新・名も無い馬ですが・・・・・

2013年11月3日に旅立ったマイネルスティング。
その想い出と一緒に、これからも名も無い馬たちの応援をしていきます。

待ちわびた春を楽しむ馬達 PART2

2018-06-05 | 日記
 ちょっと気を抜いている間にダービーも終わり、本州では梅雨の季節。
そろそろ初夏という6月に入ったのにまだ4月の話題ってどういうこっちゃ?
“ 続きま~す ”とか言っといて間空きすぎじゃありませ~~ん?
もう一人の私がこうやって怒っています(シュン)。

いいんだもん。これが私のペースだもん。(おばさんはすぐ開き直っちゃう)
時間の感覚がずれまくっているエドリンです、すみませ~ん。


  
今時の日高地方ではこんな情景があちこちで見られます。
産まれたばかりの仔ッコ馬とやっと体が軽くなった母馬。
仔ッコは見る物全てが初めてで、何もかもが珍しく楽しく面白く、飛んだり跳ねたり叫んだり。
そんな仔ッコの姿を優しい眼差しで見つめる母馬。
馬達の生涯できっと一番幸せに満ちた時期だと思うと、心がホッコリしながらも涙ぐみそうになってしまうのです。
彼らのこれからに幸あれと、いつもいつも強く願ってしまいます。
    
ナイスや春風に別れを告げて、私たちは浦河から静内ヘと戻りました。
その日は静内で一泊して、翌日オキテやセブンに会いに行きます。
久々のお泊まりツアーです。

翌日は北海道らしい青空と、初夏の様な日差しで笑っちゃうくらい良いお天気。
ただ、風が冷たいのがやっぱりまだ4月なんだと思いださせます。
それでも、青草の絨毯が広がり始め、日差しもだんだんと強さを増してきて、日一日と夏が近づいてきている気配を感じます。

今まで一緒にいてくれたゴーちゃんがトネッコ・ムーミンのお守役になってから1頭で放牧されていたオキテでしたが、つい最近になって、何とセブンが相棒にになりました。
年齢も近いし、センとはいえ牡馬だったわけですから喧嘩にならないか心配でした。
牧場の方達もそれを気遣って、じっくり様子を見ていて下さっていました。
最初ちょっと小競り合いのような事があったようですが、その内にそれぞれが好きな場所で青草を食み始めたようです。
時々、オキテがセブンに遊びをしかけて、怒られたりしているとか。
実年齢は2才オキテが年上なのですが、セブンの方が落ち着いているそうです。
オキテ、しっかりせんとね。

オキテの巣立った後1年ぶりに産まれた牡馬、それがセブンでした。
再びスティング爺やの出番となり、育成センターへ出発するまでしっかり育てて、そして倒れたスティング。
病院や獣医さんが大の大の苦手だったスティングは、初めてくぐった病院で静かに旅立って行きました。
ただし、引退馬協会の代表や、スティング会の発起人さん、会員さんを病院に呼び寄せて、みんなに見守られながらのスティングらしい旅立ちでした。
その日、それぞれの個別の用事で静内に来ていた方達、まさかスティングが倒れるなどとは思いもしていなかったに違いありません。
それが本当に偶然だったのか、スティングの持って生まれた何かがそうさせたのかはわかりません。
ただ彼には、そう云う事があっても不思議ではない何かがあったのは間違いありません。
そういう不思議な事は、彼が旅立った後にもありました。
名古屋競馬でデビューしてすぐに屈腱炎で長期休養になったあげく、その後全く精彩を欠いてしまい「引退」という結果になりそうだったオキテが、スティングの旅立ちの5日後のレースで初勝利。
それから計4勝をあげ、掲示板を外す事は数えるほどの堅実な走りを見せてくれた事。
そしてオキテが引退後、後を追うようにセブンも引退となり、殆ど同時期に北海道に戻ってきた事。
まだ4歳と若いセブンをもう一度走らせてみようと再び競馬場に戻すも、オキテが諸事情で譲渡先から牧場に戻ってきた、そのすぐ後にセブンもレース拒否という形で(笑)牧場に帰ってきた事。
ただの偶然だよと割り切るには不思議な連鎖が続きました。
それを私たちスティング派は「スティングのストラテジー」と思っています。
そんな2頭が今、目の前の放牧地に一緒にいるのです。
なにか心にこみ上げるものがありました。
そんな感動的な思いでいたのですが、そんな甘い気持ちを、この2頭はぶち壊してくれちゃったのです(爆)。

