトウが辺り一面に。

 

橋の先は微温温泉、並木の桜が咲くと湯治客で賑わう。

 

半世紀前の想い出・・・中学3年の夏、級友4人で自転車をこぎ微湯温泉に遊びに来た。

そこから登山道を下駄履き姿で、開通したばかりのスカイラインまで登ることにした。

やがて吾妻小富士の裾から目前の小富士を仰ぎ、突如その斜面に取り付き悪戦苦闘の末、直登を果たした。

それから50年の間に10回余り、小富士の斜面を滑り降りたが、登ったのはその最初の1回目だけである。

 

 

 


東吾妻山 積雪期限定ルート

2014年04月18日 | 吾妻山

桜が満開の福島市から望む吾妻の山に誘われて積雪期限定の東吾妻山を歩いた

荒川さくら橋たもとの桜と、雪ウサギが現れた吾妻小富士

 

高湯街道姥堂から望む吾妻小富士の雪ウサギ

 

4月8日に再開通した磐梯吾妻スカイラインは昨年から無料となり料金所ゲートは撤去された

 

急勾配のスカイラインを上ると突然目前に吾妻小冨士の雄大な姿が現れる

 

平日でガラガラの浄土平から望む東吾妻山

 

一切経山を望む兎平駐車場に車をデポ

 

東吾妻山を目指しダケカンバ林の急斜面をアイゼンを効かせて直登

 

振り返ると浄土平の向こうに蔵王の峰々が真近に

 

ダケカンバの林を抜けると突然広々とした栂平園地に飛び出す、正面は東吾妻山

   

 

昨年の夏の栂平園地、7年振りのコバイケイソウの大群落が見られた

 

風雪に耐えたダケカンバは幹が変形し自然の芸術作品と化し驚くばかり

 

ダケカンバの樹皮は、蛇の脱皮のように表の薄皮が剥がれて春の陽ざしに輝く

 

東吾妻山はオオシラビソ(アオモリトドマツ)に覆われ視界が悪い時は迷い易い

 

31/40枚の古い標識、山頂はまだ遠いが傾斜も緩やかになりルンルン気分

 

オオシラビソが小型化し展望が開けると山頂は近い

スノボーを背負った磐梯町の青年と、愛犬タロウを連れ下山中のご夫婦としばし歓談

 

東吾妻山の東斜面は広大な雪原と化し、山頂までは一投足で心がはやる

 

風が遮られた山頂東斜面は絶好の展望台、郡山のツアー団体が賑やかに憩う

 

見よこの展望を!中央の兎平駐車場からほぼ直線的ルートで登頂した

 

南には安達太良の連山が並ぶ、右端が安達太良山

 

安達太良山の展望を楽しみながらスノシューの団体さんが下山

 

静かさを取り戻した山頂で定番のカップメンとご褒美のEXTRAを

 

小冨士の右肩には福島のシンボル信夫山が春霞に薄っすらと

 

スノボーの青年は鳥子平までの豪華なスロープを優雅に下山

 

東吾妻山頂の三等三角点、バックは西吾妻の峰々

 

1975mの山頂から一切経山1949mを望む、バックは蔵王の連山

 

山頂の至福の時間は瞬く間に過ぎ、名残惜しい頂で証拠写真を一枚

 

下山ルートは南方角に、鳥子平まで40/38枚の標識を辿る

 

広大な南斜面からは眼下に景場平と高山1805mが

 

樹林帯は環境が良いのかゴヨウマツやクロベなどの巨木の原生林

 

獣の気配に身構えるとカモシカが一目散!撮れたのは足跡だけ

 

山頂から僅か50分でスカイラインの道路に無事下山

 

道路を1㌔ほど歩き一切経山が正面に迫るとデポ地の兎平駐車場に着く

 

雪解けに萌黄色の春の香りを放つフキノトウを晩酌のつまみにチョットだけ失敬!

 

帰路、高湯温泉の共同浴場「あったか湯」で身も心もホットに

 

源泉掛け流しの浴場は木と岩を基調にした清潔な露天風呂で県外からのファンも多い

 

4月15日の天気図、福島市の最高気温22℃ 北北西の風5m/s

天気図