空の日誌

設計室「空」のブログ

ガタカ

2009-11-14 19:17:40 | アート・文化

先日、新聞記事に「人間のゲノム解析が40万円で、しかもわずか数分でできる」という記事がありました。
これにより、個人個人の遺伝的な弱点(いつ頃どんな病気になる・・というような遺伝的情報)が明らかにされ、これからの医療はひとそれぞれに適した治療が可能になると新聞記事に書かれていました。

ガンの克服やエイズの克服には予想を上回る手間がかかり、少なくとも近い将来ガンの恐怖は消えるとまではいかないようですが、遺伝的素質の病気への影響については近いうちに、個人レベルで解明される道が開かれそうです。

これは大変明るい未来の予兆ですが、逆に一抹の不安もあります。

映画の話ばかりで恐縮ですが、1997年度の米映画「ガタカ」という近未来SFでは、人の遺伝的個人情報がその人の優劣を決定し、遺伝的に優れた人間だけが選ばれた職業につける・・という大変怖いストーリーでした。

人間の全ての情報はこの遺伝子(人間の設計図)に書かれているというのはちょっと危険な判断で、ましてや人の優劣をこの設計図で決めるべきではないでしょう。
人はもって生まれた性質とその後の努力次第で、あるいは生活習慣で全く変わるものでしょうし、未来は毎日書き換えられていくはずです。

しかし、この遺伝的個人情報が安心確実に保護され、人間の未来に貢献し、病に悩む人に光明をもたらすであろうことは期待したいですね。

Photo

写真は映画「ガタカ」の映像