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●関西電力大飯原発再稼働差し止め、画期的勝訴: もし敗訴していたら大変なことに・・・・・・

2014年05月23日 00時00分15秒 | Weblog


asahi.comの記事【大飯差し止め―判決「無視」は許されぬ】(http://www.asahi.com/paper/editorial.html?iref=comtop_pickup_p)。
東京新聞の記事【大飯原発・差し止め訴訟 国民の命を守る判決だ】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014052202000148.html)。
再び、asahi.comの二つの記事【原発NO、司法が動いた 大飯差し止め判決、歓喜と困惑】(http://www.asahi.com/articles/ASG5P6D8BG5PPTIL02L.html?iref=comtop_list_nat_n03)、
【大飯再稼働、差し止め命じる 生存と電気代、同列許さず】(http://www.asahi.com/articles/ASG5P521XG5PPTIL014.html?iref=comtop_list_nat_n04)。
最後にもう一度、東京新聞の記事【大飯原発 運転認めず 各地の再稼働 影響も】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2014052290070024.html)。

 「東京電力福島第一原発事故の教訓を最大限にくみ取った司法判断・・関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)をめぐり、福井地裁が再稼働の差し止めを命じた」・・・・・・関西電力大飯原発再稼働差し止め訴訟の一審、福井地裁の判決は大変に画期的。樋口英明裁判長。志賀原発での井戸謙一さんの判決に次ぐ、第2例目の勝訴。3.11を経験した我々はその教訓を生かし、この画期的な勝訴結果を全国に波及させたいものだ。

   『●原発裁判はどれも完敗: 井戸謙一元裁判官と小出裕章さんの対話
   『●そりゃぁ、東京電力原発人災以降を見ただけでも、「司法」にも絶望するよな
   『●井戸謙一元裁判官再び: 最高裁は常に国側に、そして、努力は無駄に
   『●金沢地裁原発差し止め判決: 井戸謙一元裁判官
   『●志賀原発訴訟第二ラウンド: 裁判所は信頼を回復できるか?


 でも考えてみると、当たり前の判決。3.11を経験したのだから。「樋口英明裁判長は「(住民が)生命を守り生活を維持する人格権の根幹を具体的に侵害する恐れがある」」、「「司法は生きていた」・・・・・・東京電力福島第一原発事故の避難者たちは「悲劇を繰り返さない第一歩にして」と」。

   ●打つ手なし、それでも原発を続けたいという。アホである

 電事連会長・関電社長八木誠氏はどうする心算だろうか・・・・・・と思っていたら、すぐさま控訴。まったく救いようのないお人だ。

   『●「電気事業連合会の八木誠会長(関西電力社長)」:
                   あとは野となれ、山となれ

 【原発再稼働の推進「全く変わりません」 官房長官】(http://www.asahi.com/articles/ASG5P6Q7VG5PUTFK011.html?iref=comtop_list_pol_n04)の記事によると、「菅氏は「規制委員会がしっかりとした基準を作って、徹底して審査することが大事だ」と強調。「規制委でしっかりとした審査をしていただく中で、結果を待つ」」とのべたそう。田中俊一氏を委員長とする原子力「ムラ寄生」委員会・原子力「推進」委員会の審査に通ったから、何だというのでしょう!! 100%安全な原子力に変身するとでも??
 東京電力原発人災の最大の責任者・自民党の議員がこの一審判決を全く意に介していない。自公政権は、なにも責任を感じていないようだ。もし運転差し止めの判決が出ていなかったら、と思うとぞっ~とする。

   『●原子力「寄生」委員会の審査に通ったからといって何だというのでしょう?

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http://www.asahi.com/paper/editorial.html?iref=comtop_pickup_p

大飯差し止め―判決「無視」は許されぬ
2014年5月22日(木)付

 東京電力福島第一原発事故の教訓を最大限にくみ取った司法判断だ。電力事業者と国は重く受け止めなければならない。

 関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)をめぐり、福井地裁が再稼働の差し止めを命じた。

 関電側の想定をはるかに上回る地震の可能性が否定できず、少なくとも250キロ圏内の住民に重大な被害を及ぼす恐れがある、と判断した。

 裁判長は、福島原発事故で15万人が避難を余儀なくされ、入院患者ら60人の関連死があったことに言及し、「原発技術の危険性の本質と被害の大きさが明らかになった」とした。

