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●司法判断放棄な内藤正之裁判長、大飯核発電所《危険性は社会通念上、無視しうる程度にまで管理・統制》?

2018年07月19日 00時00分37秒 | Weblog


東京新聞の記事【大飯差し止め 取り消し 高裁金沢支部「危険性無視しうる」】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201807/CK2018070502000155.html)と、
社説【大飯原発控訴審 司法は判断を放棄した】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2018070502000183.html)。

 《関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の運転差し止めを住民らが求めた訴訟の控訴審判決が四日、名古屋高裁金沢支部であった。内藤正之裁判長は「新規制基準に適合するとした原子力規制委員会の判断に、不合理な点は認められない。大飯原発の危険性は社会通念上、無視しうる程度にまで管理・統制されている」と述べ、運転差し止めを命じた一審福井地裁判決を取り消し、住民側の請求を棄却…「…その当否の判断はもはや司法の役割を超え、国民世論として幅広く議論され、立法府や行政府による政治的な判断に委ねられるべきだ」」》。
 《住民の人格権を尊重し、関西電力大飯原発3、4号機の運転差し止めを認めた一審の判断は、いともあっさり覆された。「原発の是非は政治に委ねる」という裁判所。一体誰のためにある?》


   『●「「慰安婦」問題と言論弾圧」 『週刊金曜日』
         (2014年11月14日、1016号)について
    「伊田浩之氏【「短期決戦」確実となった大飯原発差し止め控訴審】、
     《福井地裁(樋口英明裁判長)…大飯原発…の運転差し止めを命じた…。
     …控訴審が…名古屋高裁金沢支部(内藤正之裁判長)で始まった…
     司法は、「安全神話」の復活に二度と手を貸してはならない》」

   『●関電による執行停止の申し立てを却下:  
     相変わらず「「安全より効率、命より経済」を優先」を関電は主張
   『●普通の社会通念: 「安全性の立証責任は電力会社側にあり…
                   原発の安全性の欠如が直ちに人格権侵害」
    「「地元」市民「命」より「経済性、経済神話」」を優先、
     「安全より効率、命より経済」を優先、そう云った「社会通念」で
     良いのでしょうか? 今回も、大津地裁山本善彦裁判長は、
     「「安全より効率、命より経済」を優先」という関電の主張を退けました。
     《安全性の立証責任は電力会社側にあり現実に起きた東京電力
     福島第一原発事故と被害を目の当たりにした国民の社会通念は、
     原発の安全性の欠如が直ちに人格権侵害を推認させるものになっている》。
     関電の「社会通念」を明確に否定。山本善彦裁判長の
     至極真っ当な判断で、ここまでは期待通りです。問題はここからでしょう。
     大阪高裁で、骨のある裁判官に恵まれるか? 期待薄

   『●予想されたこととはいえ、大津地裁山本善彦裁判長の
       「国民の命を守る司法からの重いメッセージ」を破棄…

 司法判断を放棄するとはねぇ。沖縄同様、ここでも政治判断を乱発するつもりかね。なんのための裁判所なのか? しかも、内藤正之裁判長どのは、大飯核発電所の《危険性は社会通念上、無視しうる程度にまで管理・統制されている》…だってさ? 一体どんな社会通念なの? 《普通の社会通念》すら持ち合わせていないらしい。
 福井地裁樋口英明裁判長)の判決があ~ぁ…。内藤正之裁判長は司法判断を放棄し、政治判断しちゃったョ。

   『●今頃ようやく福島第二原発の廃炉を決断、
      一方、「あとは野となれ山となれ」な玄海原発4号機の再稼働…

 以下のつぶやきに同意します。

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https://twitter.com/shiikazuo/status/1014740028289716224

志位和夫@shiikazuo
大飯原発の運転差し止めを認めなかった名古屋高裁の判決は読めば読むほど酷い
当否の判断は司法の役割を超え」と言って判断放棄。「原発の危険性は社会通念上無視しうる」というが、そんな「社会通念」はどこにある?
福島の大事故を忘れ、関電言いなりに、新たな安全神話を作るその罪は重い
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201807/CK2018070502000155.html

大飯差し止め 取り消し 高裁金沢支部「危険性無視しうる」
2018年7月5日 朝刊

 関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の運転差し止めを住民らが求めた訴訟の控訴審判決が四日、名古屋高裁金沢支部であった。内藤正之裁判長は「新規制基準に適合するとした原子力規制委員会の判断に、不合理な点は認められない。大飯原発の危険性は社会通念上、無視しうる程度にまで管理・統制されている」と述べ、運転差し止めを命じた一審福井地裁判決を取り消し、住民側の請求を棄却した。

