「日本人の叡智」 礒田道史(著)
<内容>
先達の言葉にこそ、この国の叡智が詰まっている。
仁愛を決断の基本とした小早川隆景、
一癖ある者を登用した島津斉彬、
時間と進歩の価値を熟知していた秋山真之、
教養の正体を見抜いていた内田百けん、
学問を支えるのは情緒と説いた岡潔…。
約五百年にわたる日本の歴史の道程で生み出された
九十八人の言葉と生涯に触れながら、
すばらしい日本人を発見する幸福を体感できる珠玉の名言集。
<目次>
はじめに
小早川隆景――決断
曽呂利新左衛門――寵愛
島井宗室――不言
鍋島直茂――後悔
水野勝成――気概
江村専斎――程々
鹿野武左衛門――落語
安東省庵――虚心
津軽信政――洞察
徳川吉通――仁政
細井広沢――芸道
中根東里――清貧
穀田屋十三郎――互助
牛田権三郎――相場
加賀千代――独身
宇佐美恵助――直言
近松茂矩――諜報
細川重賢――撫民
三浦梅園――合理
堀勝名――法律
細井平洲――人選
慈雲――浩然
徳川治保――茶事
田中玄宰――政治
司馬江漢――悟道
塙保己一――一途
只野真葛――寛容
大槻玄沢――徹底
松平定信――公開
渡辺崋山――商売
有馬頼永――堅物
島津斉彬――人材
黒沢庄右衛門――処世
佐藤一斎――教化
緒方洪庵――毅然
日柳燕石――国境
橘曙覧――正直
横井小楠――学問
本間玄調――仁術
安井息軒――役人
西郷隆盛――卑怯
山岡鉄舟――借金
浜田彦蔵――文明
栗本鋤雲――衛生
陸奥宗光――不屈
坂本直――龍馬
勝海舟――行革
大橋佐平――時機
正岡子規――試験
イザベラ・バード――子供
手代木勝任――暗殺
長岡護美――雷同
橋本雅邦――画道
小村寿太郎――国民
山路愛山――読書
秋山真之――進歩
板垣退助――世襲
森村市左衛門――鍛錬
安田善次郎――機運
大隈重信――価値
早川千吉郎――算盤
杉浦重剛――器量
津田梅子――智育
秋山好古――中流
北村兼子――婦人
堺利彦――文章
朴敬元――女傑
馬越恭平――心痛
東郷平八郎――無言
高橋是清――努力
益田鈍翁――健康
小川芋銭――悠然
西園寺公望――大臣
桐生悠々――博愛
大錦卯一郎――稽古
狩野亨吉――相対
島田叡――決然
鈴木貫太郎――能率
小泉又次郎――身分
小平浪平――達観
大河内正敏――味覚
本多静六――幸福
尾崎行雄――選挙
相馬愛蔵――叱正
小林一三――結婚
藤原銀次郎――雇用
山本玄峰――心眼
柳田国男――教育
山梨勝之進――交渉
内田百けん――教養
徳川夢声――話術
古今亭志ん生――辛抱
岡潔――情緒
新名丈夫――気骨
加藤唐九郎――欲望
松田権六――批評
土光敏夫――会議
寺田栄吉――予算
謝辞
索引
<感想>
心に残った言葉はいろいろあったけれど、ダントツ一番は、
知らないという事と忘れたと言うことは違う。忘れるには学問をしなければならない。忘れた後に本当の学問の効果が残る。
内田百けん