
渡辺公平「山は満員」茗渓堂(1975/1).
発刊当時書店で手に取ったが,定価 2200 円なので買わ (買え) なかった.先週古書店で売価 100 円だったので購入.350 ページの上製本で持ち帰るのに重くて閉口した.
総じて たいしておもしろくもないがつまらなくもない.
清野 恒による挿画・カットが良い.
多くの茗渓堂の山の本はアルプあたりが原典となることが多い.ところがこの本では,週刊朝日、東京新聞などに書いた文章が多い.「遥かでなくなった尾瀬」「育ちゆく"山女"」などは昭和50 年ごろの世相を映しているが,時を経た現在にも通用するところがある.
いっぽう「機関車のメスとオス」は戦前 甲州西山温泉までの馬車鉄道のはなしで,機関車は生きている馬.メス機関車の跡をオス機関車が追いかけることになると,スピード倍増 (は大袈裟) !
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