 二〇一一年三月の東京電力福島第一原発事故後の原発訴訟で、高裁判決が出たのは初めて。

 控訴審の争点は、安全対策の前提として関電が想定している地震の揺れの大きさ(基準地震動)だった。元規制委員長代理の島崎邦彦東大名誉教授(地震学)が住民側の証人として出廷し「過小評価の可能性がある」と主張したが、内藤裁判長は「活断層の断層面積は詳細な調査を踏まえ大きく設定しており、過小であるとは言えない」と退けた。

 一四年五月の福井地裁判決は「生命を守り生活を維持するという根幹部分に対する具体的な侵害の恐れがあるときは、差し止めを請求できる多数の人格権を同時に侵害する性質があるとき、差し止めの要請が強く働くのは当然だ」と指摘。関電の地震対策には構造的な欠陥があるとして住民側の主張を認めていた

 内藤裁判長は、現状の法制度が原発の利用を認めていることに触れ「福島原発事故の深刻な被害に照らし、原発を廃止・禁止することは大いに可能であろうが、その当否の判断はもはや司法の役割を超え、国民世論として幅広く議論され、立法府や行政府による政治的な判断に委ねられるべきだ」と述べた。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2018070502000183.html

【社説】
大飯原発控訴審 司法は判断を放棄した
2018年7月5日

 住民の「人格権」を尊重し、関西電力大飯原発3、4号機の運転差し止めを認めた一審の判断は、いともあっさり覆された。「原発の是非は政治に委ねる」という裁判所。一体誰のためにある? 

 「福島原発事故の深刻な被害の現状に照らし、原発そのものを廃止・禁止することは大いに可能であろうが、その当否を巡る判断はもはや司法の役割を超え、政治的な判断に委ねられるべきだ」と名古屋高裁金沢支部。結局は判断の放棄であろう。

 福島の悲惨な現状を認めた上で、判断を放棄するのであれば、「司法の役割」とは何なのか

 二〇一四年の福井地裁判決は、憲法一三条の幸福追求権などに基づく人格権を重んじて「具体的危険性が万が一でもあれば、差し止めが認められるのは当然だ」と言いきった。

 福島原発事故のあと、初めて原発の運転差し止めを認めた画期的な判断だった。

 高裁はこれを「内在的な危険があるからといって、それ自体で人格権を侵害するということはできない」と一蹴した

 内在する危険に対して予防を求める権利は認められないということか。あまりにも不可解だ

 控訴審では、耐震設計の目安となる揺れの強さ(基準地震動)の妥当性、すなわち、原発がどれほどの揺れに耐えられるかが、最大の争点とされていた。

 元原子力規制委員長代理で地震学者の島崎邦彦東大名誉教授は法廷で「基準地震動は過小評価の可能性があり、大変な欠陥がある」と証言した。

 それでも高裁は「高度な専門知識と高い独立性を持った原子力規制委員会」が、関電側がまとめたデータに基づいて下した判定をそのまま受け入れた。そして「危険性は社会通念上無視しうる程度にまで管理・統制されているといえるから、運転を差し止める理由はない」と断じている。

 ここでも規制委と関電の主張を丸のみにした判断の放棄である。

 それにしても、今や原発の危険性を測る“ものさし”になってしまった「社会通念」。その正体は何なのか

 避難計画の不備や核のごみ問題などどこ吹く風と、政府は再稼働に前のめり司法が自らの責任を棚に上げ、政治に委ねるというのならもはや「追従」と言うしかない

 「内在する危険」に対する国民の不安は一層、強まった。
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●「「慰安婦」問題と言論弾圧」 『週刊金曜日』(2014年11月14日、1016号)について

2014年11月16日 00時00分13秒 | Weblog


週刊金曜日』(2014年11月14日、1016号)について、最近のつぶやきから、AS@ActSludge。

 今週のブログ主のお薦めは、 まさのあつこ氏【田中原子力規制委員長、旧立地指針の「隔離要件」を「歴史的遺物」】と三木健氏【本 推理小説さながら心の闇に挑んだ労作/『上野英信萬人一人坑 筑豊のかたほとりから河内美穂=著 現代書館】。

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■①『週刊金曜日』(2014年11月14日、1016号) / 「朝日バッシングが生んだ北星学園大学事件/「慰安婦」問題と言論弾圧」。『朝日』の「誤報」よりも、誰が国際社会の印象を落としているでしょうか?(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/62a82250c5ba66a70f10829a76237225

■②『週刊金曜日』(2014年11月14日、1016号) / 横田一野田大樹氏【拉致問題、消費増税で追いつめられた安倍首相 沖縄県知事選敗北、解散か】、「鉄道建設というアメ・・櫻井よし子氏も・・氏の応援にかけつけて・・講演」。何でもありのアベ様、その脳ミソには・・(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/9e9a0e0a08814c53118382328bc87f7a

