このほど米国においてギャロップ社主催の「2006中国調査報告」発表会が開かれたようです。この発表会でモルガンスタンレーのチーフ・エコノミストであるスチーブン・ローチ氏といえば、長年中国擁護派として有名で、中国経済を肯定的に評価していた人として知られております。
その同氏は先週、北京で中国の温家宝総理と面談した際に、温家宝氏が、中国政府について、「持続的発展は不可能であり、不安定、不調和、不均衡である」と憂慮していたとの事です・・・
ローチ氏は、今回の温家宝に密着することで考え方を変えた・・・・言ってます。
モルガンスタンレーの研究としては、現在の中国経済の構造について、「固定投資と輸出の総和がGDPの8割を超えており、こうした構造の下で、経済成長を持続することはできず、また、中国人の過剰な貯蓄は、将来への不安が原因である」と述べたそうです。
中国における過剰な貯蓄率の原因は、中国の民衆が、永い歴史の中で、常に混乱があり、時々の政府は民衆の事より政権維持が第一であり・・人民が望む・医療、教育、住宅という課題は最近益々個人負担となり、それが民衆の将来に不安を感じているからであると言われております。これは、中国の学界及び民衆の社会的共通認識であり、ローチ氏がいまさら指摘」するような話でも無さそうです。
この ローチ氏が認識していなかったのは、中国が最も競争力を備えていると彼が考えているところの低廉な労働力コストが、それを維持する事が最近は無理があるようで、色んな不平が政府を悩ませている原因ともなっているようです。
中国が「世界の工場」となり、農村労働力に対して一定の就業の機会を与えましたが、こうした就業の機会は在っても、出稼ぎ労働者の報酬が極めて低廉であり、かつ福祉の恩恵も、子供の就学に機会さえ戸籍法とかの関係でを受けてないそうです。
ローチ氏のような親中派は先進国には今でも多くおります。こうした人たちは、自由国家で生活していて、中国に接触するとこれに染まり、その特殊な地位によって中国政府に対するイメージを好転させ、中国政府の「よき友」の如く振舞います・・・日本でもそのような人が多くおります。
しかも、中国でビジネス上の利益獲得に成功する事が出来ます。中国政府にとって「よき友」と見なすような人は、中国政府が助力して甘い蜜を与え・・・ますが、果たしてこのような人たちが、」中国人の良き友人といえるかしら・・・・??
アメリカの政府高官の転職を見渡すと中国関係の利権に有り付いている人多いですネエ。
ニクソン、キッシンジヤー、マクナマラその他、綺羅星の如く、大勢。中国関係の役員をやっています。
その様は、我が国の高級官僚の天下り、渡り転職を髣髴させます。チャイナロビーの隠然たる力はこういう事で培われるのです。
おっしゃる通り米国は昔から中国への思い入れというか?利権への執着というか第2次大戦前からあったと思います。
今でも悔しく思うのは、当時はもっと白人有利社会の中で日本がその一角を占める事を芳としない白人は日本が満州を手にした時から、満鉄を米国は欲しくて・・・(たらればで言うなら)様々な方法があったように思います。
今の米国を見ていると、中国の利権は欲しい・・・しかし、ここまで育ち過ぎた中国に下手すると足をすくわれかねないと私は思いますが・・・クシュン