この広大な緑地は個人の所有地でしたが、相続に絡む段階で一括売却となったようです。
何を隠そう私自身が住む現在の土地も、隣接する元地主さんが相続の際に母と娘姉妹に分筆した結果、一部を売却して私たちが購入したのです。
その結果、地主さんの土地は200坪余りあった庭が大きく削られる結果となりました。
そういえば、我が家の近所の比較的新しい住宅は、我が家同様に旧地主からいくつにも分割して購入した土地に家を建てたものばかりです。
そうです、この辺りはかつて大邸宅が建ち並ぶ高級住宅地だったのです。
私の友人が古い昔話として語ってくれたのは、ここには会社の重役が住んでいて、労働組合との団交がもつれた結果、自宅まで組合員が押しかけて交渉を迫った…という話です。
時を経て、私のような庶民が土地分割を受けて住むに至るわけです。
今まで緑の恩恵に服することができたのも、個人的資産家のお陰であったわけです。
都市部で緑が残る所は、多かれ少なかれこの様な状態にあるのではないでしょうか。
その意味では、都市部の緑を残すには自治体が地主から購入する必要があります。
しかし、財政事情も絡み一部地域のみを優遇できないとか何とか…。
私たち住民に言わせれば、同じ市内でも相対的にかなり高い固定資産税を取っているのだから、何らかの見返りが欲しいし、市全体の緑化政策(緑を創る&残す)を推進することにつながるとも考えるのです。
これは身勝手なのか…?
(つづく)
-S.S-