物を捨てられない性格

「邪魔や！捨てる。」

コボン(息子)が小学校入学の春に、祖父母からプレゼントされた勉強机。
品質が良いのか、あまり使った形跡が無いのか新品同様である。

「アンタ、まだ勉強しなあかんやろ。」

「僕はコタツでするからいらん！邪魔や。」

「そうやなぁ。捨てなさい」

孫離れするつもりのないコボンの祖父の言葉に、孫の後ろを、ついてまわっているコボンの祖母がキレた！

「何ゆ～てんねん！もったいないやないの！高かったのに！」

「喧嘩するなんて大人げないで。やめとき。」
まるでひとごとコボンちゃん…

結果…

M見ちゃんが引き取り、パソコンの台にすることになる。

机を置くには大きなパイプの洋服掛けが邪魔になる。
タンスに入りきらない衣類を沢山掛けている。
思い切って、バブル時代に買った昔の眠っている衣類など、大量に捨てる決心をする。

物を粗末にできない性分…
頂いたもの、コボンの小さい頃の作品、思い出の品、人形…とにかく
「捨てられないのだぁ～！」

意を決して行動。
レザーコート、ブランドスーツ、ワンピース…
新品同様だが、サイズやデザイン…これからも着る事はないであろう。

「よく大切に置いてたな…」
コボンの祖父が感心する…。

「不要な物、みんな捨ててみてください！スッキリしますよ。」
誰かに言われた事がある。
しかし、捨てるたびに心が痛み、悲しくて泣きたくなってくる。

「今までありがとう…」

大切に洋服ダンスに掛けてあった思いでの衣類…
ゴミ袋、7つ分。

「捨てるって、エネルギーがいる。バチあたらないやろか…？」

複雑な心境の日曜日であった。
これもトレーニング？