最近の中国の外交攻勢はすさまじく中でもアフリカ諸国、南米諸国等資源未開発国には積極的外交を展開している様です。その中でもこのスーダンには、中国からの全面的な支援を受けて発電用のダムが完成したとの事ですが、これはアフリカの天然資源を巡って各国の獲得競争でこのような中国が大規模なインフラ支援を通じて攻勢を強めています。
このダムはスーダン北部のナイル川流域作られたとの事で、完成したダムは、高さが65メートル、長さは10キロとアフリカ最大規模との事で・・これによってスーダン国内の発電能力が従来の2倍になるとの事です。中国はこの建設でスーダンの石油の取り引きでスーダン政府と密接な関係にある中国が、今回も日本円でおよそ250億円を拠出したほか、中国の建設会社が工事を請け負ったとの事で、実際的にスーダン国民はその恩恵をあまり受けられません。
この スーダンには二つのナイルが流れていて、一つは赤道直下のビクトリア湖から流れ込んでくる白ナイル、もう一つはエチオピアのタナ湖から流れ下ってくる青ナイルとの事です。この2つのナイルはスーダンの首都ハルツームで合流するとの事で、その大河はエジプト国境へと向うそうです。この大きなナイル川を持つことによってスーダンはその恩恵を生かした開発をすれば「ナイルの国」としての豊饒の恵みを受け取れると感じます。
スーダンでは3日、ダムの完成を祝う催しが行われ、スーダンのバシール大統領は「アメリカはスーダンを敵視しているが中国が支援してくれるので、国の発展には何の心配もいらない」と述べとの事でここのも世界の政治変動を感じます・・中国側の代表は「中国人の労働者1万人が携わった今回のダム建設は両国の友好の象徴だ」との言葉で、親善ぶりをアピールする事で、継続的な支援を約束したとの事です。
アフリカは、石油や、レアメタルと呼ばれる希少金属などの天然資源の宝庫であり、特にレアメタルは各国が激しい獲得競争を繰り広げており、こうしたなかで中国は今回のように大規模なインフラ支援を通じてスーダン政府にがっちりと食い込んでいると感じます。
今日のニュースで国際刑事裁判所はこのスーダンを、ダルフール紛争に関し、人道に対する罪などの容疑でバシル大統領(65)に逮捕状を発行したとの事です。同大統領は「決定に何の意味もない」と反発しているそうです。ただ、アフリカ近隣諸国を含め108カ国がこのICCに参加しているとの事で、バシル大統領が、これらの国を訪れた場合、逮捕状が執行される・・と言ってます。
ダルフールでは2003年以降、アラブ系のバシル政権側が反政府組織を抑えるために黒人住民を虐殺し、死者30万人、難民270万人を出したと言われておりますが・・・ここに中国軍も政府側援軍として参加しているようです・・・
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