54のパラレルワールド

Photon's parallel world~光子の世界はパラレルだ。

速読のススメ

2005年11月19日 | パラソル
私はたいてい本を読むとき「速読」をしている。本を短時間で多く読めるので便利である。私が速読を知ったのは高校3年生のとき図書館でたまたま「速読術」の本をみつけたときだった。それまで私は数学少年だったのだが、速読をするようになってからは文学少年になってしまった。数学を失ったのは痛いが、文学を手に入れたのは大きい。

「速読術」に関してはいろんな本が出てるのでそれを読めばできるようになるでしょう。要するに速読術は、一文字ずつ読むのではなく、文章を塊として読むのである。詳しく読むのではなく何となく読むのである。そして集中することである。目を早く動かすとか、漢字とカタカナだけを読むとか、他にもいろいろ。

そもそも本を読んだ後に残るものはなんだろうか。膨大な文字の量のわりに記憶に残っているものは整理された微量のものだ。インパクトのあるものがコンパクトにまとまってる。
たとえば、「生存する脳/アントニオRダマシオ」は分厚い本だったが、今覚えているのは、脳と身体は不可分であるということと、ソマティックマーカー仮説によって直観は十分信頼できるものであるということくらいだ。あとは脳に棒が刺さったフィネアスゲージの話が印象に残っているくらい。
本を読むのに2週間くらいかかったが、思い出すのには数分とかからない。だとすれば、分厚い本も数分で読んでしまえばいい。記憶に残るのがわずかなものならば、はじめからそのわずかなところだけを抜き出して効率よく本を読めばいいだろう。後に思い出されることのない細かな表現やどうでもいい部分、印象に残らないようなつまらない部分は飛ばしえしまえばいい。そしてそれを可能にするのが速読である。

そんなわけで今回は「速読のススメ」。教科書や参考書などは速読してしまうのがいいだろう。あんまり興味ないけど今話題の本や文学史に残る名作なども速読してしまう。しかしながら、自分の好きな作家の小説などは細かい表現までも読んだほうがいい。感性を大きく使ってゆっくり読めばいい。速読は味気も素っ気もないものだから。
速読を勧めるとともに、遅読も勧めます。なんだかファーストフードとスローフードみたいな話ですが。
私はスローフード派です。

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