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●『生物と無生物のあいだ』読了 (3/4)

2007年12月12日 11時03分06秒 | Weblog

(つづき)【福岡伸一著、『生物と無生物のあいだ』】

生命とは何か
? 「生命 = 自己複製システム」。それに加えて、シェーンハイマーの実験結果 (代謝の持続的変化) から「生命 = dynamic equilibrium (動的平衡) にある流れ」という定義に感心。つまり、身体のあらゆる部位は絶え間のない分解と合成が繰り返されていて、平衡が崩れて分解が卓越し、合成が滞れば、エントロピー最大 (= ) に近づいてゆく。例えば、構造が異常なプリオンタンパクは蓄積速度が卓越し、脳組織を萎縮させて、蓄積されたエントロピーが生命を危機的な状況に追い込むらしい。健康な人はそれを排除する機能を持ち、正常なプリオンタンパクを動的平衡にしている様。
後者の生命の定義に関連して、
(波動方程式で有名な) シュレーディンガー著 What is Life?中の問い「なぜ原子はそんなに小さいのか? (= 「身体はなぜ、原子に比べてそんなに大きいのか?) も様々なことが勉強になる。統計学的には、誤差率の低下が一つの答え。その辺の「第8 原子が秩序を生みだすとき」の記述が面白い。

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