何を見ても何かを思い出す

He who laughs last laughs best

祭典を前に

2016-08-16 00:15:55 | ひとりごと
今年は長年憧れてきた常念岳とワンコの名を頂戴したお山に登る予定だった。

だが、常念岳へ向かう数日前に家人が帯状疱疹に罹り登山を取りやめることになったため、奥穂こそと勢い込んでいた矢先に、今度は山のパートナー(山p)のもとに精密検査の必要ありとの知らせが舞い込んだ。
当然、山行そのものを止めようという私に対し、山pは「お盆休みの間中、検査のことばかり考えている方が精神衛生上悪い。奥穂は無理でも、せめて奥穂が見えるところへ行きたい」と言う。
直前まで悩みに悩んだすえ、8月11日早朝奥穂へ向けて上高地を発つ予定を変更し、上高地で行われる「第一回山の日制定記念式典」を見学したうえで、体調次第でその後の予定を決めるという、かなり無謀な「無計画の計画」(by 「次郎物語」(下村湖人))で家を出発した。

11日am5:15 上高地着 震えるような寒さのなかでも、岳人の聖地は活気づいている。
天候にあわせた服装チェックをする人、荷物の最終確認をする人、登山届をする人、準備体操をする人


いつもならば、あの人々のなかで自分もまた出発準備を急ぎ、6:30には出発するのだが、今回は9時半に式典が開始されるまでの時間を持て余し、式典会場周辺を見学してみた。
式典会場は、野外とはいえ何重にも柵がめぐらされテントに覆われているため、現地にいるにもかかわらず会場内の雰囲気を窺い知ることは難しかったが、会場をぐるりと回ると隙間から、舞台を見ることができた。


いよいよ期待に胸を膨らませながら、お腹も膨らませようと、早朝から開いていたロッジのテラスでお茶などすることにしたのだが、このテラスから見たものは。
いくらカジュアルでスマートな警備を心がけても一目で警備関係者だと分かる眼光鋭い人たちが、わらわらと行き来している。
朝の上高地にはかなり奇異なそれを、異質とまでは感じさせないところが、日本の警察官の優秀なところなのかもしれない・・・などと思いながら、りんご6つを贅沢に使っていることがウリのアップルパイに舌鼓をうちつつ、その時を待つ。

腹ごしらえも次の撮影場所の確認も終え、「山の日」イベントに出店している出店をのぞきながら歩いていると、おもしろいものを見つけた。
「山の日」らしく登山用品店が出店をしているなかで一際異彩を放っていた、チキンラーメン。


あつあつの湯気がたつチキンラーメンの試食が楽しめるほどに上高地の朝は寒いのだが、そのヒンヤリとした空気を包みこむほどの熱気が、辺りを包み始めた。

祭典の始まりだ

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