静岡県詩人会東部地区研究会

2016-02-19 17:06:01 | 詩・朗読・合評会
2月14日は奈良に来てから初めての帰郷であった。富士市で行われる研究会への出席のためであった。しかし出足から躓いた。あらかじめ買っておいた新幹線の切符を忘れたのだ。電車に乗って二駅目で気がついて逆戻り。まったく以前にもやってしまったことを・・・・。早めの時間で計画しておいたので、なんとか研究会には間に合った。この3月で県詩人会を退会することになっている。懐かしい会員たちとの楽しい時間だった。朗読、合評などで大いに盛り上がった。私は「バラン」という詩を朗読した。

     バラン


或る

一過性の遺書が

鉛色の鈍器の下に

貼られて

在る



或る

休火山帯の

国境の辺りで

吹き飛ばされた

緑色の 髑髏(しゃれこうべ)が

一枚の 葉のように

枯れもせず

在り続け






或る年の

口芸細工の

赤い舌(ベロ)のような

令状が

鋸状の歳月の先々に

縫いつけられて

在り



或る

無言の

脅迫状が

下々の卓上に

有無を言わせず

おくりつけられる


夜は妹と食事をして沼津駅近くのホテルに泊まったが、「帰るところにあるまじき」の声が耳について寝つかれなかった。早朝6時の電車で沼津を発った。在来線の鈍行列車でトコトコ8時間掛けて當麻に戻った。ルルが元気で留守番をしていてくれた。今は此処が一番落ち着く。




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