まだまだ続く残暑。暑さの厳しい日はエアコンをフル回転させたくなるが、残暑が長く続くと意外に電気代がかさむことがある。
そこでエアコンの風をより効率的に循環させ、節電に大きな効果を発揮する「サーキュレーター」の活用をすすめたい。
サーキュレーターとは、部屋の空気を循環させることが目的の扇風機型の機械。扇風機よりも首が短いのでコンパクトだ。
エアコンの冷たい空気は床のほうへ、暖かい空気は天井にたまりがちになる。サーキュレーターはエアコンでは届きにくい場所にらせん状で風を送り、部屋の空気を対流させることができる。
扇風機との違いは風力が強く、狭い範囲で直線的に遠くの方まで風が届く仕組みになっている点。そのため、狭い空間で空気を循環させるのに好都合だ。冷房時は、羽を天井に向けて下から上に吹き上げると、冷たい空気が上流する。
サーキュレーターを使うなら、エアコンの温度をより高く設定しておこう。26度に設定したエアコンの消費電力より、設定温度を1℃上げてサーキュレーターを使用したほうが体感温度は涼しく、10%程度の節電になるという。空気を循環させれば電気代が1、2割程度安くなるといううれしい効果も見込める。
扇風機もサーキュレーターの代わりになる。扇風機の首は左右に振らすのではなく、エアコンと向かい合った壁の上部、または天井に向けて回してみよう。これで、部屋全体を効率よく冷やすことができる。サーキュレーターよりも風が穏やかなので、就寝時に使うとよさそうだ。
サーキュレーターは冬場の暖房にも活用することができる。エアコンの冷房効果を高めて残暑を乗り切ろう。