 そして「同様の事態を招く危険性が万が一でもあるか。裁判所がその判断を避けることは、最も重要な責務を放棄するに等しい」と述べた。

 原発は専門性が高く、過去の訴訟で裁判所は、事業者や国の判断を追認しがちだった。事故を機に、法の番人としての原点に立ち返ったと言えよう。高く評価したい。

 特筆されるのは、判決が、国民の命と暮らしを守る、という観点を貫いていることだ。

 関電側は電力供給の安定やコスト低減を理由に、再稼働の必要性を訴えた。これに対し、判決は「人の生存そのものにかかわる権利と、電気代の高い低いを同列に論じること自体、法的に許されない」と断じた。

 「原発停止は貿易赤字を増やし、国富流出につながる」という考え方についても、「豊かな国土に、国民が根を下ろして生活していることが国富だ」と一蹴した

 関電は控訴する方針だ。再稼働を望んできた経済界や立地自治体の反発も必至だろう。しかし、福島原発事故で人々が苦しむのを目の当たりにした多くの国民には、うなずける考え方なのではないか。

 事故後、独立性の高い原子力規制委員会が設置され、新しい規制基準が定められた。安倍政権は規制委の審査に適合した原発は積極的に再稼働させていく方針を示している。

 だが、判決は「自然の前における人間の能力の限界」を指摘した。「福島原発事故がなぜ起き、なぜ被害が広がったか」にすら多くのなぞが残る現状で、限られた科学的知見だけを根拠に再稼働にひた走る姿勢を厳に戒めたといえる。

 事業者や国、規制委は、判決が投げかけた疑問に正面から答えるべきだ。上級審での逆転をあてに、無視を決め込むようなことは許されない。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014052202000148.html

大飯原発・差し止め訴訟 国民の命を守る判決
2014年5月22日

 大飯原発の運転再開は認めません。昨日の福井地裁判決は、言い換えるなら、国民の命を守る判決ということだ。原発に頼らない国への歩みにしたい。

 判決はまず、津波対策に比べて軽視されがちな地震の揺れの強さに着目し、「想定外」は許されないと言っている。

 世界有数の地震国日本では、どんな大地震に大飯原発が襲われるか分からない。原発を冷やすシステムが破壊されない保証もない。一方、想定より弱い地震でも重大事故は起こり得るものだという。

 要するに、「想定外」を恐れている。


◆いくつもの神話の否定

 使用済み核燃料に関しても、放射性物質が漏れ出さないように閉じ込めることが可能な保管設備は存在しない、とも考える。

 さらに、大飯原発の安全技術と設備は、確たる根拠のない楽観的な見通しのもとに初めて成り立つ脆弱(ぜいじゃく)なものだと断じている。

 裁判官の前では関西電力の方に説得力がなかったわけである。

 安全神話の完全な否定である。

 原発の稼働が発電コストの低減になるという関電側の主張も退ける。極めて多数の人々の生存そのものにかかわる権利と、電気代が高い低いの問題とを並べて論じること自体、許されないと、怒りさえにじませているようだ

 経済神話の否定である。

 そして、原発の稼働が地球温暖化の原因になる温室効果ガスの削減に寄与するという被告側の主張に対しては、福島原発事故はわが国始まって以来の環境汚染甚だしい筋違いとまで言い切って、環境神話も否定した。

 3・11後もまだ残る原発神話を払いのけ、その素顔を国民の前にさらして見せたとすら、言えるだろう。

 原発再稼働に走る政府はどう受け止めるのか。

 国内の原発訴訟で住民側が勝訴したのは、高速増殖原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)の設置許可を無効とした二〇〇三年の名古屋高裁金沢支部判決と、北陸電力志賀原発2号機(石川県志賀町)の運転差し止めを命じた〇六年の金沢地裁判決だけだった。

 福井、岐阜両県と近畿の住民が同じ3、4号機の差し止めを求めた仮処分裁判の抗告審で、大阪高裁は今月九日、「現時点では判断できない」と、訴えを退けた。

 今回の判決は、福島の事故直後に当時の近藤駿介・原子力委員長が示した見解を踏まえ、原発から二百五十キロ圏内の住民は事故の被害を受ける恐れが強く、差し止めを求める権利があると、かなり広く認めている。


