54のパラレルワールド

Photon's parallel world~光子の世界はパラレルだ。

クリント・イーストウッドの『許されざる者』はまるで『るろうに剣心』だった

2006年08月01日 | 映画
クリント・イーストウッドの『許されざる者』はまるで『るろうに剣心』だった。

      
  許されざる者      るろうに剣心-追憶編

かつて残忍な殺し屋だったウィリアム・マニー。しかし今は妻を失った身で、わずかな家畜を育てながら二人の子どもと平和に暮らしている。
そこへ若いガンマンがやってきて、賞金稼ぎの相棒にならないかと誘う。ウィリアムはかつての人殺しではなく乗り気ではないのだが、貧乏暮らしを強いてしまっている子どもたちのために再び銃を取るのだった。

「人斬り抜刀斎」という異名で恐れられたかつての人斬り緋村剣心。幕末が終わり、剣心は二度と人を斬らないと誓う。「逆刃刀」で目に映る人を守ることによってかつての罪を償いながら生きる「るろうに」。


日本に「さむらい」がいたように、アメリカには「ガンマン」がいた。
かつては伝説的な人殺しという点でウィリアムと剣心は似ている。
愛する者を守るために(ウィリアムは子どもを、剣心は目に映る人)、再び銃を剣を取る。
戦いの中で、かつての人殺しの狂気が戻ってしまいそうになる。
剣心のトレードマークは頬の十字傷だが、ウィリアムの頬に傷がついた場面はまさに『るろうに剣心』を想起させる。
ウィリアムの死んだ妻クローディアは、剣心の死んだ妻雪代巴のように"剣を納める鞘のような存在"だったのではないかとも想像させられる。


さて、『許されざる者』と『るろうに剣心』の決定的な違いは、「許し」である。
『許されざる者』は決して許されない。
剣心も決して許されることはないのだが、許しを与えてくれる仲間がいる。
しかし『許されざる者』には許しを与えてくれる者がいないのである。

剣心には神谷薫という支えがあるが、ウィリアムにはないのである。


『許されざる者』は『るろうに剣心』に似ているが全く違うものである。。


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