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●【<金口木舌>島人のこころ】《沖縄出身の脚本家、上原正三さん…沖縄に対する日本本土の差別、無理解が創作活動の原点に》

2020年01月18日 00時00分13秒 | Weblog

【電子号外】有権者4分の1超確実 県民投票 知事、日米通知へ (琉球新報 2019年2月24日)↑]



内間健記者による、沖縄タイムスのコラム【[大弦小弦]ウルトラマン 上原正三さんを悼む】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/520865)。
東京新聞のコラム【筆洗】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2020011402000153.html)。
琉球新報のコラム【<金口木舌>島人のこころ】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1057120.html)。

 《宇宙人と暮らす身よりのない子どもが、周囲の人々から偏見の目で見られ、迫害を受ける。その結果、人のために怪獣と戦うことをためらう-。「帰ってきたウルトラマン」第33話「怪獣使いと少年」だ。単なるヒーロー物にとどまらない内容…▼「怪獣使いと少年」は関東大震災で起きた朝鮮人虐殺事件がモチーフ。差別と集団心理の恐ろしさを描き、名作と名高い》。
 《▼「ウルトラセブン」「帰ってきたウルトラマン」などの脚本家上原正三さんが亡くなった。八十二歳。千本を超える作品。昭和の怪獣少年たちには忘れられぬ大恩人である…▼「…憎しみがトークを鬼にしました。愛して許すことがトークを本当の姿に戻したのです」。アンヌ隊員の最後のセリフ。上原作品の原点だろう。今、見たい。》
 《沖縄出身の脚本家、上原正三さん…▼沖縄に対する日本本土の差別、無理解が創作活動の原点にあった。…▼約50年前、「帰ってきたウルトラマン」で差別問題に触れ「日本人は美しい花をつくる手を持ちながら、いったんその手に刃を握ると、どんなに残忍極まりない行為をすることか」というせりふを書いた》。

 《「ウルトラセブン」「帰ってきたウルトラマン」などの脚本家上原正三さん》が、1月2日に、お亡くなりになりました。ご冥福をお祈り申し上げます。

 沖縄タイムスの記事【ウルトラマンを支えた沖縄出身の脚本家・上原正三さん死去】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/519697)によると、《上原正三さん(うえはら・しょうぞう=シナリオライター)が2日午後10時31分、肝臓がんのため死去した。82歳。…1937年、那覇市生まれ。中央大学卒。65年、円谷プロに入社し、66年「ウルトラQ」でデビュー。故金城哲夫さんと共に初期ウルトラマンシリーズの脚本を手掛けた。69年からはフリーとなり、「帰ってきたウルトラマン」「秘密戦隊ゴレンジャー」「宇宙刑事ギャバン」など多くの作品でメインライターを務めた。2018年、自身の少年時代を描いた小説「キジムナーkids」(現代書館)で坪田譲治文学賞受賞》。

 《少数者への差別など、時に怪獣よりも恐ろしい人間の闇を描いた》脚本家だったようです。代表作は、「帰ってきたウルトラマン」第33話「怪獣使いと少年」、《関東大震災で起きた朝鮮人虐殺事件がモチーフ。差別と集団心理の恐ろしさを描き、名作と名高い》。《「琉球人の俺も、いたらやられていた。人ごとではない」と》。《沖縄に対する日本本土の差別、無理解が創作活動の原点》。

 《ヘイトがはびこる今、私たちはこの言葉に反論できるだろうか78星雲へと旅立った島人の警鐘である》。

   『●日本社会は歪んでる: ネオナチやヘイトスピーチ集団に
                「信奉」される議員が取り巻くアベ様

   『●ヘイトスピーチ、自らの言論の自由を狭めている
   『●「とある暴力集団」による「暴力犯罪」、
           そして「歪んだ社会」ニッポン
   『●(政界地獄耳)《一方、日本では一体何が起きているか。
      官製嫌韓ヘイトをメディアがあおっているお粗末さだ》
   『●《記者…個人に140万円の損害賠償》SLAPP訴訟…
      川崎市議選元候補者が《「差別する自由」を求めている》?
   『●《京都朝鮮学校事件は…有罪が確定した、れっきとした
     暴力犯罪》…「歪んだ社会」の歪みは改善されただろうか?

 「怪獣使いと少年」を、《今回上原さんを偲(しの)び、円谷プロがネットで特別公開している》。リンクはこちらhttps://galaxy.m-78.jp/tv_9-6.html)。

   『●沖縄出身脚本家上原正三さん、「民意を顧みず、
     基地を押し付け…沖縄を植民地としてしか見ていない証拠」
    《■「怪獣使いと少年」で問うた人間の心の闇
    《登場人物の少年は北海道江差出身のアイヌで、メイツ星人が化けた
     地球人は在日コリアンに多い姓『金山』を名乗らせた。1923年の
     関東大震災で、『朝鮮人が井戸に毒を投げ込んだ』『暴動を起こした』
     などのデマが瞬く間に広がった市井の善人がうのみにし、軍や警察と
     一緒になって多くの朝鮮人を虐殺したんだ。『発音がおかしい』
     『言葉遣いが変』との理由で殺された人もいる。
     琉球人の俺も、いたらやられていた。人ごとではない