◆国民が普通に思うこと

 3・11後、原発の停止や建設中止を求める訴訟が各地で起こされているが、司法の流れは本当に変わるのか。

 関電はきっと控訴するだろう。差し止めの結論はもちろん、判決内容にも多々不服があるだろう。国は、これでは日本の経済が成り立たない、というかもしれない。

 しかしよく考えてみてほしい。今回の地裁の判決理由は、普通の国民が普通に考えて思い至ることばかりではないか。

 その考えの基底には、あの東日本大震災・大津波で引き起こされた福島原発の惨状、放射能汚染の怖さ、また安全神話と今は称される、事故の蓋然(がいぜん)性に固く目を閉ざしていたこと、などへの痛切な悔悟と反省とがある。

 事故のあと、日本の原発行政は揺れに揺れた。当時の民主党政権下では、原発ゼロへの計画をいったんは決めながら、自民党への政権交代によって揺り返した。

 先月、政府は原発をできるだけ減らすと言いながら、その実、原発をベースロード電源と位置づけ、事実上、原発頼みへとかじを切り直した。

 原発に頼らないという道筋は、立地自治体などには経済活動の停滞や雇用の不安を生じさせる。それはもちろん理解せねばならない。そして、日本全体で考えるべきことだ。

 そういった不安を除きつつ、同時に原発政策を見直し、国民の生命・安全を守りぬこうとすることこそが、政治なのではないか。


◆福島の反省に立って

 判決は、あらためて、福島の反省に立て、と言っているかのようである。

 司法は、行政が行うことについて、もし基本的人権を危うくするようなら異議を唱えるものだ。その意味で、今回の判決は、当然というべきであり、画期的などと評されてはならないのだ。

 経済性より国民の安全が優先されるというのは、これまで私たちが何度も唱えてきたことであり、未来への願いでもある。

 それは大方の国民の思いと同じはずである。
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http://www.asahi.com/articles/ASG5P6D8BG5PPTIL02L.html?iref=comtop_list_nat_n03

原発NO、司法が動いた 大飯差し止め判決、歓喜と困惑
大野正智、小川詩織 大久保直樹、下地毅、坂本純也
2014年5月22日00時54分

    (運転差し止めを命じる判決を支持者に伝える、原告団の弁護士ら
     =21日午後3時6分、福井市の福井地裁前、山本正樹撮影)

 「司法は生きていた」――。大飯原発3、4号機の運転差し止めを命じた21日の福井地裁判決に、原発の危険性を長年訴えてきた原告たちは歓喜の声を上げ、東京電力福島第一原発事故の避難者たちは「悲劇を繰り返さない第一歩にして」と願いを込めた。一方、原発立地自治体の首長らは判決に戸惑いを隠せない。

 21日午後3時。福井地裁の大法廷で樋口英明裁判長が主文を告げると、廷内に「おー」「よし!」と歓声や拍手がわき起こった。民事裁判では異例だが、樋口裁判長は45分間にわたって判決要旨を読み上げた。

 主文を聞いて飛び出した原告側代理人の弁護士が地裁前で「差し止め認める」と書いた垂れ幕を掲げると、法廷に入りきれなかった原告らは「すべての原発を止めよう」と約40人がシュプレヒコールを上げた。

 「判決を聞いて5人の仲間のことを思った」

 原告の一人で元原発作業員の山本雅彦さん(57)=福井県敦賀市=は判決後の記者会見でそう話し、04年にあった美浜原発3号機の蒸気噴出事故で亡くなった5人の作業員を悼んだ。

 1979年から6年間、県内すべての原発で計測機器の点検などを担当した。被曝(ひばく)は怖かったが他に仕事のあてもなく、「事故が起きても大事には至らない」という関電の説明をうのみにしていた。

 しかし退職後の86年にチェルノブイリ原発事故が発生。原発に関する文献を読みあさって安全性に疑問を抱き、原発をめぐる訴訟に原告として参加するようになった。

 山本さんは「(原発という)危険な職場の緊張感は働く者しか分からない。原発を動かしてはいけないと言った判決の意義は本当に大きい」と話した。

 原告団代表で住職の中嶌哲演(なかじまてつえん)さん(72)=同県小浜市=は判決後の会見で「歴史的名判決だ」と笑顔を見せ、「原発密集地帯の福井県の地元裁判所による判決の意義ははかりしれない。国内外の広範な市民と連帯しつつ『原発ゼロ社会』を目指していきたい」とする声明を読み上げた。

 1968年に小浜市で原発誘致計画が浮上した時から反原発運動に関わり、大飯原発の再稼働反対運動をリードしてきた。「素晴らしい判決だが、市民感覚でいえば当たり前。福島第一原発事故や原発訴訟で敗訴につぐ敗訴を重ねた先人たちのことを思うと、感無量です」と話した。(大野正智、小川詩織)
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http://www.asahi.com/articles/ASG5P521XG5PPTIL014.html?iref=comtop_list_nat_n04