放牧地の奥の方で青草を食んでいた2頭。
まずオキテが私たちに気付きやってきました。
いつものようにニンジンのバケツ食いです。
そしてセブンも気づいてやってきました。
最初は後輩らしくオキテの横の方でニンジンを貰っていました。
が、少しずつ、知らず知らずにオキテの近くに寄って来てしまいました。
それを眼の端にしたオキテが「離れろ!!」とでも云うように威嚇したのです。
威嚇されたセブンは負けじとオキテを齧ろうと向かってきました。
気の弱いオキテは、驚いて反対側の端っこへと逃げました。
それからはセブンが真ん中にデンと立って、悠々とニンジンを食べています。
追いやられた形のオキテは時々セブンをにらみながらも、端っこでニンジンをチマチマ食べていたのでした。
私たちはこれ以上2頭の仲が悪くならないようにと、早々に引き揚げました。
帰り道に振り返ってみると、2頭はそれぞれ好きな場所に戻って、何事もなかったかのように草を食んでいました。
ニンジンが絡まなければ仲良しなのでしょう。
後から聞いたところ、先に1頭を放牧しようとすると1頭が騒ぐので、2人係で一緒に放牧するようにしているのだとか。
時折オキテが先輩の貫録を見せようと、セブンに威嚇しているようですが、あの現場を見た私たちは、きっと無駄な努力に終わるだろうと笑っています。
どうもオキテはちょっと弱っチイ兄ちゃんで、セブンの方が喧嘩に強い弟と云う様な感じがします。
セブンは競馬以外では頑張る仔なんでしょうか(苦笑)。
そんなこんなで、春風に引き続きニンジン騒動があった今回の日高巡りでした。
どの仔もニンジンが絡むと人格(馬格?笑)が変わります。
あの穏やかなウラカワミユキママでさえそうでしたから。
これから牧場巡りを考えていらっしゃる方は、どうぞその事を覚えていて下さいませ(笑)。


  
最初はいつものこの場所でした。

  
セブンはこの位置。
このあとバトルが起きました(笑)

  
そして端っこに逃げてきたオキテ。

  
「くっそ!!セブンの奴め!!!」 by オキテ


「しゃーない、今日はここで食べてやる」 by 悔しさ一杯のオキテ。

 
「あ~あ、全く相手にならないなぁ。」 by セブン 

 
たそがれるオキテ(笑)


オキテとセブン、兄弟の様な間柄です。
けんかしながらも、相手がいないと寂しがって騒ぎます。
きっと空からスティングが苦笑いしながら見ている事でしょう。


  
「オキテ兄ちゃん、がんばれ~~~~!!」 by テン香(オキテの妹です)


 
「あたちテン香でちゅ。 オキテ兄ちゃんの妹でちゅ。 よろちくでちゅ。」



続きま~す(なるべく早目に続けようと思っていますので・・・

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2 コメント

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お久しぶりです🌱 (seven)
2018-06-14 18:23:22
エドリンさん、こんばんは⌒☆


オキテくんとセブンくん、お元気そうでなによりです!

オキテくんはまだヤンチャなセブンくんに譲っているのですね。

お馬たちは、日々の生活の中でも色々と考えながら生きています。
功労馬たちの牧場での暮らしは、お馬の協力も不可欠ですね。

言葉の発することの出来ないお馬たちは、人が気づけないことを身をもって知らせてくれます。

テン香ちゃん、可愛いですね😆

私は、辛いことが重なって…
なかなか一歩を踏み出せずにいます。

時が止まってくれたなら…と甘い考えが‥。

責任重大です!!


功労馬たちの未来、どの様な事があってもこれを守る。


エドリンさん、blog頑張って下さいね🍀
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お久しぶりで~~す (エドリン)
2018-06-15 09:46:44
sevenさん、お変わりありませんか?

お久しぶりというより、私の更新がチョウお久しぶりなのでした(すみませ~ん)。

最新情報でもオキテとセブンは相も変わらず、けんかしながら仲良し状態です。
この頃は無口の引っ張りっこをやっているらしく、無口があっという間にボロリンコ(やめて~~)。
若い2頭ですからパワーが余っているのでしょうね。
これで良いのかちょっと悩んでいます。
幸せな悩みだと思っています。
どの仔にもこういう日々を送らせてあげたいと心の底から願います。

sevenさんもいろいろお有りになるでしょうが、めげずに頑張って下さいね。
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