■③『週刊金曜日』(2014年11月14日、1016号) / まさのあつこ氏【田中原子力規制委員長、旧立地指針の「隔離要件」を「歴史的遺物」】、「人口密集地と原発施設との間に一定の距離を置くもの」。原発を推進したくて仕方のない原子力「ムラ寄生」委員会http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/6431f9c6213219d5c4d977d777afec78

■④『週刊金曜日』(2014年11月14日、1016号) / 及川健二さん【在特会との関係を小川淳也議員が国会で追及 山谷えり子拉致担当相の揺らぐ答弁が意味すること】、「国会での答弁には、齟齬も生じている」。「在特会のシンパ」が国家公安委員長・拉致問題担当相とはね!(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/62a82250c5ba66a70f10829a76237225

■⑤『週刊金曜日』(2014年11月14日、1016号) / 【西川伸一の政治時評/前のめりの安倍首相 日本中心主義の妄想】、「首相と、作家の百田尚樹氏の共著・・があり、首相が抱く日本中心主義の妄想も相当なものである」。アベ様のオツムの中身(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/5c6351a39275f069d77e0a8ce7c9e05d

■⑥『週刊金曜日』(2014年11月14日、1016号) / 中島岳志さん【矢内原事件と「凡庸な悪」 北星学園大学に求められているもの】、「アーレントアイヒマン裁判を通じて鋭く問いかけた・・・。・・・権力からの直接的な介入はなされていない。にもかかわらず、学長は悪意の脅迫に屈しようとしている」

■⑦『週刊金曜日』(2014年11月14日、1016号) / 伊田浩之氏【「短期決戦」確実となった大飯原発差し止め控訴審】、「福井地裁(樋口英明裁判長)・・・大飯原発・・・の運転差し止めを命じた・・・。・・・控訴審が・・・名古屋高裁金沢支部(内藤正之裁判長)で始まった・・・司法は、「安全神話」の復活に二度と手を貸してはならない」

■⑧『週刊金曜日』(2014年11月14日、1016号) / 【「南京大虐殺」公開誌上討論2/藤岡信勝氏「「南京事件」がなかった証拠を5点示す」×本多勝一氏「論破された議論の蒸し返しだけ」】、「A記者 ・・・旧陸軍将校の団体である偕行社が南京戦に参戦した会員の証言を集めた結果、虐殺を認めました」

■⑨『週刊金曜日』(2014年11月14日、1016号) / 三木健氏【本 推理小説さながら心の闇に挑んだ労作/『上野英信萬人一人坑 筑豊のかたほとりから河内美穂=著 現代書館】、「筑豊の炭住長屋を改造して施設の「筑豊文庫」を設立・・「英信は過去を忘れた訳ではない。・・」」

■⑩『週刊金曜日』(2014年11月14日、1016号) / 三木健氏【本 推理小説さながら心の闇に挑んだ労作/『上野英信萬人一人坑 筑豊のかたほとりから河内美穂=著 現代書館】、「・・・葬り去ったわけでもない。・・・過去を背負ったまま、天皇制のゴウカキ(業担き)として生きる。・・・」

■⑪『週刊金曜日』(2014年11月14日、1016号) / 三木健氏【本 推理小説さながら心の闇に挑んだ労作/『上野英信萬人一人坑 筑豊のかたほとりから河内美穂=著 現代書館】、「・・その罪業を担い続けていく覚悟だったのだ」と」。上野英信さんは「「侵略する側」にいた過去に戦後、どう向き合った」のか?(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/1710153de64dda7585f16247cc05e188

■⑫『週刊金曜日』(2014年11月14日、1016号) / 矢崎泰久さん【発言2014】、「沖縄知事選・・・安倍政権が必死で当選を狙っている。それこそなりふり構わないあらゆる手段で臨んでいるのは明白・・・谷垣禎一・・・はほぼつきっきり。小泉進次郎・・・を筆頭に連日大物政治を現地に・・・」

■⑬『週刊金曜日』(2014年11月14日、1016号) / 矢崎泰久さん【発言2014】、「・・・裏でどんな手を打っているかは想像をはるかに超える。*出来もしない公約を次々に発表し、そればかりか現金までばら巻いているという噂すらある。今回はよほど厳正に投票箱を管理しないと危ない。・・・」

■⑭『週刊金曜日』(2014年11月14日、1016号) / 矢崎泰久さん【発言2014】、「・・・油断大敵である。・・・ウチナンチューは今こそ心を一つにしてほしい。・・・今回の選挙を契機に沖縄の自治の拡大を目指そうではないか」。菅義偉官房長官曰く「この問題は過去のものだ。争点にはならない」そうだ・・・吠え面をかかせてやりましょう(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/7396c27bc68917e0dc239e7f2c794c9c
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