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リスクマネジメント

2006年06月13日 | Weblog

 大企業でも零細企業でも、生業を継続させて行くにはリスクが伴う。
時代の変化により、世の中の要求が変化するので、業態もそれに合わせなくては
成らなくなる場合が出てくる為である。

例えば、アルビン・トフラーの『第三の波』では、次のように言っています。
高名な未来学者アルビン・トフラーは、その著作『第三の波』の中で

今まで、人類の歴史を変えてきた大きな変化を波として例えています。

第一の波は農業革命、第二の間には産業革命、そして第三の波は・・・
現在起こりつつある情報革命の事です。

農業革命の時にも、産業革命の時にも、パラダイム的な価値観の変化が
起きているとしており、現在の変化として打ち寄せる第三の波・・・
情報革命の中で、全ての価値観は変化するとまで進言しているのです。

(個人的には異論が有りますが、着眼点は世の中にインパクトを与えました)

アルビン・トフラーは「農耕や産業革命によって社会のあらゆる部分が
大きく変わった様に、情報革命によっても社会のあらゆる部分が変化する」と
予言しました。

トフラーの話題は大きな変化に対しての参考程度にして・・・
括りが大きすぎるので、流れを一度、リスクマネジメントに戻しましょう。

リスク・マーネージメントの基本は「リスク分散」です。
たった今の得意分野に集中する構造改革的思考は、利益誘導として必要ですが
例えば牛肉問題の様な、一点集中主義の流通の場合にはリスクが多い。
大口の仕入れ先から商品が途絶えてしまうんですよ。

企業的観点から説明するなら、仕入先・扱い商品・海外ネットワーク等々に
万が一やその後の展開などの準備を常に用意しておく必要があるからですね。
サーズ問題の時にも話題に成ったんですが、中国からの輸入が途絶えて
苦境に立たされた企業が随分有りました。 

もっとも中国相手のビジネスに業態を依存して無かったとしたら
対岸の火事として気にも止めてない出来事だったでしょうが・・・ 。

次に、商売の原則では、売りと買いは平等です。買い手優位では有りません。
売り手は、お客様(買い手)に支持されて初めて経営は成り立つのですが
仕入先が有ってこそ商品を販売できるのですから意識は平等とします。
そこで、商品が手薄の時でも、常日頃の人間関係は重要です。
それなら、一般消費者は優位か?と問われると・・・ 無知の方が脅威ですね 。

例えとした牛肉が、突然に輸入禁止に続いて・・・ 鶏肉までが駄目でしたよね。
このような状況になると大企業になるほど、バイヤーはその言動に
注意しなければならないし、対策には人間関係が大きくものを言うからです。

今後は今まで以上にトレーサビリテイが必要になります。
「トレース(追跡)とアビリテイ(できること)の合成語です。」

追跡可能性と訳しますが、食品トレーサビリテイの場合では
ISO9000シリーズに関連し、農業の場合はISO14000シリーズに
関連することが有ります。
製品の工程や所在を記録する事により、追跡可能システムを構築すると云う
意味を良く理解する必要が、企業経営としては重要な課題です。
末端の小売りなら、確認程度の知識で済むでしょうが・・・ 。

例えば、食品業界で人の健康を左右する商品を扱っているならリスク情報の
共有化が、今後の大事なポイントになるでしょう。
工業製品なら、生産国や品質とコストが・・・ 売価や利益に影響します。

消費者からのクレームにも注意しなければ成りません。。

もしもが、発生した時には、お客様に対しての情報提供をレスポンス良く
お答えすることです。 お客様の質問に売場レベルで適格な答えが
返えせないでは、その後の信頼を維持することが出来なくなるからです。 

取り扱う商品への知識は、お客様の疑問の全てに対して、それも分かり易く
お答えできないと駄目です。

危機管理の3原則は「リスク分散と共有」「情報開示」「スピード」です。

さて、別な視線での社会の動向は、大量生産・大量消費・大量廃棄といった
従来のシステムから循環型(環境共生型)システムへとシフトしつつあります。
その中で企業は、企業活動全体において(inputからoutputまで)いかに
環境負荷を低減させるか、という問題にも直面しています。

環境浄化や環境保護は、理念や情熱だけでは解決しません。
企業なら当然見えない所でも、技術や資金が必要となってきます。
市場原理に基づいたビジネスとして、環境問題をとらえる意識が必要なのです。

また、環境を考えた経営をしなければ、いずれ市場原理により市場から
排除されるのでは無いか?という危機感が殆どの企業を環境問題に走らせる
原因となっています。

PL法の施行や各種環境法の規制強化、世界市場での動き、もちろん市民の
環境意識の高まりを背景に“環境問題”は企業経営の重要な要素と成りました。

企業活動における“環境負荷の低減”をもたらす一つの手段(経営管理システム)
として、環境ISO(ISO14000)が注目を浴びています。
この規格を巧く活用すれば、効率的に環境負荷の低減につながるからです。

そして、このシステムを有効に活用できる技術的手段として、様々なエコ技術
(二酸化炭素固定技術やリサイクル技術・廃棄物処理技術など)が開発され
その1つに土壌・水質汚染浄化に対するバイオレメディエーションも有ります。

EM菌の事を話題にしましたが、シャボン玉石鹸からEM石鹸が出ていて
偶然、昨日のテレビ・コマーシャルで流れていました。 びっくりです。

良く環境問題は利潤を求めないボランティアでやるべきという人達がいます。
私としては、経済システムの一環として環境をとらえたときに初めて
解決できる問題ではないかと考えています。

なぜなら、経済的インセンティブのない取り組みは持続しにくいからです。
環境問題は、企業が環境という立場から健全に事業化し、自由に競争して
初めて一般に浸透するものではないでしょうか?。

また、企業が環境に配慮しなければ、いずれ市場原理により経営に重大な影響を
及ぼしてしまうような、市場シムテムを確立する事も必要ですね。
もちろんそれには、市民の環境意識の高まりが必須条件では有りますが・・・ 。

そもそも、資本主義は環境保護と密接な関係を持っています。
前にも述べましたが、目先の利益だけを追求し開発を進めると、結局は環境が
悪化し経済的利益も得られなくなります。(戦争にも同じ事が云えますね)

まとまりが付かなくなりそうなので、今日はここまで。

アルビン・ドフラーの第三の波への異論は、環境の変化を視野に入れず・・・
その波によって、世の中の全てが変わると定義した部分が片手落ちですね。
後日の話題にしましょう。


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