新・名も無い馬ですが・・・・・

2013年11月3日に旅立ったマイネルスティング。
その想い出と一緒に、これからも名も無い馬たちの応援をしていきます。

♪ 窓を開けたらお馬がこんにちは・・・??? 

2014-02-02 | 日記
父の7回忌のため久々に山から降りて、札幌に帰ってきました。

札幌駅について降りた途端、人の波にドワ~ッとのまれて、一瞬その場にフリーズしてしまいました。

~~~~なしてこんなに人がいるん?~~~~

ほんの1カ月半ほどで“浦島太郎症候群”に陥ってます。

蓋のついた箱を開けたらどうなるのか・・・お爺さんになる?

相変わらずアホな事を考えてるエドリンです、こんばんは。



     

スティングが旅立ってまもなく、まるでその後を引き継ぐかのように新たなるお馬の会が、引退馬ネットのサポートにより設立されました。
その仔の名は“マイネルディンプル”。

スティングと同じラフィアンのクラブ馬です。
1994年4月8日生れの葦毛
父・ゴールデンフェザント、母・ツジノスマイル

競走馬成績は残念な未勝利でしたが、1999年から札幌競馬場の誘導馬として頑張り、その後2006年から乗馬クラブで乗馬馬のお仕事をこなしてきました。
しかし、葦毛馬特有の病気‘メラノーマ(悪性黒色腫)’にかかりそれが酷くなったために処分されそうなところを、同じ乗馬クラブに自馬を預けていた方が“看取り”を覚悟で引き取られました。
そして「マイネルディンプル、サポートクラブ」を立ち上げられ、ディンプルが残された時を、穏やかに、幸せに過ごせるようにとの思いで、一緒に見守って下さる会員さんを募集しています。

そして、そのディンプル君がどこに繋養されているかといいますと・・・・・・

「小さなゲストハウス、ハッピーホースイン」

ここでもう1頭のお馬さん‘マイネルスプレモ’君と共に看板馬を勤めているのですよ。



     

ゲストハウス・ハッピーホースインは、普通のホテルやペンションとはちょっと違います。
オーナーさんがご自分の経験から、色々な宿に泊まって様々な特徴を楽しむという旅も良いけど、1か所に滞在してその町を楽しむっていうのもありかも、という発想から作り上げた「自分の別荘感覚」のお宿なのです。

従ってお部屋数も2つしかありません。
お食事はご自分でお作り下さい、です。(バーベキューの設備はありますが、食材は自力でネ)
そして、なんといっても大きな特徴は、お部屋の窓を開けると・・・・なぁんと目の前にお馬が!!
この設定が、オーナーさんが目指した趣向なのです。

                        

ちょっとここで、こんな素敵な宿を作りたいと考えたオーナーさんのこれまでをお教えしちゃいます。

幼いころに見た事も無い馬に憧れたそうです。
少し大きくなって、乗馬にチャレンジするも撃沈したとか。
もっと大きくなって競馬を知り、それと同時に馬の運命を知り、怒り、悲しみ、そして自分の無力さに打ちのめされ、それでも馬から離れられずに、再び乗馬も始められ、いつか馬と生きる事を夢見るようになったそうです。

そんな時に出会ったのがマイネルスプレモ君。
あった瞬間「運命の馬だ!」と感じたそうです。
噂によると、パドックであくびをしていたスプレモ君にドッキンとしたとか・・・(笑)

その運命の仔スピ君が、今一成績がパッとしないのです。

ある時、会社の会議で仕事上の業績不振を全て押しつけられ、非難の矢面に立たされたオーナーさん。

辛い時間を過ごして自分のデスクに戻った時、1本のメールが!
「スピ君、初勝利!」
その時に絶対にスピ君と生きると決めたそうです。

その時の嬉しさは身に沁みてわかります。
私もついこの前、なかなか勝てなかったオキテの初勝利に暴れたくなる程の喜びを感じましたから。

その後オーナーさんは心機一転、転籍を希望し、それからは順風満帆、馬と暮らす資金もでき、夢がどんどん近付いてきたのでした。

そして、スピ君1頭とのんびり暮らそうと考えていたオーナーさんだったのですが、スピ君を引き取り預けた乗馬クラブに、いつも横になり、ゼイゼイ言っているお馬がいて、気になってスタッフさんに聞いたそうです。
そうしたところ、「メラノーマが酷くなって、もう乗馬は無理だから処分を考えている」との答えが。