大飯再稼働、差し止め命じる 生存と電気代、同列許さず
太田航
2014年5月22日00時29分

    (【動画】再稼働差し止めの判決を伝えるのぼりを掲げる原告団の
      弁護士ら=湊彬子撮影)
    (関西電力大飯原発。手前から3号機、4号機=16日、
      福井県おおい町、朝日新聞社ヘリから、竹花徹朗撮影)

 関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)をめぐり、住民らが関電に運転の差し止めを求めた訴訟の判決が21日、福井地裁であった。樋口英明裁判長は「大飯原発の安全技術と設備は脆弱(ぜいじゃく)なものと認めざるを得ない」と地震対策の不備を認定し、運転差し止めを命じた。関電は22日にも控訴する方針。

 2011年3月の東京電力福島第一原発の事故後、原発の運転差し止めを求めた訴訟の判決は初めて。大飯原発は13年9月に定期検査のため運転を停止し、新規制基準に基づく原子力規制委員会の再稼働に向けた審査を受けている。

 この判決が確定しない限り、基準に適合すれば大飯原発の運転は可能だ。ただ、司法判断を無視しての強行には世論の大きな反発も予想され、安倍政権の再稼働方針に対する足かせとなることは必至だ。・・・・・・・・・。
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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2014052290070024.html

大飯原発 運転認めず 各地の再稼働 影響も
2014年5月22日 07時00分

     (大飯原発3、4号機の運転差し止めを認める垂れ幕を掲げる
      原告団と喜ぶ支援者ら=21日、福井市の福井地裁前で
      (蓮覚寺宏絵撮影))

 関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)は地震対策が不十分だなどとして、福井県の住民らが運転差し止めを求めた訴訟で、福井地裁は二十一日、定期点検中の二基の再稼働を認めない判決を言い渡した。樋口英明裁判長は「(住民が)生命を守り生活を維持する人格権の根幹を具体的に侵害する恐れがある」とした。東京電力福島第一原発事故後、原発の運転差し止めを認める判決は初めて。原発の再稼働に向けた全国の自治体などの動きにも影響を与えそうだ。関電は控訴する。

 菅義偉(すがよしひで)官房長官は同日の会見で、規制基準に適合すると判断された原発の再稼働を進める政府方針に変化はないとの認識を示した。

 耐震性の目安となる「基準地震動」が訴訟の最大の争点だった。樋口裁判長は「(炉心溶融に結び付く)一二六〇ガルを超える地震が来ないとの科学的根拠に基づく想定は、本来的に不可能」と判断。住民側の「これまで国内で観測された揺れの最大加速度四〇二二ガルに設定するべきだ」とする主張を踏まえ、一二六〇ガルを超える地震が起きる危険性が否定できないと認めた。

 さらに、使用済み核燃料の保管状況について「福島原発事故では4号機の使用済み核燃料が危機的状況に陥り、住民の避難計画が検討された」と指摘。関電の「堅固な施設は必要ない」との主張に対し、「国民の安全が何よりも優先との見識に立たず、深刻な事故はめったに起きないだろうという見通しに基づく対応」と断じた。そのうえで「危険性があれば運転差し止めは当然」と指摘。福島事故で検討された住民への避難勧告を根拠に、原告百八十九人のうち二百五十キロ圏内の百六十六人の請求を認めた。

 また、生存権と電気代のコストを並べて論じること自体が「法的には許されない」ことで、原発事故で豊かな国土と国民生活が取り戻せなくなることが「国富の喪失」だと指摘。福島事故は「わが国が始まって以来、最大の環境汚染」であり、環境問題を原発推進の根拠とする主張を「甚だしい筋違い」と断じた

 住民側は「事故や放射線の被害による不安のない安全な環境を享受する権利を有している」として、人格権と環境権に基づいて運転差し止めを求めていた。

 原発の運転や設置をめぐる訴訟で、住民側勝訴は三例目。二〇〇三年一月に名古屋高裁金沢支部で高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の設置許可を無効とする判決、〇六年三月に金沢地裁で北陸電力志賀原発(石川県志賀町)の運転差し止めを命じる判決が出ている。いずれも最高裁で住民側敗訴が確定した。

 大飯原発3、4号機は原子力規制委が審査中だが、一四年度中の再稼働は困難とみられている。

(東京新聞)
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