   『●瞬く間にデマを善人が鵜呑みにし…
     上原正三さん「琉球人の俺も、いたらやられていた。人ごとではない」
    「瞬く間にデマを善人が鵜呑みにし、警察や軍人らと共に狂気の暴走…
     「怪獣使いと少年」の脚本を書いた上原正三さんは「琉球人の俺も、
     いたらやられていた。人ごとではない」と。「関東大震災朝鮮人虐殺事件」は、
     とんでもない史実であり、反省の意味を込めて、長く記憶され、
     語り継がれなければならない。歴史を抹消し、修正することは許されない。
     「数」の議論に落とし込んでよいような事件ではない。「震災死」と
     同一視して良いものではなく、「人災」と呼ぶ人も居る。悍ましい虐殺だ」

   『●「子や孫、未来を生きる世代のため」に壊憲?…
     「憲法9条…軍隊は禁止…子どもたちに、うそはいけない」

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https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/520865

[大弦小弦]ウルトラマン 上原正三さんを悼む
2020年1月12日 08:30

 宇宙人と暮らす身よりのない子どもが、周囲の人々から偏見の目で見られ、迫害を受ける。その結果、人のために怪獣と戦うことをためらう-。「帰ってきたウルトラマン」第33話「怪獣使いと少年」だ。単なるヒーロー物にとどまらない内容

▼脚本を書いたのは上原正三さん。初期ウルトラマンシリーズを故金城哲夫さんと支えた。その上原さんが亡くなった。82歳だった

▼那覇高校時代、「シェーン」に感動、脚本家を志望した。「俺は琉球人だ」との気概で上京した1955年当時、部屋を貸してもらえないなど沖縄差別を体験。しかし「俺の目で見てやる」とひるまなかった。「ウチナーンチュを標榜(ひょうぼう)してヤマトゥで生きる」。金城さんの誘いで円谷プロへ入り、66年に「ウルトラQ」でデビュー。特撮の黄金期を支えた

▼69年にフリーとなり「帰ってきたウルトラマン」でメインライターを務めた。「秘密戦隊ゴレンジャー」などヒット作を数多く手掛けた

▼「怪獣使いと少年」は関東大震災で起きた朝鮮人虐殺事件がモチーフ。差別と集団心理の恐ろしさを描き、名作と名高い。今回上原さんを偲(しの)び、円谷プロがネットで特別公開している

▼自伝的小説「キジムナーkids」で坪田譲治文学賞を受賞、活動の幅を広げていた。まだまだ新作に触れたかった。作品の数々に感謝したい。(内間健
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2020011402000153.html

【コラム】
筆洗
2020年1月14日

 <酋長(しゅうちょう)だの土人だの唐手(からて)だの泡盛だのの同義語でも眺めるかのように、世間の偏見達(たち)が眺めるあの僕の国か!>-。山之口貘の詩「会話」。「僕の国」とは山之口の故郷、沖縄である▼一九三五(昭和十)年発表の作品だが、その二十年後も沖縄への偏見は変わっていなかった。五五年、一人の若者が沖縄から上京する。沖縄出身と言うとけげんな顔をされた。「(沖縄には)土人もいるんでしょうね」と聞かれた。青年は答えた。「僕も土人です」▼「ウルトラセブン」「帰ってきたウルトラマン」などの脚本家上原正三さんが亡くなった。八十二歳。千本を超える作品。昭和の怪獣少年たちには忘れられぬ大恩人である▼怪獣ものでありながら描いていたのは自身も味わった偏見や差別への怒りと悲しみだろう。「正義のヒーローより地べたから見上げる怪獣や世をすねた怪人に共感を抱いていた」と言う。怪獣や宇宙人にも事情がある。マイノリティーへの理解と情が作品に重厚さを加え、子どもたちをはっとさせた▼髪の毛が赤いという理由だけで地球人に迫害されたトーク星人の怒り。上原さんの「300年間の復讐(ふくしゅう)」(「ウルトラセブン」)はボツになっている▼「…憎しみがトークを鬼にしました。愛して許すことがトークを本当の姿に戻したのです」。アンヌ隊員の最後のセリフ。上原作品の原点だろう。今、見たい。
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https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1057120.html

<金口木舌>島人のこころ
2020年1月15日 06:00
ウルトラマン 沖縄戦 差別 金口木舌

 幼い頃、遊び仲間から「ちぶるまぎー」とからかわれた。そのおかげで「ウルトラセブン」に登場する怪獣チブル星人が気になった

▼後に沖縄出身の脚本家、上原正三さんと金城哲夫さんがウルトラマンシリーズに関わっていることを知った。上原さんの訃報に接し、幼少時の記憶がよみがえった

▼子ども番組に多くの作品を残した上原さんに「無風地帯」という習作がある。1958年、中央大学在学中に書いたもので、沖縄戦と米統治下の沖縄を描く

沖縄に対する日本本土の差別、無理解が創作活動の原点にあった。沖縄には土人もいるんでしょうと問われた上京当時の体験をコラムに書いている。「そんな無邪気な無知に対して『僕も土人です』と笑顔で答えたりもした」

▼あるインタビューで「沖縄は隆起サンゴ礁の島なんだ。島人(しまんちゅ)はね、そのサンゴ礁の呼吸に合わせて生きている」と語った。沖縄人の生き方を、オニヒトデの被害に遭っても蘇生するサンゴに例えた。上原さんも島人を任じたのであろう

▼約50年前、「帰ってきたウルトラマン」で差別問題に触れ「日本人は美しい花をつくる手を持ちながら、いったんその手に刃を握ると、どんなに残忍極まりない行為をすることか」というせりふを書いた。ヘイトがはびこる今、私たちはこの言葉に反論できるだろうか78星雲へと旅立った島人の警鐘である
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