驚いたオーナーさんは思わず「じゃあ、私が看取ります。」と言ってしまったのでした。

それが、札幌競馬場でプリンスと呼ばれたほどの人気馬だったディンプル君です。

いつまで生きられるかわからなくても、その日が来るまでのんびりと穏やかに過ごさせてあげよう、延命処置などはせず、その時がきたら安らかに旅立たせてあげようと考えていたオーナーさん。

それが、ハッピーホースインに移動してからどんどん良くなり、獣医さんに見て貰うと「この分じゃ7、8年はもつね」と。

ちょっと慌てたオーナーさん。
そこまでの計算はしていなかったのです。
馬1頭みるのには結構な経費がかかります。
どうしようかと悩んでいろいろ調べた結果、引退馬ネットにたどり着き、同じ冠のマイネルスティングという、あまり知らない名前のお馬が、会員さんによって余生を過ごしている事を知り、思いきって会の立ち上げを決意したそうです。

病気を抱えているディンプル君ですが、神様のお迎えが来るまで楽しく暮らせる事を約束されたのです。
彼も持っている仔ですね!

実はこの話には裏があり、どうも、乗馬クラブで横になったまま辛そうにしていたのは、スピ君のシナリオだったのではないかと・・・・・。
オーナーさんが来る日には具合の悪い演技をするように、とスピ君が指導していたのでは・・・・という疑惑があるのです。
これはオーナーさんご自身がおっしゃっている事なので、案外真実なのかも(爆)。

とにもかくにも、ディンプル君にも応援団がつき、居候の身分からランクアップしました。
これから張り切って看板馬のお勤めを果たしてくれることでしょう。

オーナーさんが私に返信して下さった言葉に、大きな感動を覚え、この記事を書かせてもらいました。

それは

「何回生まれ変わっても、何度人生をやり直しても、きっと同じ場所に立っているだろうと感じます。
それくらい、後悔のない人生を選んだと心から思えるんですよ。
幸せな人生を頂きました。」

ここまで自分の人生に誇りを持てる人ってどのくらいいるでしょう?
もう、長く生きてるだけのエドリンには逆立ちしても言えない言葉です。
この言葉だけで、このオーナーさんにゾッコンしびれました。

北海道で、牧場巡りをするときは是非、窓を開けたらお馬が見えるお宿にいらしてみて下さい。

その受付方法などは、こちらのブログから。

       北国の小さなゲストハウス、ハッピーホースイン

また、ディンプル君のサポート会員さんも募集しています。
宜しくお願い致しま~す。






             
            ここがお宿で~す。




             
            お部屋はこんな感じです。  もう一つファミリールームがあります。



             
   お部屋の窓を開けるとお馬がぁ! 看板犬、パピヨンのタラムアモーレス・ネツ子嬢が案内してくれます(違)。



             
    ここはリビングダイニングです。 地元のお野菜食べながら、馬談議に花咲かせましょう。





            
              ♪ 窓辺ににんじん ♪




             
           「ニンジンおくれ。」 byスプレモ




             
            わ~ぉ! スピ君、何て顔じゃぁ!! 




             
            「僕にもくらはい。」  byディンプル




             
            名シナリオライター、スピ君と、名優、ディンプル君




             
            「僕たちいつでも待ってるよ~」





             
            「僕たちに会いにきてね~。 おかんもいるよ。」







       オキテ情報です。

オキテ君、明日2月3日、名古屋競馬第3レースに出走します。

前回からあまり期間も無く出走出来るのは体調が良いのでしょう。

距離も800メートルと短くなります。

違ったオキテが見られるかもです。

応援、宜しくおねがいしま~す!!





                  ハッピーホースインのおかん様、画像ありがとうございました。