昨夜、久しぶりに参宮橋のオリセンこと、国立オリンピック記念青少年総合センターに行ってきました。
例の、福岡古楽音楽祭の直前の(なぜか)東京での公開リハーサルです。
7時半から9時ということになっていましたが、早めに会場に到着し、受付の方(前田りり子さんそっくり!あとでご本人と判明)に、何時から入れるのかを伺って、ホールの外で夫と座って待っていました。すると、知り合いが来て、一緒に歓談し、言われたように7時になったので、会場に入ってみました。
小ホールはちょうどいい広さで、ステージには椅子や譜面台、チェンバロや奥にはティンパニまで置いてありました。それぞれの楽器ケースもあちこちにおいてあり、人物はただ一人、シギスヴァルト・クイケンさんがいただけでした。しばらくして、若松さんが入ってきました。そのうち、観客も増えてきて、演奏者も顔をそろえ、みな、立った姿勢での練習のようでした(チェンバロとバスヴィオロンは座ってたけど)。
若松さんはいつも妖精のようで、相変わらず素敵です、同年の友人は「ちょっと白髪が目立ってきたね」といいますが、同じ昭和32年生まれ、そろそろそうなるのも当然です・・(鈴木兄弟はもうかなり前から仙人状態だけど・・・昔から「老人兄弟」と呼んでいました)。シギスヴァルトは1944年生まれ、若松さんとは一回り以上年上、それに彼女の師匠ですもの。今回のメンバーは、ヴァイオリンのトップが若松夏美さん(つまりコンミス)、セカンドが戸田薫さん、サードがパウル・エレラ氏(ここまではおなじみBCJメンバー)、ヴィオラのトップはクイケン氏のお嬢さんのサラ・クイケン、セカンドは奥さんのマルレーン・ティアラ、サードは森田芳子さん(彼女もBCJ)、そして、ヴィオラの前にチェンバロがあって(ほぼ真正面)それがエヴァルト・デメイエール氏(初めてでした、私は)、ヴィオラの隣は座っているシギスヴァルトのお兄さんのヴィーラント・クイケンで楽器はチェロよりも大きそうなバス・ドゥ・ヴィオロン、そしてその次に例のスパラが登場!つまりステージ右側に3人が奇妙な楽器を抱えて立っているのです。シギスヴァルト・クイケン氏がヴィーラントの隣にいて、次はディミトリー・バディアロフ氏、ステージ側に寺神戸亮氏と並んでいます。まあ、ヴィオラやヴァイオリンと違い、スパラのパートは別々にソロで演奏する部分はなかったような、だから外側がトップとかではないのかも。おそらく、指揮もクイケンだから、スパラトップはやはりクイケンということになるでしょうね。
公開リハーサルが始まり、クイケン氏が演奏を途中で止めてコメントしているのは英語でした。小節番号も英語で言って、また演奏を始めるという形で練習がすすみます。ヴァイオリン、ヴィオラに関してはけっこういろいろ注文が出されていました。でも、スパラはなかった・・・、のは当然でしょう。特に、ヴィオラのサラ嬢はよくお父さんにいろいろ言われていたけれど、それは娘で言いやすいからかもというのは夫の指摘。それに、彼女は風邪を引いているようで、咳も出てつらそうでした。大丈夫かしら?
メリハリのつけ方を特に言われていたような気がしました。それにしても、若松さんはさすがです。お見事でした。あんなに速くとても弾けない。ヴィオラは大変でしょうね・・・。おそらく、チェロをスパラにしたことで、軽やかに速く演奏できるようになったのだと思います。その感じを狙った演奏なのでしょう。
ブランデンブルグ3番は、弦だけの世界ですから、弦をやっている人間にとっては今回の公開リハーサルはとても興味深いと思いますが、管楽器の人もけっこう聴きに来ていましたが、参考になったのかな?
まあ、とはいえ、クイケンの指導を目の前で見られるというのは滅多にないチャンスですから、楽器が何であれ、古楽ファンは絶対に見逃せませんもの。
帰りは、友人5人で、参宮橋の蕎麦居酒屋で飲んで帰りました。楽しいひとときでした。
今日から福岡古楽音楽祭です。皆さん、がんばってくださいね!
本当は写真も撮りたかったのですが、許可を貰っていないし、肖像権もあるから本来は許されない行為だと思い、撮りませんでした。
けっこう携帯で勝手に撮っている人がいましたが、あれは本当はよくないですよね。