ハ~~~イ!!長すぎのご無沙汰でぇす。
エドリンですよ。 覚えてくれてますかぁ?
と、チャラけてみました。
ほんと、長い長いおさぼりでした(苦笑)。
年が変わって、何だかいろいろと考える所があって、と云うより、何もかにもに無力感やら虚無感を感じて、自分のブログを開く事すらする気がおきませんでした。
それでも、雪が解け始めて久々にオキテに会いに行った事で何となく心が暖かくなって、今さらながらもブログを書かなきゃと思ったのです。
ま、いつでもこんな感じの気まぐれブログですが、呆れながらも覗いてみて下さったら嬉しいです。
3月24日はオキテの8才の誕生日でした。
いつも行く馬友Nさんと仕事のお休みが合ったので、20日に誕生日祝いも兼ねてオキテに会いに行って来ました。
札幌をスタートした時は、前日までの暖かい日差しが消えて、戻り冬(そんな言葉あるのかな?笑)とでも云う様な吹雪状態だったのですが、日高地方に入るにしたがって雪もなくなり青空が広がって
「同じ北海道なのに違いすぎじゃない?」「そだね~~」
そんな会話が出てくるほどの上天気でした。
久々の静内はすっかり雪も無くなり、小さな新芽がチラホラ顔を出し初めて、すっかり春仕様でしたが、それでも風が冷たく、外にしばらくいると震えてしまうくらいの寒さです。
「簡単には春に譲らないぞ!!」と冬が、未練たらしく居座っている感じです。
でもお馬さん達にとってはちょうど良い温度のようで、のんびりまったりくつろいでいました。
今年初めて会うオキテは、悪かった蹄もほとんど良くなり、元気が有り余っているようでした。
「いらっしゃ~い」(ウソ、ほんとは早くニンジンよこせ~です、笑)
「ニンジン、あっちに行っちゃったよ~」
お隣の放牧地に居るムーミン(1才馬)とお守おじさんのビッグゴールドさん。
普段は優しいゴーおじさんですが、やはりニンジンが絡むと人格(馬格?)が変わって、ムーミンを寄せ付けません。
いつもはやんちゃなチビさんムーミンですが、ちゃんと馬社会の順序を守って(単に怖いからかも?)ゴーおじさんの後ろに待機します。
その様子はまるで、7年前のオキテとスティングを見るようでした。
「可愛いチビでもニンジンは別。」
「ニンジン、こっちにこ~~い、こ~~~~い!!」念力をかけるムーミン(笑)
お次の放牧地にはセン馬になったセブンのところです。
セブンも3月4日に6才になりました。
もともと穏やかな仔でしたが(レース以外では、笑)、セン馬になってからはますます優しく人懐っこいお馬になりました。
「僕は大人だからね。むやみに騒がないのさ」(男は静かにゲート拒否、爆)
そして、寒さの為に一時中断して休憩してから行ったのは、牧場の隠れアイドルモッヒーとロドリゲス君の放牧地です。
オキテに同居を拒否られてから、思いきって道産子のモッヒーと組み合わせて見たところ、なかなか良い感じになりました。
もっとも、モッヒーがもっぱら威張っていて、ロド君は「はい、はい」と素直に従っているのですが(爆)。
お楽しみのニンジンも、モッヒーがロド君を威嚇するので、ここでもふた手に別れてあげなくてはなりません。
ロド君もニンジンに関しては誰よりも執着心が強くて必死に食べようとします。
近くだとモッヒーが脅かしに行くので、なるべく離してあげなくてはなりません(苦笑)。
小さなモッヒーに脅かされるサラブレッドのロド君は、あのサンデーサイレンスのご子息なのですが、この気の弱さは誰に似たんだろ(笑)。
そのくせニンジンが無くなり私たちが離れると2頭がくっついてグルーミングをしています。
みんなニンジンが絡まなければ仲良しなのです(笑)。
「ここではボクチンが先輩だからね。」
「ヘイ、ヘイ、あんたが大将!」
風の冷たさがなかったらもっと長くみんなと遊んでいたかったのですが、兎にも角にも寒くて早目に引きあげました。
また来月行くので、その頃には暖かくなっているでしょう。
悲しい事が続きました。
2月16日、サカモトホースファミリーのサポートホースだったアンバーネックレス、通称アンバーさんが33年の馬生を閉じました。ニンジンが絡むと子守しているチビさん達を追っ払って飛んできました。あの食欲を見たらもっともっと長生きしてくれると思っていたのに・・・。
元気なころのアンバーさん。(坂本牧場さんよりお借りしました)
その10日後の2月26日、荒木功労馬サポーターズのサポートホースだったネーハイシーザーが旅立ちました。
1994年度天皇賞馬だったネーハイさん、28年の馬生を凛として生き抜きました。
以前会いに行った時、牧場さんのご厚意で集牧の引き馬をさせていただいた事があります。
仲間達がネーハイさんを引き馬して厩舎に入る前に記念写真を撮った時のことでした。
それまで、ノッタリユッタリ歩いてきたネーハイさんが急にスクっと首をあげ、後ろの片脚を1歩引いてカメラを見つめたのです。
それはまるで、ウイナーズサークルで勝利の記念撮影をする時の姿そのものでした。
「さすがG1馬!!」
思わず言ってしまいました。
ネーハイさんはG1馬としてのプライドを失くしていなかったのだと思います。
本当に凛々しく、神々しい姿でした。
ネーハイさんを思いだす時、そのオーラに満ちた彼が真っ先に浮かぶのです。
そして3月12日、古くからの引退馬協会の会員で、殆どのお馬のサポーターをなさっていて、何よりオキテを引き取る時に「一緒に見守って行きましょう」とすぐさま名乗りをあげて下さったUさんが旅立ってしまいました。
本当に、晴天の霹靂とはこのことでした。
この衝撃は大きく、命の儚さを改めて思い知らされたのでした。
昨年の10月31日、オキテの里親会が最後になってしまいました。
悲しみの中から、それでも、残された私たちで頑張ってオキテを見守って行く事が彼女への供養になると立ち直っている最中です。
偶然にもネーハイさんと彼女はこの時の引き馬の写真に一緒に写っています。
産まれてくる命と去って行く命。
いつかは誰にもくる別れの時。
それが生きとし生ける者の運命なら、その日が来る時まで精一杯生きようと強く再認識しました。
旅立った皆さんに心から哀悼の意を表します。
お疲れ様でした、そして沢山の思い出をありがとう