何を見ても何かを思い出す

He who laughs last laughs best

千一朝物語

2017-11-01 22:33:37 | ひとりごと
ブログ開始から1001日目という記念すべき本文に添える写真は、「ここに地終わり 空始まる」とでも云うべき、この一枚。

槍ケ岳頂上直下には長い梯子が二つある。
そこを一歩一歩登りつめた’’頂き’’は、360度広がる この大パノラマだ。
それは、さながら「ここに地終わり 空始まる」とでも云うべき光景だが、この感慨の原典ともいえる あの有名な「ここに地終わり 海始まる」(ルイス・デ・ カモンイス)にも意外なことに’’頂き’’が読まれている。
それは、最果ての地を 全ヨーロッパの頭・’’頂き’’と見立てるものだが、地と海ほどには、地と空には境界がない・・・その感じが、私的には1001日目にふさわしいと思えたので、一歩のその先という思いをこめて、この写真を選んでみた。

さて、ブログ開始1001日ということで、何か1000 や1001にまつわる本はないかと記憶の糸をたどったが、「千一夜物語」しか思い浮かばない。しかし、これとて「アラビアンナイト」「シンドバッドの冒険」しか読んでいないので、ここは一つ、私が’’1000’’と聞いて、まず思い浮かべる’’千日回峰行’’について書かれた「一日一生」(酒井雄哉)について記しておきたい。
酒井雄哉氏は、言わずと知れた千日回峰行を二度までも達成された大阿闍梨であられるが、酒井氏は、失敗すれば即自害できるよう首をくくる死出紐と小刀を懐に忍ばせての命がけの千日回峰行においても、一歩一歩を一日一日積み重ねていく事と、そこに心和らげるお伴がいる事が重要であると書いておられる。
「歩く心に朝がくる」 「新しい朝をともにするもの」

まだまだ若輩者であり未熟者の私なので、泣き言も言えば愚痴も言うという日もあるが、日々訪問するブログの言葉や写真から元気を頂き、次の1000日、更に次の1000日と読書や自然の記録を続けつつ、頑張る人や大好きな人を心から応援していこうと思っている。
又そして いつか自分自身 困難に立ち向かう誰かのお伴が務まる人間になりたいと思っている。

奥穂のてっぺんから拝んだジャンダルム


前衛とも訳されるフランス語の’’ジャンダルム’’には、本丸を守る最前線の意味だけでなく、登れば自分の中で新しい世界が開ける山という意味もある。
この本丸を’’守る’’ということが、私が心をこめて応援していきたいという想いに繋がるように思えるのだ。
そして、そうするなかで自分自身 読書や自然との触れ合いを通じ研鑽を積んでいけば、新しい世界が、応援する人々にも私自身にも開けていくように思えるのだ。
そのような願いをこめて、10001日目の今日、ジャンダルムの写真を掲載しておこうと思っている。

蝶が岳の頂上から今にも昇ろうとする朝日を待って

毎日同じ太陽が昇りながら、一日として同じ日がないように、同じ日の繰り返しに思える毎日を、「一日一生」と思い頑張りたい・・・という決意の写真・・・・・次の1000日へ

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